ユビッジャ・ポポポーに導かれし“東西ツッコミエース”粗品とトンツカタン森本の多幸感
#霜降り明星 #粗品 #トンツカタン #森本晋太郎 #ユビッジャ・ポポポー
20日に公開されたYouTube「粗品のロケ」にピン芸人のユビッジャ・ポポポーが出演。霜降り明星・粗品を相手にボケまくり、バリエーションあふれるツッコミを引き出していた。
動画の尺は42分。ノンストップでボケ続けるユビッジャにツッコむ粗品は、実に楽しそうだった。
『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)スタート以降で考えると、まずフットボールアワーの後藤輝基が「例えツッコミ」を引っ提げてMC席を独占し、その後、南海キャンディーズ・山里亮太がセンスワードツッコミで多くの後輩に影響を与えてきた。そして当代、もっとも勢いに乗るツッコミが粗品であることは、多くのお笑いファンが認めるところだろう。
『爆笑問題&霜降り明星のシンパイ賞!!』(テレビ朝日系)で見せた「ネクスト東ブクロ」に対する「ネクスコ東日本みたいに言うな!」や、『水曜日のダウンタウン』(TBS系)での岡野陽一&ザ・マミィ酒井貴士を例えた「ドラえもんの最終回か」は、しばらく忘れられそうもない名ツッコミだった。
そんな粗品を追う存在として、東の一番手と目されているのが、トンツカタンの森本晋太郎だ。学生お笑い出身の森本はプロ入り後、すぐさまライブシーンで頭角を現し、「森本を呼んでおけば、どんなライブも成立する」と言われるほどの信頼を獲得。「フワちゃんの親友」という不思議な立場で知名度を上げながら、バラエティでもポジションを確保しつつある。
先日放送された『ランジャタイのがんばれ地上波!』(テレビ朝日系)では、ランジャタイ、令和ロマン・高比良くるま、チャンス大城という、とんでもないメンバーを相手に1人でツッコミ倒すというハードな企画に挑戦。的確なワードと場に即した温度感で、完全に“成立”させてみせた。
その森本がYouTubeで精力的に取り組んでいるのが、「タイマン森本」というチャンネルだ。白い部屋に閉じ込められた森本の前に1人の芸人が現れ、森本が100回ツッコむまで部屋から出られないという、ストイックなツッコミ養成企画。この9月16日配信分にも、ユビッジャ・ポポポーが出演している。
つまり、ツッコミ界の西のキング・粗品と東の新エース・森本が、2人ともユビッジャにボケ倒されてツッコミまくるという、まったく同じ構図の企画が公開されているのだ。
当然だが、ユビッジャのやることは、まったく同じだ。変なかっこうで、変なボケをただ連発する。もとよりコミュニケーションを取るつもりはなく、相手がツッコんでいる途中でもボケをかぶせてくる。かと思えば、意外にクレバーな大喜利的発言がいきなり飛び出してくる。
ものは試しに、今回の「粗品vsユビッジャ」を見た後、ブラウザのタブを2つ開いて、再度「粗品vsユビッジャ」と「森本vsユビッジャ」を開き、数十秒ずつ交互に見てみた。すると、不思議な感覚に陥った。
ユビッジャが、世界の王に見えてくるのだ。粗品も森本も、ユビッジャにかしずき、奉仕に勤しむ家臣だ。明らかに過酷な労働を強いられながら、それでいて多幸感にあふれている。亜空間と亜空間。粗品と森本は、異形の王に導かれた神の子どもたち……。
「粗品のロケ」が42分、「タイマン森本」が18分。ザッピングしながら、合わせて1時間が溶けた。なんだこれは。勘弁してくれ。
(文=新越谷ノリヲ)
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