旧ジャニーズ勢が続々と海外メディア・イベントで活躍…「ジャニーズ外し」をしているのは日本だけ?
#SMILE-UP
SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)所属のタレントたちが海外メディアで取り上げられたり、国外の権威ある賞を受賞したりといった活躍を見せている。ジャニーズ性加害問題は人権意識が高いとされる欧米を中心に日本以上に深刻に捉えられ、所属タレントの海外進出の道が断たれるとの見方が強まっていたが、意外にも「さほど影響がない」といえる状況となっているようだ。
Snow Manの目黒蓮は、10月下旬に米国の著名なエンタメ情報誌「Variety(バラエティ)」のインタビュー記事に登場。7月期に主演したドラマ『トリリオンゲーム』(TBS系)がNetflixで世界配信されたことに関連した内容となっており、目黒は海外進出について「俳優としてだけでなく、Snow Manとしても、もっと国際的なプロジェクトに参加したい」などと抱負を語っている。
記事では、目黒の経歴を説明する中で「ジャニーズ事務所(性的虐待スキャンダルのため、間もなく名前を変更する)内で長年のトレーニングを受けた」と性加害問題に言及しており、その上で目黒を「好感が持てる、野心的で強烈なパフォーマー」などと紹介している。これによって、世界規模のNetflixが「主演ドラマの世界配信に問題なし」と判断し、アメリカで著名なエンタメ誌が「インタビュー掲載に支障なし」と判断したことになる。
同じ10月下旬、木村拓哉が出演した海外ドラマ『THE SWARM/ザ・スウォーム』が、ドイツのテレビ界最高峰のアワード「German Television Awards」で「Best Miniseries」、フランスの世界最大級の国際映像コンテンツ見本市とタイアップした国際テレビ業界誌主催のアワードで「Best New Scripted Series」を受賞する快挙を達成。木村にとって海外ドラマ初出演となる作品で、劇中ではメインキャラクターの一人である「ミフネ財団」の創始者アイト・ミフネを演じている。作品が各国の権威ある賞を受賞したことにより、木村の海外本格進出に弾みがつきそうな気配で、すでに国外の映画・ドラマ関係者が関心を示しているとの情報もある。
また、Travis Japanは10月27日と28日にアメリカで南カリフォルニア最大級の日本文化の祭典「OC Japan Fair 2023」に出演。初日はステージの大トリを飾る好待遇で、とにかく明るい安村、はるな愛ら同じく日本から参戦したタレントたちと共演していた。日本では性加害問題の影響で旧ジャニーズ所属タレントのイベント出演が取りやめになったことがあったが、アメリカのイベントでは「問題なし」と判断されたようだ。
KAT-TUNの亀梨和也は、主演映画『怪物の木こり』(12月1日公開)が10月に開催されたスペインのシッチェス・カタロニア国際映画祭に出品され、三池崇史監督と共にイベントに出席。プレミア上映前の舞台あいさつでは、亀梨がスペイン語でスピーチし、1200席の会場を埋め尽くした観客たちを沸かせた。
海外企業が絡んだ日本国内におけるイベントでも「問題なし」となっているケースがあり、SixTONESの京本大我は8月に東京国際フォーラムで開催された「ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツ feat.アラン・メンケン」に日本人ゲストとして出演。『美女と野獣』の「Be Our Guest(ひとりぼっちの晩餐会)」や『アラジン』の「A Whole New World」などを生み出したディズニー音楽の巨匠アラン・メンケンによる公演で、京本は2021年に上演されたディズニー・ミュージカル『ニュージーズ』の主演を務めた縁で抜擢されたが、さまざまな面で規制が厳しそうなディズニー関連のイベントでも「出演に問題なし」となったようだ。
また、Sexy Zoneの中島健人は2024年に世界同時放送・配信される全編英語の海外ドラマ『Concordia(コンコルディア)』でメインキャストの一人を務めることが決定しているが、こちらも撮影や制作は順調と伝えられており、性加害問題の影響を受けた気配はない。こうした対応は欧米に限った話ではなく、Kis-My-Ft2の千賀健永は12月にアーティストとして台湾で初の個展を開催することが決まっている。
日本では、性加害問題の影響によって所属タレントのCMが打ち切りになったり、ドラマの制作が延期になったり、音楽番組のキャスティングから外されたりといった事態が起きていると伝えられている。しかし、先述した一連の海外の対応を見ると、国外では「所属タレントに罪はないのだから起用に問題はない」という感覚なのではないかと推察される。
問題が大きくなってから体面を保つために急に慌てて「ジャニーズ外し」を始めた日本のメディアや企業と、冷静に問題を指摘した上で「悪いのは性加害をしていたジャニー喜多川氏と、それを見過ごしてきた会社であって、タレントは関係ない」という海外の対応。どちらが正しいのかは判断が分かれるところだが、日本の対応は「いかにも日本的」といえそうだ。
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