旧ジャニーズは退所者と「共存共栄」路線へ…日テレ『ベストアーティスト』にTOBE所属「IMP.」出演で大きな変化
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12月2日に放送される大型音楽特番『ベストアーティスト2023』(日本テレビ系)に旧ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)から5組の出場が決定し、日テレと旧ジャニーズの蜜月関係の継続に賛否が起きている。その一方、滝沢秀明氏が率いるTOBEから「IMP.」の出演が決まり、忖度文化の消滅という大きな変化をうかがわせた。
今回は性加害問題の影響で「旧ジャニーズ外し」が危惧されたが、例年通りに嵐の櫻井翔が15年連続で総合司会を担当。さらに旧ジャニーズから、King & Prince、SixTONES、Snow Man、Sexy Zone、なにわ男子の5組が出演することが決定した。これについて、日テレは27日の定例会見で福田博之専務が「SMILE-UP.社の対応が進んでいることも確認できておりますので。番組の趣旨に則って出演交渉を他のアーティストの方と同様にさせていただいている結果、出演をしていただくことがございます」と語った。
大みそかに放送されるNHK『紅白歌合戦』は、同局の「被害者への補償や再発防止の取り組みが実施されていることが確認されるまで、新規契約はおこなわない」という方針から旧ジャニーズ勢の出場が44年ぶりにゼロに。日テレとNHKで「見解が分かれた」といえるが、日テレの福田専務は「(ベストアーティストは)1年を通して活躍された方に出演していただくのが狙いで、NHKとは考え方が違うかもしれません」と説明した。
日テレは社内調査によって、2000年代当時の編成幹部が「競合するタレントはキャスティングしないというのが不文律。ジャニーズ事務所のタレントが司会の番組で(他事務所の)イケメンは出しにくい」「ジャニー喜多川氏の男の子好きは広く知られていた。ただ見ないようにしていただけ。余計なことを言ってもめたくないと思っていたから」と証言するなど、旧ジャニーズへの忖度があったことを認めた。
そうした調査結果がありながら、音楽特番では変わらずに蜜月関係になっていることについて、ネット上では「まったく問題は解決してないのにベッタリのままなんだね」「まだ新体制のエージェント会社すら発足してないのに進展なんてあった?」「問題なのはジャニーさんと昔の事務所であって、タレントに罪はないんだから番組に出演させてくれてうれしい」「紅白出場ゼロでカウコンもなしで落ち込んでたから、絶対ベストアーティスト見ます!」などと賛否両論が巻き起こっている。
その一方、大きな変化もあった。今年5月までジャニーズJr.内ユニット「IMPACTors」として活動していた7人で結成されたIMP.の出演が決定し、音楽番組で初めて旧ジャニーズとTOBEタレントの共演が実現することになったのだ。IMP.は当日に京セラドーム大阪で開催される大型音楽イベント「D.U.N.K. Showcase」からの中継での出演になるが、これは以前なら「忖度」によって実現しなかったはずのキャスティングだ。
日テレにおいては、16日に生放送された『ベストヒット歌謡祭2023』でも元SMAPの香取慎吾と旧ジャニーズ勢の共演が実現。こちらは同じ会場での共演となり、終了後には“SMAPの弟分”として知られたKis-My-Ft2の玉森裕太と宮田俊哉がそれぞれの公式SNSで香取とのツーショット写真を公開した。これも以前なら考えられないことで、旧ジャニーズは退所者との「共存共栄」路線に舵を切ったように見える。
日テレに対して「旧ジャニーズと変わらずベッタリ」という批判があるのは理解できるが、こうした一連の音楽番組のキャスティングを見る限り、確実に「忖度文化」はなくなってきているようだ。性加害問題が解決して気兼ねなく旧ジャニーズ所属タレントが音楽番組などに出演できるようになり、退所したメンバーとも当たり前に共演できるという風潮がテレビ界全体に広がっていくことを期待したい。
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