かまいたち・見取り図らの『ジョンソン』が後を継ぐ『リンカーン』は、なぜ伝説の番組と呼ばれるか
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かまいたち、見取り図、ニューヨーク、モグライダーの4組で10月からスタートする『ジョンソン』(TBS系)。初回は23日21時からの2時間スペシャルと発表されており、『リンカーン』(同)の後継番組として、4組がさまざまな企画に挑戦していくことになるという。
番組名の『ジョンソン』も、第16代アメリカ合衆国大統領エイブラハム・リンカーンの後継となった第17代大統領アンドリュー・ジョンソンに由来としているといい、TBSの本気度が伝わってくるネーミングだ。
『リンカーン』は、ダウンタウン、さまぁ~ず、雨上がり決死隊、キャイ~ンの4組をメインキャストに2005年10月にスタート。「芸人の芸人による芸人のための番組」をコンセプトに、13年まで8年間放送された。その後も、19年まで特番で『リンカーン芸人大運動会』が毎年放送されるなど、人気番組となっていた。
視聴者はもちろんだが、業界内での『リンカーン』の評価は高く、“伝説の番組”と呼ぶ関係者も少なくない。
というのも、現在のバラエティの中心にいる面々は、みな『リンカーン』に育てられたと言っても過言ではないのだ。
数多くの芸人をひな壇に座らせ、ダウンタウンと直接からむ機会を与えた『リンカーン』は、若手芸人にとって緊張の場であるとともに、夢の舞台だった。また、『リンカーン』ではダウンタウンらを向こうに回して、若手がMC役を務めることもあり、彼らにとってはこれ以上ない経験となっているのだ。
おぎやはぎ、バナナマン、フットボールアワーら、現在では当たり前にMCを担当している芸人たちも、『リンカーン』出演で評価と信頼を得たことがきっかけでレギュラーを増やしたといわれている。
芸人だけではなく、『リンカーン』は多くの優秀な制作スタッフも育て上げた。
その筆頭と言えるのが、『水曜日のダウンタウン』(同)で知られる藤井健太郎だろう。TBS入社3年目で『リンカーン』の立ち上げにADとして加わった藤井は、その後ディレクターに昇格。番組終了後も、『リンカーン』出身であることをたびたび公言している。
また、『ゴッドタン』(テレビ東京系)などの制作で知られる制作プロダクション・シオプロの社長である塩谷泰孝も『リンカーン』出身の演出家の1人。同番組の「世界ウルリン滞在記」企画でダウンタウン・松本人志の度肝を抜いたエピソードは、あまりにも有名だ。
構成作家でも、『まつもtoなかい』(フジテレビ系)、『人志松本の酒のツマミになる話』(同)などに入っている、さだなど、『リンカーン』から巣立ったクリエイターは枚挙にいとまがない。
現在のバラエティ界は、見渡せば『リンカーン』出身者だらけだ。なぜこれほど多くの若手が育ったのかといえば、大所帯番組ゆえ限られた時間で結果を出さなければならない環境と、ダウンタウン・浜田雅功の「圧」が若手を鍛え上げたのだと、関係者は口をそろえる。
その後継である『ジョンソン』は、いったいどんな番組になるのだろうか。
(文=新越谷ノリヲ)
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