二宮和也の主演ドラマ『ONE DAY』が低空発進、豪華キャストなのに『VIVANT』になれなかったワケ

　大ヒットした夏ドラマ『VIVANT』(TBS系)のようにはいかなさそう？

　嵐・二宮和也、大沢たかお、中谷美紀の3人が主演するフジテレビの月9ドラマ『ONE DAY～聖夜のから騒ぎ～』が10月9日にスタートしたが、初回から視聴率が振るわない。

　同作は、クリスマスイブの1日を、1クールかけて描くオリジナル作品。銃殺の容疑をかけられた記憶喪失の逃亡犯を二宮が、老舗のレストランシェフを大沢が、銃殺事件現場に直行する報道キャスターを中谷がそれぞれ演じている。

「接点のない3人の人生が同時進行で描かれ、しだいに運命が交錯していくという物語なのですが、初回の世帯平均視聴率は7.8％（ビデオリサーチ調べ、関東地区／以下同）と低視聴率発進。ジャニーズの性加害問題や月9ワースト視聴率となった前クールの『真夏のシンデレラ』に足を引っ張られた部分もあったでしょうが、初回は謎や伏線を作るためか場面展開が多すぎて、何を見ているのかわからないという声もネットでは多く聞かれました。2話目も同じような展開なら、一気に下降線をたどる可能性もありそうです」(テレビ誌ライター)

『真夏のシンデレラ』の初回6.9％に次ぐワースト2位発進となったのは「豪華キャスト」と見る向きもある。主役の3人に加え、脇を固めるキャストも佐藤浩市、江口洋介と主役級が並んでいたり、さまざまな伏線を置きつつ、視聴者に考察させる演出などは、二宮も出演していた『VIVANT』を彷彿とさせるが……。

「豪華キャストはハマれば見応えたっぷりとなりますが、今やドラマ界の看板枠である日曜劇場と、かつての看板枠が凋落著しい月9の制作能力の差が出ている印象。初回がこの低い数字では、今後、いろいろ軌道修正が必要になってきそうですが、キャストが大物すぎるとあっちに気を使いこっちに気を使い、出番を均等にしなければなどと、演出面やストーリー展開で制約ができるので、難しい部分も出てきそうです」(前出・テレビ誌ライター)

　ジャニーズの性加害問題を受け、出演していた久光製薬のCMは打ち切られてしまったものの、主演映画『アナログ』が公開されるなど、気を吐いている二宮。今後は事務所の力には頼れなさそうなだけに、豪華キャストの中でも存在感を見せつけたいところだろうが、果たして巻き返しなるか。

黒崎さとし（編集者・ライター）

1983年、茨城県生まれ。ライター・編集者。普段は某エンタメ企業に勤務してます。

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