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日刊サイゾー トップ > エンタメ > お笑い  > 霜降り明星・粗品の「号泣の歴史」

霜降り明星・せいやの結婚生報告に思わず涙……相方・粗品の「号泣の歴史」とは

Xユーザーの霜降り明星 せいや?さん

 22日深夜、ラジオ『霜降り明星のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)内で、霜降り明星のせいやが結婚を生報告。重ねて、妻の妊娠も発表した。出産予定は12月だという。

 これには、相方の粗品も感慨深げ。番組前半は軽快にインタビュアー役を務め、せいやの結婚に関するさまざまな情報を引き出していたが、タイトルコールを過ぎると、突如、声を詰まらせて泣き出してしまった。これにはせいややスタッフも爆笑していたが、粗品はその後も番組内で幾度となく慟哭し、そのたびにせいやにツッコまれていた。

 強気の言動と多方面にわたる飛び抜けた才能、さらには絶大なカリスマ性によって業界内外に圧をかけてやまない粗品だが、実はすぐ泣くし、よく泣くのだ。ここでは、各メディア上で粗品が披露した「号泣の歴史」を振り返ってみたい。

■テレビでも号泣

 粗品の号泣シーンとして印象深いのは、やはり2018年の『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)優勝後に楽屋で見せた号泣だろう。漫才衣装のまま母親に電話をかけると、おそらくワンコールで出たであろう母親に「やったで、やった、日本一」と優勝を報告。そして、すぐさま声を上げて号泣した。さらに、電話を切った後には「母ちゃんが立派な息子やって言ってくれて」「ちょっとだけ親孝行できました」とカメラ目線で号泣。父親を早くに亡くし、母ひとり子ひとりで暮らした母親への思いに、見ているこちらも目頭が熱くなった。

■舞台でも号泣

『M-1』後、大阪にある「よしもと漫才劇場」(以下、漫劇)の舞台に立った際にも、粗品は号泣している。見事優勝に輝き、初めて漫劇に立つことになった凱旋公演で2人が登場すると、客席から万雷の拍手が鳴りやまなくなり、粗品は相方のせいやとともに号泣。霜降り明星結成の翌年である14年に漫劇がオープンして以来、2人はこの舞台を主戦場にし、最底辺からひとつひとつ結果を残して勝ち上がっていった。まさに青春のすべてが詰まった舞台に温かく迎えられれば、感極まるのも当然だろう。その後、『M-1』で優勝をもたらした漫才「豪華客船」を披露するも、冒頭から2人で号泣し続け、粗品はツッコミのセリフを言えずに「あぐぅ」「だばぁ」などの不規則発言を繰り返しながら涙を流していた。この姿に、客席からも嗚咽が漏れるなど、感動的な公演となった。

■YouTubeでも号泣

 霜降り明星の公式YouTubeチャンネル「しもふりチューブ」でも、粗品はたびたび号泣している。21年9月に公開されたせいやの誕生日回では、粗品が「せいやの凄いところ」を20個発表するという企画を開催。冒頭からボケなしで、せいやの芸人としての活躍ぶりなどを挙げていた粗品だったが、19個めを「義理堅い ええ奴」として「かなり信頼している」と語りだすと、「父ちゃんの墓とかも来てくれたやん」というエピソードを紹介し、号泣。「うれしかった」「ホンマにうれしかったんや」と繰り返し、涙が止まらなくなってしまった。さらに、せいやが「それは(粗品が)特別やから」と口にすると、また顔面を大きく歪めて号泣してしまった。

 その約半年後、22年1月には粗品自身の誕生日回で再び号泣している。今度はせいやが「粗品の好きなところ」を30個発表するという企画だが、動画終盤、せいやが「お前に誘われて、凄い人生やと思ってる」「粗品おらんかったら芸人なってないですよ」「お前が生まれてなかったら、俺はおらんからね、ここに」「俺の人生を変えてくれた」と畳みかけると、粗品は「お前やん、お前やんけ」「俺の人生変えたん、お前やんけ」と返しながら号泣。涙を拭いながら「お前や、お前やんけ……」と繰り返す姿は、多くの視聴者の涙を誘った。

 さまざまなメディアで相方への称賛を素直に口にするのが、霜降り明星というコンビだ。互いに才能を認め合い、感情を共有し合うことでしか結ばれない絆が、2人にはあるに違いない。

■ローカルラジオでも号泣

 18年に『M-1』を制した3カ月後、粗品は『R-1ぐらんぷり』(フジテレビ系)でも優勝を果たす。その直後に出演した関西ローカルラジオ『霜降り明星のだましうち!』(朝日放送ラジオ)でも、粗品は号泣している。

 冒頭、『M-1』優勝時にはスタジオに並んでいたという寿司のケータリングが、ピンで『R-1』を獲った今回は用意されてないことなどに毒づいていた粗品だったが、徐々に様子がおかしくなっていく。粗品は「R-1は忘れてくれ……」とつぶやくと、慌ててフォローするせいやをよそに、「ちょっと悲しい」「出んかったらよかった、R-1」と声を詰まらせる。さらに「『よっしゃー』って言っても嫌われるもん」「一般の人からも嫌われてるし」「心が押し潰されそうやねん」などとしながら、号泣。当時、史上初の2冠獲得という快挙の裏で、「粗品は天狗になっている」「調子に乗っている」「好感度が低い」といった、いわれなき報道に心を痛めていたであろう粗品だが、ラジオ収録中にその感情が押さえきれなくなってしまったようだ。

 現在でも、自分たちのホームとして出演し続けている『だましうち!』で、目の前には誰よりも信頼できる相方・せいやがいて、そういう状況が、粗品が普段見せない、絶対に見せたくないであろう弱みを吐き出させてしまったに違いない。

 * * *

 粗品という芸人は、誰とも似ていない。誰も走ったことのない道を走っているということだ。そして、『R-1』直後に自ら脚本・演出を担当した『粗品TV』(フジテレビ系)や、先日せいやが欠席した『オールナイトニッポン』で披露した「2人の粗品ラジオ」など、誰もが驚くような企画を飄々と成功させてみせる。

 そんな粗品が時おり垣間見せてくれる人間味、その号泣が、たまらなく愛しく映るのである。

(文=新越谷ノリヲ)

新越谷ノリヲ(ライター)

東武伊勢崎線新越谷駅周辺をこよなく愛する中年ライター。お笑い、ドラマ、ボクシングなど。現在は23区内在住。

n.shinkoshigaya@gmail.com

最終更新:2023/09/24 21:00
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