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優勝を誓った『M-1』ラストイヤーを終えて1年──ランジャタイ、その夢のあとさき

ランジャタイ(伊藤幸司/国崎和也)

 毎年、さまざまなドラマが語られる『M-1』ラストイヤー組。その中でも昨年、注目を集めたのがランジャタイだった。

 特に“黒ずくめのおかっぱ”伊藤幸司の『M-1』優勝にかける情熱は、芸人界隈に広く知れ渡っていた。なぜなら伊藤本人が、ところ構わず「M-1で優勝したい」と吹聴して回っていたからだ。

 ラストイヤーを終えて1年、話を聞くなら、やはり伊藤しかいないと思った。

(取材・文=新越谷ノリヲ/写真=近藤宏一)

■初手からカオスな展開に……

──今、ちょうど『M-1』の2回戦が行われています。『M-1』に出場していない秋というのは久しぶりかと思いますが、実感はありますか?

国崎 今年、出てなかったか。そうか、出てるもんだと思ってました。

──すみません、伊藤さんはいかがですか?

伊藤 実感、そうですね。去年は初めて出れない大会だってことで、だいぶ実感がありましたけど、今年は……。

国崎 ん? 去年から出れなかったっけ?

──え? いや、去年はラストイヤーです。出てました。

伊藤 え……?

国崎 そうだよね。やっぱこれ、そうだよ。お互いなんとも思ってない。

伊藤 いや違うよ、去年はだって……。

国崎 やばい、バレるバレる!

伊藤 ちょ、ちょっと記憶が……。

──え、ちょ、「優勝したい」がウソだってことですか?

国崎 全部ウソですよ、我々なんて。伊藤もウソ。

──えっと、ちょっと待ってくださいね。

伊藤 いや、脳がぶち壊れてます、すみません。

国崎 やばいって、なんとも思ってないから!

伊藤 そうか。『THE SECOND』(フジテレビ系)にそうか、そのまま行ったのか。そうか、なるほど。

国崎 やばい、やばい!

伊藤 だいぶちょっと、やばいです。

国崎 だいぶやばい。

──ああ、本当にびっくりしました。

伊藤 僕がいちばん驚いてますよ。

──それはでも、もしかしたら敗退した瞬間に頭の中から、こう……。

伊藤 そうです、大きすぎる喪失感が。

国崎 そんなわけない、何も思ってない。

伊藤 ぽっかりと穴が、風穴が脳に空いてる状態ですね。

国崎 『M-1』のこと、ついにバレた!

伊藤 ちょっと恐ろしい状態です。現実から逃げたというか、『M-1』に出られない現実が僕をこうさせたのかもしれない。

国崎 そんなことはない。

伊藤 怖いもんですよ、何かを失うっていうのは。みなさんも気を付けてください。

国崎 わかる、『M-1』? 紳助さんで止まってるんじゃないの?

──えーと、基本的には用意してきた質問に沿って進めますけど、『M-1』がないことで、新しい仕事に向けて去年までとは変わったことってありますか? 『M-1』が目標だったわけですが。

伊藤 やっぱり、完全に『THE SECOND』ですね。そのまま移行できたというか。我々はラッキーな年でした。

──『THE SECOND』出場に対しては、迷いなく?

伊藤 全然ないです。やったーって感じでした。

──来年からも出ていく。

伊藤 そうですね、もちろん。

国崎 伊藤だけでも出てほしいですね。

──国崎さんは別に?

国崎 僕は『THE W』に力を入れて、やっぱり出たいですね。

伊藤 出れないですけどね、残念ながら。

国崎 『THE W』のチョウチョ、採点システムの。あれをみんな取り入れればいいんですよ。

伊藤 雅(みやび)ですよね。

国崎 あれがいいんです、チョウチョが。

伊藤 チョウチョをいっぱい集めたほうが勝つっていうのは、確かに雅でいいですよね。

国崎 『M-1』にも掛け合ってるんですけどね。絶対チョウチョのほうがいいって。あと審査員も全部変えたほうがいい、リンゴ姉さんひとりにしたほうがいい。

──えーっと、じゃあ『THE W』出るにあたって、ライバルは誰でしょう?

国崎 やっぱり、ウメさんとか。

伊藤 1回も決勝行ってないですけど、ライバルなんですね。

国崎 ウメさんはね、決勝あると思う。

伊藤 来たら優勝みたいなことですか。

国崎 ウメさんか俺か、みたいな。

■国崎「優勝したい気持ちは、まったくなかった」

──依然、「伊藤さんは優勝したいと強く願っていた」という形で進めたいのですが、国崎さんは優勝に対する気持ちって、どれくらいあったんですか?

国崎 「優勝したい」は、まったくなかったですね。やったー! というのが強すぎて。決勝行って、この後が楽しみで。これで全部できるっていう。

──決勝に行くことで、やりたい仕事ができる。

国崎 全部できる! ありがとうー! っていう気持ちでした。あとは、紳助さんがいなーい! っていう気持ちもありました。アレ!? って思いましたもん、決勝行って。

──去年まではいたと思ってるんでしょうか。

国崎 あれ、談志師匠は? どこ行った? って。

伊藤 記憶がね、いろいろ。時空がちょっとね。

──ちょ、これみんなどうやってインタビューしてるんですか?

国崎 テツトモさんもいると思ったらいなくて、びっくりしました。本当に。

──うーん、そうですね、アメザリさんもいなかったし。

国崎 松ちゃんいたね、それもびっくりしました。

伊藤 それはいますよ、ずっといます。

──ハリガネロックが解散したのは知ってました?

国崎 えぇー!?

「お笑いファン」vol.3につづく)

伊藤幸司(いとう・こうじ/写真左)
出身地:鳥取県岩美郡/生年月日:1985年11月18日
血液型:A型/身長:165cm/体重:58kg
趣味:海水浴/特技:水泳

国崎和也(くにざき・かずや/写真右)
出身地:富山県氷見市/生年月日:1987年9月3日
血液型:A型/身長:169cm/体重:60kg
趣味:漫画/特技:バスケットボール

誌名:『お笑いファンvol.3』
発行:鹿砦社
価格:定価880円(本体800円)
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新越谷ノリヲ(ライター)

東武伊勢崎線新越谷駅周辺をこよなく愛する中年ライター。お笑い、ドラマ、ボクシングなど。現在は23区内在住。

n.shinkoshigaya@gmail.com

最終更新:2023/11/29 19:00
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