霜降り明星YouTube『しもふりチューブ』が「コラボなし」で200万人突破へ
#霜降り明星 #YouTube
お笑いコンビ・霜降り明星のYouTubeチャンネル『しもふりチューブ』が好調だ。20日現在で1,911本の動画が公開されており、登録者は199万人。間もなく200万人を突破する勢いだ。
2018年末に『M-1グランプリ』で最年少優勝を収め、大ブレークを果たした2人。同チャンネルはその半年後となる19年6月に開設されており、約4年をかけての200万人達成となる。
4年で200万人という数字は決して最速ペースではないが、『しもふりチューブ』の特異性はその達成プロセスにある。『M-1』獲得から続く多忙な日々の中で、1日も欠かすことなく毎日更新されていることはもちろん、チャンネル開設時から2人は「案件なし、コラボなしで100万人を突破する」というハードルを自ら掲げて、それを達成。その後も、200万人を突破しようとする現在まで「コラボなし」を貫いているのだ。
霜降り明星がチャンネルを開設した19年当時は、先輩であるキングコングの梶原雄太が「カジサック」を名乗り、人気YouTuberや同期芸人とのコラボを連発して登録者を増やしていたころだ。梶原は時おりテレビなどで、YouTubeのノウハウとして「とにかく人気者とコラボすること」を挙げ、これからYouTubeを始めようとする芸能人にレクチャーする企画に出演していた。また、YouTubeのビジネスモデルとして「登録者を増やして広告案件を獲得する」ことが最良とされていた時期でもあった。
そんな風潮への、アンチテーゼだったのだろう。霜降り明星の動画にはスタッフやマネジャーが出演することはあるものの、基本的には企画力と2人のトーク力だけで運営されている。内容に制限のかかる広告案件も、ほとんど受けようとしない。誰にも頼らず、おもねらず、我が道を突っ走っている。粗品はしばしば「YouTuberは面白くない」と発言して炎上騒ぎになっているが、自らのこうした方針と実績に裏打ちされているだけに、その発言にも説得力が生まれている。
さらに恐ろしいことに、粗品は個人チャンネル『粗品 Official Channel』を毎日更新。第2個人チャンネル『粗品のロケ』も週3回更新を続けている。企画内容も、『粗品 Official Channel』では1人トークの他、作曲などの音楽活動、ネタライブや企画ライブの切り抜き、無名の後輩をフックアップする「粗品を笑わせろ」など、コンビチャンネルとは毛色の違う企画を数々打ち出し、その差別化を図っている。中でも過去2回公開されている「FIRST TALK」という、たった1人で1時間ノンストップ漫談を披露する企画は、圧巻のひとことだ。一方『粗品のロケ』では街ブラで通行人とからんだり、ファンに直接会いに行ったりと、こちらもチャンネルを分けている意味を明確に打ち出している。登録者は20日現在で『粗品 Official Channel』が162万人、『粗品のロケ』が37.6万人と、こちらも合計で約200万人が登録していることになる。一方のせいやも、『霜降り明星せいやのイニミニチャンネル』で約30万人の登録者を獲得している。
もちろん、テレビのレギュラーもある。ラジオも週2本あり、1本は金曜25時から2時間の生放送だ。霜降り明星は、新旧のメディアを横断して出力を上げ続けている。この天才2人は明らかに、令和の時代の「天下」を見据えている。
(文=新越谷ノリヲ)
※記事中に事実関係の誤りがあり、修正をいたしました。関係者のみなさまにご迷惑をおかけしましたことを慎んでお詫び申し上げます。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事