トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 難関のFP1級を目指すサバンナ八木の夢

難関資格のFP1級を目指すサバンナ八木に聞いた「40代のリスキリング」と「新NISA」

難関資格のFP1級を目指すサバンナ八木に聞いた「40代のリスキリング」と「新NISA」の画像1
サバンナの八木真澄さん

 続く物価上昇に給料アップは追いつかず、個人個人の経済的自衛がますます重要になっている。一方で、増えているのが、リスキリングによってスキルアップやキャリアアップを図る動きだ。

 お笑いコンビ「サバンナ」のツッコミ・八木真澄さんは、48歳から国家資格であるファイナンシャル・プランナー(FP)の勉強を始め、2級を取得、さらに難関の1級合格を目指している。中高年のリスキリングを体現する八木さんに、FPに挑戦した理由、リスキリングの意義や新NISAについて聞いてみた。

FP1級の高い壁にも平常心で挑む

 八木さんがFP資格を受けることになったきっかけは、友人の何気ない一言だったという。

 「毎日SNSに自作の絵を投稿しているんですが、それを見た友人から『毎日継続できるのは、本当にすごいこと。せっかくだから、何か蓄積できることをした方がいい』と言われたんです。いま、自分で考案した『年収300万で心は大富豪』と『世界一ゆるい勉強法』を本にしたいと考えています。その2つを実践したエビデンスにもなるかな? というのもあって、FP資格を取ることに決めました」

 初心者がいきなりFP取得を目指すのはハードルが高そうにも思えるが、「30歳から日経新聞を購読し、個人でも投資をしているため、抵抗感はなかった」という。

 FPの勉強を始めたのは2022年5月。同年9月に3級の試験をパスし、23年1月には2級もクリアしたが、同年5月、9月の1級の試験で足止めを食らっている状態だ。しかし、そもそも合否はあまり気にしていないそう。

 「FPの試験は年に3回ありますし、また来年チャレンジします! ただ、結果はあまり意識していませんね。1級の試験は合計5時間もかかるのですが、それを乗り切るには集中力がすごく大切なので、平常心やコンディションを保てないとダメだと思ったんです。そのため、試験結果に一喜一憂しないようにしています」

資格取得や40代のリスキリングの意義

 FP1級の試験は、基礎編2時間半、応用編2時間半の合計5時間。いわゆる過去問題と新しい問題が半分半分で構成されている。

 「難しい問題にハマッて、焦って脳が疲れてしまったのが敗因です。焦ると、普段なら解ける問題も解けなくなりますし、イージーミスも起こしやすくなります。マラソンと一緒で、普段から同じようなトレーニングをして体を慣らしておく必要があるんだと思いました」

 この経験から、長時間の試験に耐えられるよう、毎日6時間前後(仕事量により変動する)をFPの勉強に充てているという。さらに最近では、国際資格のCFP(認定ファイナンシャル・プランナー)の勉強も並行して行っている。

 図らずも中高年のリスキリングを実践する形になった八木さんだが、この状況を「楽しい」と表現する。

 「体力面でも芸人としても、ピークは20~30代だったと思うんです。過去と今の自分を比べて、勝てているとは到底思えないですね。でも、勉強は積み重ねていくものなので、努力した分が結果として返ってきます。それが、日々の充実感とかやり甲斐になる。決して楽ではありませんが、楽しいですね」

「新NISA」は本当にお得?

 2024年からはNISA(少額投資非課税制度)が拡充され、投資上限額の拡大や非課税期間が無期限になるなどのポイントが注目を浴びている。FPとして、新NISAはどのように捉えているのだろうか。

 「そもそも、NISAに関しては『投資で得た利益が非課税になる制度』というだけの認識です。投資は自己責任ですし、人によって状況は違いますから、一概には言えませんが、税金部分がお得になるからといって、限度額いっぱいまで投資するのは避けた方がいいんじゃないかなと思いますね。特に投資期間が短くなる高齢の方などは。たとえば、僕のような個人事業主の場合は、掛金が所得控除の対象となるiDeCoの方が向いているケースもあるでしょうし、NISAばかりにとらわれる必要もないと思います」

 また、いま注目している資産形成の方法として、八木さんはソニー銀行の「ANAマイル付き外貨定期預金」を挙げる。

 「これは、利息に加えてANAのマイルが受け取れる預金です。ひとまず為替を無視してシミュレーションしてみたんですが、驚きましたね! 旅行好きの方とかには向いていると思います」

「マネーに強い芸人」としての夢

 八木さん自身は、ほかにドル・金・株式を購入し、全体でバランスを取りながら投資するスタイルだ。また、数年前から国産ウイスキーを資産として買い溜めているという。

 「いまは120本ほど持っています。ウイスキーには消費期限や賞味期限がなく、管理方法さえ間違わなければ何年でも保管できる。熟成が進めば進むほど値打ちも上がります。ただし、管理が大変というリスク、割ってしまうリスク、僕が飲んでしまうリスクがあります。やはり、完全無欠の投資なんてものはないんでしょうね(苦笑)」

 今後はFPとしての知見を活かして、日本全国を回るのがひとつの夢だという。

 「FP1級を取った後は、簿記や税理士など、FPに近い分野の勉強をしようと思っています。キャンピングカーで全国を回りながら、各地で資産形成のセミナーをするのもおもしろいですよね。これからも勉強は続けつつ、それを芸人としておもしろおかしく伝えていけたらいいなと思います」

東京在住のフリーライター。 派遣社員として、大手広告代理店(の制作部門)で大企業のPRに従事、国内大手電機メーカーでコンテンツディレクターなどを経験し現在に至る。美容、健康、介護、ライフスタイル、グルメ、企業PR誌、イベントレポート、求人、歴史、お笑いなど、幅広い分野で活動中。

最終更新:2023/10/26 09:00
ページ上部へ戻る

配給映画