『M-1』超え!? 『キングオブコント』準決勝全組インタビューに見るTBSの本気度
#キングオブコント #YouTube
今年で16回目となる“コント日本一決定戦”『キングオブコント2023』(TBS)が盛り上がってきた。いまだに決勝の放送日こそ発表されていないものの、9月20・21日の両日に行われる準決勝に進出した35組のインタビュー動画が、YouTubeに公開されて大きな反響を呼んでいるのだ。
11日のかが屋、シカゴ実業、サルゴリラ、ザ・ギースを皮切りに、準決勝前日の19日まで毎日18時に公開されているこの動画。それぞれのコンビが個性を発揮しつつ、決勝進出への熱い決意を語っているのだ。
例えば、昨年初の決勝で準優勝という結果を残したコットン。その後、テレビで見ない日はないほどのブレークを果たしているが、西村真二が「まだ悔しい」「負けた次の日から劇場に立って、この2023年に向けて調整してきた」「(優勝したビスケットブラザーズのことは)1日も忘れなかった」と明かせば、相方のきょんも「キングオブコントの舞台がいちばん興奮していちばん楽しかった」「今年こそは(ダウンタウンの)浜田(雅功)さんに『コットン!』と(優勝コールを)言ってほしい」と思いを語っている。
また、2008年の第1回大会をはじめとして4度の決勝進出を誇るザ・ギースは、尾関高史が46歳という年齢を自虐しつつも、高佐一慈が口にした「第1回でバナナマンと戦っているという経験は誰にも負けない」という言葉には、やはり凄みが感じられた。
そのほか、かが屋やザ・マミィといった若手常連組から、サルゴリラやかたつむりなど、メンバーの脱退・追加などの紆余曲折を経てようやく準決勝にたどり着いたよしもと勢、さらには伝書鳩、ゼンモンキー、えびしゃなど実績を積み始めたばかりの超若手まで、バラエティに富んだ顔ぶれの“ネタ以外の面”が垣間見える貴重なインタビュー映像となっている。
こうした企画から、TBSの『キングオブコント』に対する“本気度”が見えると語るのは、テレビ関係者だ。
「『M-1』の8年後に始まった『キングオブコント』は、長く業界でも“格下の大会”とみられてきました。決勝に進出すれば飛躍的に露出が増える『M-1』と比べれば、『キングオブコント』は優勝コンビでもブレークを果たせないことがあった。しかし近年、徐々にではありますが、業界内での注目度が上がってきていることは確かです。その裏には、TBSが明らかに『面白いコントを見せる』だけではなく『芸人の裏側を見せる』『カッコよく見せる』という方向に力を入れてきていることがあると思います」(キー局スタッフ)
その象徴といえるのが、昨年HIPHOPグループ・梅田サイファーが出場者それぞれにラップを当て書きしたオープニング映像だろう。そのスタイリッシュさは大きな話題を呼び、大会を大いに盛り上げることとなった。
「大会の格が上がることで、過去の優勝者に対する再評価の動きも出てきています。13年のかもめんたる、16年のライスといった、優勝後にブレークできなかったコンビにも、ここにきて脚光が当たり始めていますよ」(同)
選び抜かれた35組が渾身のネタを披露する『キングオブコント』準決勝は、お笑いファンの間では「年間最高のお笑いライブ」と評価する声もある。すでにチケットは完売しているものの、配信も行われることから、今年も大いに盛り上がることは間違いなさそうだ。
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