性被害の元ジャニーズタレントに野党が次期衆院選出馬オファーとそのデメリット
#ジャニーズ
ジャニーズ事務所が10月2日に開いた会見を受け、各メディアに出演、コメントを発表した性被害の当事者たち。
「『ミヤネ屋』(日本テレビ系)には、元ジャニーズJr.の橋田康氏、『Nスタ』(TBS系)に『キスマイ』結成時メンバーの飯田恭平氏がスタジオ出演。NHKなどの中継では、『ジャニーズ性加害問題当事者の会』の石丸志門副代表や木村伸一氏につなぎました。おおむね、『このような態度で再出発できるのか』と批判的でした」(スポーツ紙記者)
この「ジャニーズ問題」は、少なくとも年内いっぱいは続きそうだが、近く行われそうな次期衆院選で、政治家がそれを利用しない手はない。さる立憲民主党議員が指摘する。
「わが党は被害者救済に前向きな姿勢をとっており、石丸氏と元ジャニーズJr.の大島幸広氏に国対ヒアリングを行いました。今、我々はあまりにも存在感がないので、彼らを候補者にすればニュース性があるし、党の姿勢のアピールにもなる。ぜひ、出馬させるべきでしょう」
野党担当記者も続ける。
「『NHKから国民を守る党』の立花孝志氏も関心を寄せています。元同党議員のガーシー氏と、元ジャニーズJr.のカウアン・オカモト氏はYouTubeでライブをしましたし、4月の衆院千葉5区補選では、カウアン氏の主張を政見放送で流した。機を見るに敏の立花氏が、動かないわけはない」
その「旨味」について、芸能事務所幹部が語る。
「ここまで被害者として登場すると、色がついてしまい、正直、彼らが今後芸能活動で花開くのは難しいでしょう。頭打ちになった芸能人やアナウンサーが政界に進出してきましたが、それはもともとタレント性が高く人前に出るのが好きな職種の人たち。無論議員年収2000万円も無視できません。政治家の口説き方によっては、あっさり出馬ということもありえますよ」
もっとも、そう甘いものではないのが政治の世界だ。
社会問題となるきっかけをつくったカウアン氏は9月の会見で、「お前がジャニーズ事務所を壊した、最低だ、という声が届く」と涙を浮かべながら語った。いうまでもなく立候補する事で、世間の冷ややかな視線を浴びる可能性は大いにある。
また、ベテランジャーナリストが思い起こす。
「かつて北朝鮮の拉致被害者家族会でメディアに引っ張りダコだった増元照明氏は、メディア露出がクセになってしまったのか、仕事を退職してまで政界に興味を持ち始めた。2004年参院選で、当初、自民党内で比例区の候補者となったが、党内の反発で頓挫。しかし増元氏は無所属で出馬してしまうのです。結果は惨敗で、2014年衆院選にも出馬して敗れています」
政党としては、こうした時流に乗った候補者を出すメリットはあるが、候補者はその後の人生をさらに狂わせかねない。当事者たちは政党の「おもちゃ」にされないよう、肝に銘じておくべきだろう。
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