絶好調『ザワつく!』に乗りたいテレ朝、類似番組も誕生で思い出される“アメトーークの悲劇”
#ザワつく!金曜日 #アメトーク
視聴率が2ケタに届く番組が数えるほどになった活気のないテレビ界で、毎週安定して2ケタ超えを果たしているのが『ザワつく!金曜日』(テレビ朝日系)だ。2018年にスタートした同番組は、翌年から大みそかにも放送されるなど、すっかりテレビ朝日の看板番組となっている。
「この番組はもともと『ザワつく!一茂良純時々ちさ子の会』という番組名で不定期で放送されていたものが、好評によりレギュラー化したもの。非常に好調で、今年2月に14.7%(ビデオリサーチ社調べ、関東地区)という高視聴率を叩き出したほか、ほぼ全ての回で視聴率が2ケタに乗っており、『ポツンと一軒家』と並ぶテレ朝のエースです」(テレビ情報誌記者)
高嶋ちさ子、長嶋一茂、石原良純と特A級にキャラが濃い人物を集め、見事な化学反応を生んだ『ザワつく』。売れっ子のお笑い芸人やジャニーズなど、キャスティング頼みの番組が幅を利かす中でのこの成功は見事というしかないが、テレ朝はこの勢いをしっかり利用したいようだ。
「高嶋は音楽活動が忙しいのか、『ザワつく』以外のテレビ出演はほとんどありませんが、一茂と良純はテレ朝の番組に出まくっており、秋改編の特番シーズンも、『帰れマンデー』や『Qさま』に出たり、『路線バスで寄り道の旅』とのコラボ特番が放送されたりと大車輪の活躍です。さらに秋の改編では、火曜19時台に『出川一茂ホラン☆フシギの会』という番組がスタートします。この番組は『ザワつく』と同様、不定期で何度か放送されたものが好評で、レギュラーに昇格したもの。出演者は出川哲朗、長嶋一茂、ホラン千秋の3人ですが、男性陣2人が好き勝手に振る舞い、それを女性タレントが叱りつけるような構成は『ザワつく』とほぼ同じです」(民放バラエティ番組制作関係者)
テレビ界に限らず、大ヒットが生まれれば類似商品が次々と現れるのが世の常。ただ。テレ朝は時に“やりすぎる癖“がある。
「露骨な“ザワつく推し”をするテレ朝ですが、過去にはそれで痛い目にも遭っています。2016年には当時絶好調だった『アメトーーク!』を週2回放送する前代未聞の番組編成を行いましたが、明らかなネタ切れを招き、番組の勢いはダウン。『シルシルミシル』でも似たような編成をしてしまい、番組を長続きさせることができませんでした。
確かにテレ朝は『ザワつく』や『ポツンと一軒家』が好調ですが、コア視聴率では惨敗しており、視聴者はもっぱら中高年層です。彼らは1度視聴習慣がつくと、なかなか離れないという特徴がありますが、ここまで類似番組が増えると流石に飽きられる可能性は高いでしょう。
夕方の情報番組戦争でもテレ朝の『スーパーJチャンネル』は健闘していますが、年齢層は他局よりも高めです。人数の多いシニアに焦点を合わせ、取り込みにかかるのはある意味で正解ですが、目先の数字を取りに行くと、将来苦労する心配はあるでしょう」(キー局関係者)
若者が興味を持たない業界は必ず廃れると言われるが、その常識を覆せるか。
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