元ジャンプ編集長の鳥嶋和彦氏が明かした『ドラゴンボールZ』タイトル変更の事情
#ドラゴンボール #みやーんZZの「RadioEdit」
こんにちは。ラジオ書き起こし職人のみやーんZZです。いつも聞きまくっているラジオの中から興味深かったエピソードを紹介する連載の第124回目。今回は9月25日放送のJ-WAVE『TOKYO M.A.A.D SPIN』月イチ企画『ゆう坊&マシリトのKosoKoso放送局』の中で、元ジャンプ編集長の鳥嶋和彦さんがアニメ『ドラゴンボール』が『ドラゴンボールZ』にタイトルを変更した理由について話していた部分です。
孫悟空の声優、野沢雅子さんと『ドラゴンボールZ』の監督・演出を務めた現東映アニメーション会長の森下孝三さんを迎えたこの日の放送。その冒頭で鳥嶋さんが『ドラゴンボール』を『ドラゴンボールZ』にリニューアルした経緯について話します。
「アニメ『ドラゴンボール』では孫悟空とピッコロ大魔王の戦いのところのアニメーションが、実は僕が思ったように描かれていなかった。原作でものすごく大事なシーン……死闘の末、悟空がピッコロを撃ち抜くシーンがシーンがアニメーションではあっさり描かれてしまっていて。それが僕が思うイメージと大幅にずれていて。これを見た時に『このままでは、戦いをちゃんと描いてもらえない』と思って。
それでアニメーションに詳しい仕事仲間の大徳くんに相談をしたら『今だったら聖闘士星矢を作っているところにすごく優秀なスタッフがいますよ』って言われて。それで『監督・演出、それから脚本家の方を紹介してください』って行って。森下さんを紹介してもらって、お仕事をお願いしてからの付き合いなんですよ。
で、ちょうどそれが悟空が大きくなって出てくる手前ぐらいのところから、森下さんたちに入ってもらって。それで、そこでフジテレビのプロデューサー……今もフジテレビにいらっしゃる清水賢治さんが『中身を一新して変えるなら、タイトルも変えましょう。そうすると、宣伝予算を使えるから。新番組ということでもう1回、再スタートしましょう』っていうアイデアになって。それで新番組のタイトルをみんなで考えたんだけど、いいアイデアが出なくて。『これは原作者に一任しよう』ということで鳥山明さんから出てきたのが『ドラゴンボールZ』だったんですよ。
で、『Zの意味はどういう意味?』って言ったら『鳥嶋さん。アルファベットのZの後はないでしょう? ということは、この後はもうありませんよ。これ以上のものはないですよってことです』ってなって。『これはもう、このタイトルで決まりだね』ということで。それで『ドラゴンボールZ』になったんです」と話していたのでした。
当時、アニメを見ていて「なんで急にタイトルが変わったんだろう?」と思っていたのですが、鳥嶋さんのトークで長年の疑問が解消されてめちゃすっきりしました! スタッフを入れ替える時に新番組にしてしまって、そこで宣伝予算を投入していたなんて……そうして番組をリニューアルしたことで、落ち込み気味だった視聴率はV字回復。毎回、20%近い数字を叩き出すようになるんだからすごい話ですよね。『ドラゴンボールZ』を作った皆さんによる超絶エピソード満載の、まさに「神回」な放送でした!
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