トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > エンタメ  > ちょんまげ小僧、流行語アワード受賞&CM出演で快進撃

ちょんまげ小僧、流行語アワード受賞&CM出演で快進撃…炎上目立つコムドットやゆたぼんは失速

ソフトバンクYouTube公式チャンネルより/スマホデビュー1年生「大統領」篇

 6人組の男子中学生YouTuberグループ「ちょんまげ小僧」が、破竹の快進撃を続けている。話題のフレーズ「ひき肉です」で流行語アワードを相次いで受賞したほか、ソフトバンクの新CMにも出演するなどし、メディア露出の本格化によって他の中学生YouTuberや男性グループがかすむほどの活躍を見せている。

 ちょんまげ小僧は、ちょんまげ小僧、ナマズ、イソ・ギンチャク、ひき肉、パンダ、右足というユニークな名前のメンバーをそろえた中学1年の6人組。今年7月時点ではチャンネル登録者数が1000人程度だったが、男子中学生らしいやり取りと個性的な自己紹介で話題になり、特にひき肉のあいさつ「ひき肉です」はポーズの面白さもあってTikTokを中心に大ブームとなった。

 8月下旬に登録者が100万人を突破し、ふつうの中学生たちが夏休みの間にトップYouTuberに。この話題性の高さはネットの枠を飛び越え、11月29日に発表された「Z世代トレンドアワード 2023」では、「ひき肉です」が年間トレンド大賞とコト部門大賞を受賞。さらに、同30日に発表された「JC・JK流行語大賞2023」でも、ヒト部門の1位に「ひき肉」、コトバ部門の1位に「ひき肉です」が選出された。

 今月1日には初のCM出演が発表され、6人はソフトバンクの新CM「スマホデビュー1年生」シリーズに登場。学習雑誌「小学一年生」(小学館)をオマージュした内容で、メンバーたちがコミカルなやり取りを繰り広げている。先述の受賞なども含めて情報番組などで大きく取り上げられており、これまではYouTube動画以外にメンバーたちが出演することはあまりなかったが、今後はメディア露出が増加していきそうな気配だ。

 この怒涛の勢いによってすっかり影が薄くなってしまったのが、現在中学3年生の不登校YouTuber「ゆたぼん」だ。ゆたぼんは小学生だった2017年にYouTube活動を開始し、「不登校は不幸じゃない」「嫌々学校に通うほうが不幸だ」などと主張したことで大きな話題に。中学生になってからは炎上騒動をたびたび起こしていたが、それがメディアで盛んに取り上げられ、一時はYahoo!などのポータルサイトにゆたぼんの関連記事が大量掲載される状況となっていた。

 しかし、ゆたぼんは同じ中学生のちょんまげ小僧の台頭もあって失速し、SNSなどでもあまり話題にならなくなった。そうした状況が影響してか、最近のゆたぼんは中学校に通い出して勉強に励んだり、昨今話題の私人逮捕系YouTuberについて「人に迷惑をかけてお金を稼いだり再生回数を稼いだりするんじゃなくて、俺はみんなを楽しませるような動画を撮ってアップしたらいいんじゃないかと思う」「迷惑系とか炎上とかアカン!」と語ったりと、ガラリとキャラクターが変化した。だが、はるか先に行ってしまったちょんまげ小僧の背中すら見えない状況に変わりはなく、YouTuberとしては苦境が続いている。

 ちょんまげ小僧はブレイク当時から、男性5人組YouTuberのコムドットと比較する声も多かった。コムドットはたびたび炎上騒動を起こしていることからアンチが多いことで知られ、ネット上で「コムドットよりこの子たち(ちょんまげ小僧)を流行らせろ!」という声が上がったことが、ちょんまげ小僧のブレイクの一因になったという経緯がある。

 コムドットは一時は登録者数416万人に達し、テレビCMにも出演するなど、ちょんまげ小僧にとっては雲の上の存在だったが、今年6月に女性YouTuberコンビ「平成フラミンゴ」とのトラブルで炎上したことをきっかけに失速し、登録者数が数カ月で35万人以上も減少。10月からは特製グッズが当たる「コムドットくじ」(1回770円)が大手コンビニで販売されたが、売れ行き低調で値下げ販売する店舗が相次ぎ、一部では「半額以下でも売れ残っている」「あまりに売れないので賞品が残っているのに棚から下げられた」と伝えられている。

 こうした状況から、ちょんまげ小僧がコムドットを追い抜いてしまうのではという見方もあるようだ。

 対照的なのは、ゆたぼんやコムドットは過激な言動などが原因で炎上騒動を頻繁に起こし、思わせぶりな動画のタイトルやサムネイルを使って視聴者の関心を引こうとすることも多いが、ちょんまげ小僧はひたすら男子中学生たちが楽しそうなやり取りをしているだけで炎上とは無縁ということ。ちょんまげ小僧の台頭は、YouTube業界が「炎上しようが問題を起こそうが、とにかく目立ったもん勝ち」という風潮から変化していく過渡期に差し掛かったことを示しているのかもしれない。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2023/12/01 18:00
ページ上部へ戻る

配給映画