トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > 南雲が監督復帰!『下剋上球児』チームの急成長

南雲が監督復帰!『下剋上球児』甲子園出場に向けてチーム急成長とエース覚醒がカギ

南雲が監督復帰!『下剋上球児』甲子園出場に向けてチーム急成長とエース覚醒のカギの画像1
TBS 日曜劇場『下剋上球児』公式サイトより

 下剋上ストーリーの幕開けだ――。

 日曜劇場『下剋上球児』(TBS系)の第7話が11月26日に放送された。鈴木亮平演じる南雲脩司がかつての教え子たちと表立って再会を果たし、普段は頼りない定年退職教員・横田宗典(生瀬勝久)が反・南雲派を教育者として一喝し、来たる快進撃に向けた準備が整った越山高校野球部。寒さ深まる11月末に、季節外れの熱い青春がやってくる胸アツ展開となった。

 越山高校は10年近くにわたり大会1回戦負けが続く野球弱小校である。そこに赴任してきた社会科教師・南雲はかつて甲子園出場目前まで迫った名ピッチャーであり、その人望と手腕を買われて野球部監督に就任する。やる気のない部員たちに野球の楽しさ、1点をとる楽しさを着実に伝えていく南雲だったが、教員免許を取得することなく大学を退学していた過去が発覚し、野球部はおろか越山高校を辞めることになる。罪を償い、家族を養うために就職活動に明け暮れる日々を送る南雲だったが、心の片隅には野球部員の存在が常にあった。そして2017年夏、部員たちは「大会で1勝したら監督に復帰してほしい」と南雲に伝え見事勝利を勝ち取る。「もっと強くなりたい」。南雲と越山高校野球部員は思いをひとつにして、再び同じグラウンドに立つこととなった。

 2017年の夏の予選は2回戦敗退に終わった越山高校野球部は、勝てる試合を逃した悔しさから分解しかけていた。そこを繋ぎとめたのは監督として復帰した南雲だった。久しぶりの再会を果たした教え子たち、南雲不在時に入部した部員たち一人ひとりに声をかけ、自己肯定感を高める激励で練習へと気持ちを向かわせる手腕は流石である。「成長のためには実戦あるのみ」という考えのもと、南雲は前年の3倍以上の練習試合を組み、調達したマイクロバスを自ら運転して部員を遠征に連れていく。「マイクロバスの運転免許は本当ですよね?」という部員からの辛口いじりにも笑顔で返す南雲は、子どもとフラットに接する令和の理想的な監督に見えた。

 筆者が監督復帰の難関と懸念していた越山高校の校長・丹羽(小泉幸太郎)と犬塚(小日向文世)の説得は、まさかの援軍の登場により突破した。偽りの過去をあらためて謝罪する南雲を許そうとしない丹羽と犬塚を、長年にわたり野球部を指導してきた元監督の横田が「失敗した人間の背中をいつまでも蹴り続けて楽しいですか?」と問いかける。立て続けに「あんたらは一回でも失敗したことないというんですか? 失敗に失敗を重ねて今があるんじゃないですか? みっともない背中を見せている南雲の背中を蹴っ飛ばして何が教育者や!」と言い放つかっこいい姿は、主人公の風格だった。この先、越山高校の下剋上ストーリーが展開されるとすれば、その裏MVPは学校・野球部の権力者2人を押し切った横田で間違いないだろう。

 横田という援軍のおかげで、正式に監督となった南雲。理論にもとづく練習・栄養管理・メンタルケアにより練習試合で勝ちを重ねること約1年、越山高校は2018年の夏の予選で危なげなく1回戦を突破した。上昇気流に乗るチームが準決勝、そして決勝を制するには圧倒的エースの存在が不可欠だが、頼れるエース・犬塚翔(中沢元紀)が伸び悩んでいるのが気になる。チームメイトの成長を感じ焦りが出るなか、真のエースに覚醒するイベントとして、祖父・犬塚の手術が近々発生するのではないだろうか。かわいい孫である翔の活躍が人生の喜びとなっている犬塚にとって、失敗すれば失明するリスクのある目の手術は避けたいはずだがこれからの余生にもかかわる一大事だ。『最後に孫の雄姿を目に焼き付けて手術に挑む』。そんな祖父の期待を受けて、強豪校をも圧倒するピッチャーへと覚醒する感動ストーリーが、次回第8話では待っているかもしれない。

■番組情報
日曜劇場『下剋上球児』

TBS系毎週日曜21時~
出演:鈴木亮平、黒木華、井川遥、小泉孝太郎、中沢元紀、生瀬勝久、小日向文世、松平健 ほか

脚本:奥寺佐渡子
原案:「下剋上球児」(菊地高弘/カンゼン刊)
音楽:jizue
主題歌:Superfly
プロデュース:新井順子
演出:塚原あゆ子、山室大輔、濱野大輝
編成:黎 景怡、広瀬泰斗
製作:TBSスパークル、TBS

公式サイト:https://www.tbs.co.jp/gekokujo_kyuji_tbs/

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2023/12/03 12:00
ページ上部へ戻る

配給映画