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「勘違い丸出しのキス」に仰天! 『ブラックファミリア』ストーリーのとっ散らかり具合が危険水域に

「勘違い丸出しのキス」に仰天! 『ブラックファミリア』ストーリーのとっ散らかり具合が危険水域にの画像1
読売テレビ『ブラックファミリア ~新堂家の復讐~』公式サイトより

 板谷由夏主演『ブラックファミリア~新堂家の復讐』(読売テレビ)の第4話が10月26日に放送された。じょじょにではあるが新堂家の次女である梨里杏(星乃夢奈)の死と、実業一家の早乙女家が関係に近づきつつある。

 早乙女家に深く入り込むことに成功した新堂家の面々。やや無理のあるスムーズな設定ではあるが、そこはご愛嬌というやつだろう。第3話では釈由美子の迫真の演技&唐突な死が衝撃的だったこともあり、筆者の第4話への期待感は高まっていた。

 前回に引き続き、長女の沙奈(渡邉理佐)は、早乙女家の長男・倫太郎(塩野瑛久)にグラビア記事を提案・企画する。実際に芸能人のようにグラビアを撮影。秘書の蒲田(髙橋洋)もこれにはご満悦だった。一方、早乙女家の家政婦として潜入した一葉(板谷由夏)は、生放送中にアイメイクが崩れるよう画策し、早乙女麗美(筒井真理子)のメイク担当・田代めぐみ(阿南敦子)の失態に見せかける。別のメイク担当を探す麗美に一葉が航輔(山中崇)を紹介。美容師としての腕が確かなため、麗美に気に入られる。1年前からの計画が実を結んだ。

 だが、田代がメイク騒動は一葉がマスカラをすり替えたからだと気づき麗美に主張。麗美も疑いの目を向けるなか、一葉はキッチンにあった強い薬剤を腕につけてわざとかぶれを作り「麗美の使っている化粧品に憧れて」おり、自分で試していただと主張した。かぶれを見たことで麗美は疑いを打ち消した。異常な行動も梨里杏の死の真相を知るための手段である。

 その後も一葉は変わらず家政婦を継続。ある日、早乙女泰造(小野武彦)の世話をしていた一葉は、泰造から「大切な人を失ったことがあるのでは」と尋ねられる。泰造も妻を亡くしており「同じ目をしている」と指摘した。家族を大切に、とのメッセージを受け取り、一葉は複雑な思いを抱く。一方の沙奈が作った倫太郎のグラビア記事は好評で、次は梨里杏の死と関係の深そうな1年前のホームパーティーのスキャンダルを探るつもりだった。ただ、倫太郎のアキレス腱となる話だけに、簡単には話をしてくれないだろう。

 倫太郎攻略の足掛かりとして沙奈はまず、倫太郎と子供たちとの触れ合いを企画し、さらなる好感度上昇を狙った。根が腐っている倫太郎は子どもに畑で泥を投げられ不機嫌だったが、これも好感度のため。何度も良好な計画を出す沙奈に倫太郎は心を開いていった。撮影が終わり倫太郎が帰った後、沙奈は秘書の蒲田にビールを飲んでもらった。蒲田のファンの野球チームの話題をしつつ、酔った勢いであのパーティーの内情を聞き出そうとした。蒲田は「倫太郎のパーティー時の暴行動画を流出させたのは梨里杏」と思っており、証拠もあるという。

 第3話において「梨里杏が許せないことをした」と麗美も言っており、早乙女家としても梨里杏への憎しみがあることを確認した。しかし、梨里杏が本当に動画を流出させたのかは謎のままだ。また、蒲田は倫太郎が不正献金やドラッグ、芸能界の高級デートクラブに手を染めていることも語ってしまった。この秘書、しゃべりすぎである。今後も情報源として一葉たちが活用する絵が思い浮かぶほどだ。

 ただ一葉たちの計画は今後も順風満帆に進むとは限らないだろう。一葉は再び田代にメイク騒動を蒸し返されるなど警戒すべき対象として見られているようだった。さらに、作品を混沌とさせる出来事が、一葉と麗美の夫で実業家の秋生(平山祐介)の突然のキスだ。メイク騒動の一件が一葉による自作自演だと見抜いていた秋生。なんとその場面を目撃していたのだ。そして、秋生は一葉を問い詰めるかと思いきや、その場でキス。続けて、愛人になることを提案される。秋生にはどうやら一葉が誘惑しているように映っていたようだ。視聴者としてはそのように解釈できなくもない描写もあるが、事実と違って悲しい。「もしかしてだけど……もしかしてだけど……」に象徴される男の勘違いというやつだ。

 新堂家メンバーにも方向性の違いが表れ始めた第4話。倫太郎を筆頭に攻めるポイントも徐々に明確になるなか、新堂家が一気呵成で復讐劇を展開するのか、それとも仲違いなどチームにほころびが出てくるのか。ドラマを盛り上げる“仕掛け”はたくさん用意されているものの、ややとっ散らかっている印象を受けるのは筆者だけだろうか。折り返しとなる第5話はストーリーの収拾の付け方にも注目したい。

■番組情報
木曜ドラマ『ブラックファミリア ~新堂家の復讐~』
読売テレビ・日本テレビ系毎週木曜11時59分~

出演:板谷由夏、山中崇、森崎ウィン、渡邉理佐、星乃夢奈、筒井真理子、塩野瑛久、平山祐介、瀧七海、小野武彦、少路勇介、長妻怜央(7ORDER)、しゅはまはるみ、カトウシンスケ、釈由美子 ほか

脚本:佐藤友治、城定秀夫、富安美尋
監督:城定秀夫、坂本栄隆、本田隆一
音楽:Yuria Miyazono、石毛駿平
チーフプロデューサー:岡本浩一
プロデューサー:福田浩之、馬場三輝(ケイファクトリー)
制作協力:ケイファクトリー
製作著作:読売テレビ

公式サイト:https://www.ytv.co.jp/blackfamilia/

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2023/11/02 12:00
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