三四郎・小宮浩信、ハライチ・岩井勇気へのご祝儀は「ラジオで言ってもらうため」
#ハライチ #三四郎 #岩井勇気 #小宮浩信
「(ラジオで)言われるがために送ったんだから、ご祝儀を」
その声は、少し不満げである。17日深夜に放送されたラジオ『三四郎のオールナイトニッポン0』(ニッポン放送)で、三四郎・小宮浩信がハライチ・岩井勇気と奥森皐月の結婚について語った。
岩井が結婚を発表した当日、三四郎はハライチとオードリーがMCを務める『オドオド×ハラハラ』(フジテレビ系)の収録に参加していたという。スタジオに向かう道中に岩井の結婚を知った小宮は、奥森との共演経験もあり、急遽コンビニでのし袋を購入し、ご祝儀を渡したのだという。
「『ハライチのターン!』(TBSラジオ)で言ってくれると思ったんだけど、言ってくれないで」
結局、『ターン!』のPodcastアフタートークでこのエピソードには触れられたが、番組本編で話してほしかった小宮は、少し不満げだったのだ。
小宮という芸人は、後輩への金払いのいいことで知られている。そして、おごった後輩が世間に向けて「小宮さんにおごってもらった」と発信することに、無上の喜びを感じる芸人だ。
「みんなから称えられたいから。一目置かれたいから」
それが、後輩に金を惜しまない理由だと、小宮自身が語っている。
3年ほど前の『三四郎ANN』で、そんな小宮を象徴する出来事が語られたことがあった。2020年9月、三四郎にとってはラストイヤーとなる『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)に向けて、調整を重ねていた時期である。
その日、三四郎はよしもと∞ホールのライブに出演していたという。出番後、エンディングを前に空気階段・鈴木もぐら、そいつどいつ・市川刺身と遭遇した。
小宮は根城としている高円寺で飲んでいるときに、同じ店内で何度ももぐらと刺身を見かけているのだという。そして、その際には別席で飲んでいる後輩の分も、すべて支払いを済ませて帰っている。その回数は5回とも6回ともなり、金額にすれば10万円はくだらない。もぐらと刺身は、その日のライブでも「いつもありがとうございます」と頭を下げたが、小宮としては「どこかで言ってよ、Twitterとかさ……」と不満が募る。
「世間の人に、いいと思われたいがためなわけで。こうやって今、ラジオで言った時点でおかしいけれども」
小宮は刺身に「ライブのエンディングで言え」と強要する。「小宮さん、いつもおごってくれてありがとう」と言え、と。
ところが、刺身はエンディングの流れもあり、言うタイミングを逃してしまう。
「じゃあ、Twitterか何かでつぶやいてよ」と小宮は命じたが、一向に刺身がつぶやこうとしない。その流れを受けて、この日のラジオで不満をぶちまけたわけだ。
番組終盤、刺身から届いたメールが読まれる。
「こんばんは、そいつどいつの市川刺身です。いつもお会いしたとき、ごちそうしてくれてありがとうございます。Twitterでつぶやかなくて、悲しい思いをさせてしまってすみません。次にお会いしたとき、小宮さんにごちそうしてもらったとつぶやきますね」
刺身が生放送を聞いていたのか、聞いていた誰かから伝えられたのか、こうして小宮の要望は叶えられることになる。
だが、小宮の気は収まらない。
「まわりくどいな……。あとさ、10万くらいとか言わなきゃダメだしね。具体的な値段とか、ちゃんと言わなきゃ」
おそらくは、小宮の照れ隠しなのだろう。下積みの長かった小宮には、後輩の苦労が手に取るようにわかるはずだ。自身も先輩におごられて生きのびてきた。恩返しのつもりでの、後輩へのペイ・フォワード。美しい話である。
放送直後、刺身のTwitterに一文が掲載された。
「三四郎さん!メール読んでくださりありがとうございました!小宮さんいつも10万円以上奢ってくださりありがとうございます!また高円寺でよろしくお願いします!」
たぶん、この日のトークは小宮の照れ隠しだったと思う。思いたい。
(文=新越谷ノリヲ)
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