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黒スーツ=謝罪会見?『下剋上球児』「南雲の過去を知る男」の登場で解雇まで待ったなしか

黒スーツ=謝罪会見?『下剋上球児』「南雲の過去を知る男」の登場で解雇まで待ったなしかの画像1
TBS 日曜劇場『下剋上球児』公式サイトより

 10月29日に放送された日曜劇場『下剋上球児』(TBS系)の第3話。鈴木亮平演じる高校教師・南雲脩司の「教員免許を持っていない」という衝撃の告白の続きとあり、越山高校野球部の成長ストーリー以外はシリアスな展開に。さらには南雲の大学時代を知る人物の登場によって、南雲が危惧していたバッドストーリーへと進みそうだ。

 第2話のエンディングで南雲から教員免許不所持であることを告げられた山住香南子(黒木華)。動揺を隠せないなかでも監督に慰留するところで、2人のスマホが鳴る。1年生の日沖壮磨(小林虎之介)がバッティングセンターで居合わせた客とケンカを起こしてしまったのだ。壮磨は越山高校野球部の主将・日沖誠(菅生新樹)の弟で、ひとりでコツコツと練習を続ける兄とは対照的に野球と距離を置き無気力な学園生活を送っていた。事件の概要だけ見れば、不良高校生が大人に突っかかったものだが、真相は大人たちの挑発にのってしまいもみ合いになる弟を、振りほどこうとした兄が大人を不可抗力でけがさせてしまうという内容だった。それを「おれがやった」と罪を被ろうとする弟からは、野球に打ち込む兄への愛が伝わってきた。現正捕手・冨嶋雄也(福松凜)から野球部に参加するよう直接説得される“メンバー加入フラグ”が立ったことから、夏の予選大会後に3年生の日沖誠と入れ替わるかたちでチームに加わる可能性はある。

 夏の予選大会に向けて練習試合を重ねる越山高校は、この1話で得点力がレベルアップ。大量失点はおなじみとして、複数得点で善戦するまでになっていたことには驚いた。あと2年で甲子園出場を争うまでになることを考えれば右肩上がりの成長は既定路線かもしれないが、山住の記録映像から各メンバーの問題改善方法やトレーニング方法を的確に導き出す南雲の手腕はすでに名将クラスだろう。

 越山高校野球部が上向きになる一方、南雲の秘密が徐々に明らかになっているのが気になる。山住は「共犯者になる」と明るく宣言したものの、妻・美香(井川遥)は南雲から嘘を告白されたと思われるシーンでは「子どもはどうするのよ」と悲壮感を漂わせてつぶやいた。筆者はこの一言から、南雲は教師を辞めるだけでなく、教員免許を持たずに教壇に立ってきた罪を世間に発表し贖罪(しょくざい)する、そして美香との離婚を切り出したと推測した。美香はかつて勤めていた東京の会社への復職話も出ているだけに、第4話は南雲家の動向にも注視したい。

 南雲は監督を退いた理由を「一身上の都合」としているが、野球部員たちも無知な子どもではない。学校には来ているが練習には来ない、それでいて山住を通して陰から指導を続けている……。第4話でそんな歪(いびつ)な指導方法に隠された秘密に勘づく生徒が出てくるだろう。

 そんな窮地に陥りつつある南雲だが、悪気なく追い打ちをかけそうな人物も登場した。南雲が32歳で再入学した大学の関係者が甲子園予選会場で南雲を発見すると、隣にいた南雲の恩師・賀門英助(松平健)に「(大学を)無事卒業したんですね。落第して中退したと思ってました」と話す。それを聞いた賀門は合点のいった表情を浮かべており、第4話では南雲の過去が賀門とのやりとりにより明かされるかもしれない。

 第4話の予告映像では、南雲が黒スーツ・黒ネクタイという出で立ちで校長・丹羽慎吾(小泉孝太郎)と並ぶシーンが映し出された。神妙そうな顔と相まって、教員免許不所持に対する謝罪に臨むようにも見えた。南雲は道半ばにして団結を強める越山高校野球部から離れることになるのか。第4話にしてドラマは大きな山場を迎えそうだ。

■番組情報
日曜劇場『下剋上球児』

TBS系毎週日曜21時~
出演:鈴木亮平、黒木華、井川遥、小泉孝太郎、中沢元紀、生瀬勝久、小日向文世、松平健 ほか
脚本:奥寺佐渡子
原案:「下剋上球児」(菊地高弘/カンゼン刊)
音楽:jizue
主題歌:Superfly
プロデュース:新井順子
演出:塚原あゆ子、山室大輔、濱野大輝
編成:黎 景怡、広瀬泰斗
製作:TBSスパークル、TBS

公式サイト:https://www.tbs.co.jp/gekokujo_kyuji_tbs/

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2023/11/05 13:00
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