メンタルを病むお笑い芸人が増えている切実な事情…危険なタイプと崩壊の条件
#お笑い芸人 #馬鹿よ貴方は 新道竜巳
お笑い芸人でメンタルが痛んでいる方が近年増えてきている。面白いのに、精神的に活動出来る状態ではなくなりお休みをする。昔はあまり聞かなかったが、休業されて復帰を待たれているファンも多くいらっしゃると思う。何故休業する芸人が増えてきたのか。ひとつに、コロナの自粛により劇場に出演することが出来なくなりストレスを抱えて、やっと活動できる環境になり、もう精神的にリーチの状態でメンタルをひとつ攻撃される事により、自粛になるパターンだ。
自粛後のお笑いライブは活動出来なかった分、しっかりと人前で緊張し、うまく表現出来なかったりもした。舞台で緊張する、ネタの書き方を忘れる、笑いを取るのが難しい、ネットで悪く書かれる、心が痛む、ライブの日程が迫ってくる、苦痛に感じる、休む、の流れもあるかもしれない。
そして賞レース全盛期といってもいいぐらいネタで戦わないといけない環境下、予選の動画は動画配信サイト等でアップされ自由に書き込みが出来る状態になっている。予選上位で突破したネタでさえ、ネット民は気に入らないと攻撃してくる。目立った分だけ評価されればよいのだが悪く書かれる事も多い。今はM-1グランプリ、キングオブコント、R-1グランプリ、女芸人No.1決定戦THE W、芸歴5年以下の賞レースUNDER5、25歳以下の芸人が参加できるUNDER 25 OWARAI CHAMPIONSHIPなどがある。学生になるとさらにいくつもの賞レースがある。
出たいものだけ出るか、出たくなければ出ないと強い意志を持っておかないと、立て続けに押し寄せてくる賞レースによるプレッシャーで押しつぶされる。普通にライブで楽しくても「……でやるネタできた?」とライブで会う芸人に賞レース出場する前提で話をされ、出なければならない心境になり、出ないとそれなりの理由を求められる。いわば強制と変わらない。
数多くある無自覚の「なんで、でないの?」に返答しつづけなければ、お笑いライブに出る事も許されない。唯一その波に飲み込まれない種族がいる。それは芸歴が長いピン芸人だ。ピン芸人は賞レースから求められづらい環境にある。唯一のR-1グランプリが芸歴10年以下しか参加できなくなり、10年超えると幽霊のように賞レースとは関係なく活動することになる。そして芸歴の長いピン芸人は周りから期待されない。
自分のペースで伸び伸び活動している人が多いので、逆に少し寂しくなりユニットを組み、進んでM-1グランプリに参加している。あと他にメンタルが徹底的にやられがちなのが、テレビへの出演したての時だ。テレビでよく見ていた先輩芸人や、見たことのない色とりどりのスタジオセットに今まで味わった事のない緊張に、なにひとつうまくいかず、落ち込んでる最中に次の仕事が押し寄せてきて、あれほど出たかったテレビ出演に嫌気が差してくる場合が非常に多い。
収録がうまくいかなかったら、あきらかにスタッフや周りの共演者が話しかけて来なくなる。それがさらに落ち込む速度をアップさせ、最終的にテレビに希望が持てなくなり、ライブ活動だけなんとなくし続けるようになって、次第にライブ数も減ってくる。メンタルはあらゆる面で芸人を攻撃するのである意味「いい加減」という面は持ち合わせておいた方がいいかもしれない。
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