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「ジャニーズ」が“放送禁止用語”扱いに…村上信五はグループ名を言い直し、各番組でもNGワード化

ジャニーズ事務所の本社ビル外壁に設置されていた「Johnny&Associates」もいまは…

 61年続いたジャニーズ事務所が16日をもって消滅し、17日から新社名「SMILE-UP.」として再出発した。それに伴って、テレビ業界で「ジャニーズ」が“放送禁止用語”扱いとなり、ファンの間で波紋が広がっている。

 “ジャニーズ最後の日”となった16日深夜、関ジャニ∞の村上信五が日本テレビ系『午前0時の森』に生出演。同番組は午後11時59分スタートですぐに日付が変わり、社名変更の影響を誰よりも早く受けることになった。

 番組では「光が当たらないスゴイ数字を持つ人の森」というテーマでトークが進行し、村上は「若かりしころの大阪時代、ミュージカルやってたんですよ」と話し始め、1カ月で58公演こなしたという驚異のエピソードを披露しようとした。ところが、村上は「今の関ジャ……関ジャニって言っていいよね?」と、グループ名に言及した途端に言葉に詰まって不安そうにスタッフに確認。すると、共演者の劇団ひとりが「申しわけないけど、もうアウトです」と両手でバツをつくり、村上は「もうダメですか。もう12時回ったからアカンのか」と大焦りとなった。

 2人そろって「訂正させていただきます」「すみません」と頭を下げたあと、村上が「われわれが所属しているグループ」と言い直し、トークを進行させることになった。関ジャニ∞は改名を発表しているが、現時点では新グループ名が決まっておらず、苦肉の策で「われわれが所属しているグループ」となったようだ。

 故ジャニー喜多川氏による性加害問題の影響によって、ジャニー氏の名前に由来する「ジャニーズ」「ジャニ」といった言葉はすべて消滅させることになり、関ジャニ∞やジャニーズWESTは改名を余儀なくされている。さらに、Hey!Say!JUMPはデビュー曲「Ultra Music Power」の冒頭に「J!Johnnys’」という歌詞があるため、同曲を「二度と歌わない」として封印することを公表した。ジャニーズWESTやKis-My-Ft2、なにわ男子らの楽曲にも「ジャニーズ」「ジャニ」の歌詞があり、それらも封印になる可能性が高い。関連会社も続々と名称変更しており、ジャニーズJr.は現時点で「ジュニア」という表記になっている。

 ジャニーズ事務所の消滅以前からその傾向はあり、14日に生放送されたTBS系大型特番『オールスター感謝祭’23秋』では、ジャニーズWESTの中間淳太と小瀧望が出演していたのだが、解答席に置かれたネームプレートにはグループ名の表記なし。同じく出演していたSnow Manの宮舘涼太と佐久間大介は、ネームプレートの名前の横にグループ名が併記されており、番組内で「ジャニーズ」というワードを使わないという方針がうかがえた。また、恒例企画「赤坂5丁目ミニマラソン」に参加したジャニーズJr.のメンバーたちは「運動自慢アーティスト」という不自然なワードで紹介された。過去の同企画では「運動自慢ジャニーズ」という呼称だったが、こちらもジャニーズというワードを消したようだ。

 さらに、Snow Manの阿部亮平が部長を務める「ジャニーズクイズ部」は各局のクイズ番組で活躍していたが、メンバーのAぇ!group・福本大晴が13日放送の『クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?』(日本テレビ系)に出演した際は「クイズ部」とだけ表記された。

 そんな中、15日に広島で開催されたNEWSのコンサートで、メンバーの増田貴久がMCで「ジャニーズ生まれ、ジャニーズ育ちです! ジャニーズ魂は永久に不滅です! ネットニュースになれ!」などと発言したとSNS上で拡散されたことが話題に。それに関連してなのか、増田はInstagramのプロフィール文を「IDOL」から「不滅のIDOL」に変更している。

 「ジャニーズ」がジャニー氏の名前に由来することは間違いないが、それと無関係にタレントやファンにとって特別な思い入れのある名称となっていただけに、屋号消滅によってさまざまな思いが交錯している。だが、被害者の心情を考えればケジメをつけなければいけないのも事実。いずれにしても、今後、報道以外の番組では「ジャニーズ」「ジャニ」という言葉を聞くことはなくなっていきそうだ。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2023/10/17 18:00
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