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『ブラックファミリア』秋生の異常性欲――ご都合主義と天佑で新堂家が危機回避の連続

『ブラックファミリア』秋生の異常性欲――ご都合主義と天佑で新堂家が危機回避の連続の画像1
読売テレビ『ブラックファミリア ~新堂家の復讐~』公式サイトより

 11月2日、『ブラックファミリア~新堂家の復讐』(日本テレビ系)の第5話が放送された。じょじょに次女の梨里杏(星乃夢奈)の死の真相に近づきつつある新堂家。前話ではカギを握る早乙女家の秋生(平山祐介)が、一葉(板谷由夏)が「自分の愛人になりたがっている」と勘違いして迫ってくるというまさかの展開で終わった。その続きとなるだけに、新展開を期待した視聴者も多いはずだ。

 秋生からすれば「一葉が早乙女家の財産を狙っている」ように見えたようで、本来の目的とは異なるが疑われていることには変わりない。しかし一葉は強く否定する。一方の長女・沙奈(渡邉理佐)は、倫太郎(塩野瑛久)がホームパーティーで撮られた暴行の動画を流出させたのは梨里杏だとの情報を得る。それが事実だとしたら、梨里杏のスマホにその証拠が残っている可能性が高い。

 一葉は、梨里杏のスマートフォンを早乙女家で発見し、航輔(山中崇)たちにそのことを伝える。早乙女家は2日後の夜、家族全員でミュージカルを鑑賞する予定で、その間に家の中を探すチャンスがあると考えていた。しかし、セキュリティが厳重な邸宅であるため、簡単にはいかないことが予想される。家族全員でスマートフォンを見つける作戦を練る。そしてミュージカルの鑑賞日、一葉は麗美(筒井真理子)の頼みで葵(瀧七海)を呼びに行くと、葵が優磨(森崎ウィン)とビデオ通話をしているのを発見。家族で外出することを伝えると、優磨は「ミュージカルですね」と過って発言。どうして知ってるのかと疑問に思う葵に対して、一葉は優磨が彼女のインスタグラムをチェックした可能性があると説明し、何とか誤魔化した。

 ここで早乙女家に破綻の気配が漂う展開があった。倫太郎は用事があると言って家に残ることに。麗美が「せっかく家族全員で……」と言うと、倫太郎は冷たく「こんなの家族じゃない」と発言。泰造(小野武彦)も「倫太郎の言う通りだ」と同調するなど、早乙女家自体も関係が瓦解していることがうかがえた。

 結局倫太郎はひとりで家に残ったが、実際には予定がなかった。何とか倫太郎を外に出すべく、沙奈は倫太郎をバーに呼び出す。倫太郎が出かけると、航輔と優磨が業者に変装して家に潜入。スマートフォンを探し始める展開となった。スマートフォンを探す中、一葉は秋生の部屋で梨里杏が参加したオーディションの審査資料を発見する。梨里杏の履歴書には「9」と数字が記されていた。一方の航輔はというと、倫太郎の部屋で鍵の束をイグアナの水槽に落としてしまった。なんともハラハラとした展開を起こすための安易なアクシデントにも見えるが、順風満帆に進んではつまらないというものだ。

 ドタバタ展開はこれだけではない。秋生が突然帰宅したのだ。家族には仕事と言ってきたが、実際には一葉と2人きりになるためで、彼女に襲い掛かる。隠れた夫の航輔の前で秋生に妻が蹂躙されそうになるが、一葉は出てくるなとジェスチャー。こんなシチュエーションのアダルトなビデオがありそうで演出の趣味を感じさせる……。一葉に超がつくほど興奮する秋生。しかし、修理屋として潜入した優磨が気を利かせ、修理が終わったと声をかけて登場する。邪魔された秋生は気まずさを隠すように怒鳴り、部屋に戻った。いちいちギリギリのところで助かる新堂家の神のご加護は相当なものだ。

 無事潜入も終わった新堂家。手に入れたオーディション資料のDVDを見ると、秋生がオーディションを受けた女子を採点(梨里杏は最高点の9点だった)し、食い物にしていることがわかる内容だった。どれだけ性欲強いのだろうか、秋生という人間は。一葉は梨里杏も秋生の毒牙にかかっていたのではないかと気が気ではない。秋生がいかにクズであるかはわかったが、死の真相に近づいたとは言えないような……。

 その後、もともと病を患っていた泰造の容態が急変。泰造は一葉と2人きりになり、衝撃的な発言をする。書きたいところだが、とにかく秋生が女のことしか考えておらず、他の家族が気の毒になるレベルだった。平山祐介の武骨な雰囲気が余計にリアリティを増している。ストーリーはご都合にご都合を重ねた展開だが、最後の泰造の言葉はそれなりにショッキングではあった。渡邉理佐の活躍が多いのはファン確保のためなのか、それとも重要人物だからか。山中崇の動きも怪しい。カオスの様相を呈してきた『ブラックファミリア』。第6話では真犯人や真相につながる新情報が明らかになるのだろうか。

■番組情報
木曜ドラマ『ブラックファミリア ~新堂家の復讐~』
読売テレビ・日本テレビ系毎週木曜11時59分~

出演:板谷由夏、山中崇、森崎ウィン、渡邉理佐、星乃夢奈、筒井真理子、塩野瑛久、平山祐介、瀧七海、小野武彦、少路勇介、長妻怜央(7ORDER)、しゅはまはるみ、カトウシンスケ、釈由美子 ほか

脚本:佐藤友治、城定秀夫、富安美尋
監督:城定秀夫、坂本栄隆、本田隆一
音楽:Yuria Miyazono、石毛駿平
チーフプロデューサー:岡本浩一
プロデューサー:福田浩之、馬場三輝(ケイファクトリー)
制作協力:ケイファクトリー
製作著作:読売テレビ

公式サイト:https://www.ytv.co.jp/blackfamilia/

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2023/11/09 12:00
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