マシンガンズ・西堀亮、10年ぶりのリベンジへ──『ANN0』の“スベリ伝説”
#ラジオ #オールナイトニッポン #マシンガンズ
16日深夜、ラジオ『オールナイトニッポン0』(ニッポン放送)に、お笑いコンビ・マシンガンズが出演する。
マシンガンズといえば、今年5月に行われた芸歴16年以上の漫才師による賞レース『THE SECOND ~漫才トーナメント~』(フジテレビ系)で準優勝を果たし、芸歴25年目にして大ブレーク中の注目コンビ。漫才やバラエティのみならず、滝沢秀一のビジュアルが買われて女性ファッション誌「an・an」(マガジンハウス)に取り上げられるなど、多方面での活躍を見せている。
そんなマシンガンズの『ANN0』出演にリスナーからの注目が集まっているのには、理由がある。10年前の2013年11月に西堀亮が単独で出演した『マシンガンズ西堀亮のオールナイトニッポンR』(同)が大失敗に終わり、今なお“スベリ伝説”としてリスナーの記憶に深く刻まれているからだ。
当時から「なぜ西堀ひとりで? 大丈夫なのか?」と疑問視されていたこの放送。きっかけは同年8月の『アルコ&ピースのオールナイトニッポン0』に西堀がゲスト出演し、“爆ハネ”したことから決まった単独出演だったが、周囲の不安はものの見事に的中し、自他ともに認める「地獄の1時間半」となった。
番組を振り返ろう。
冒頭、直前まで同局で生放送に出演していたオードリー・若林正恭と軽快なクロストークを繰り広げていたが、開始7分過ぎに若林が退出すると、途端に浮足立つ西堀。唐突に、企画を通してくれた恩人であるはずのディレクターに噛みつくと、矢継ぎ早に進行台本を批判。だが、売りにしていた毒舌トークも空振りに終わると、若林退出の10分後には「しゃべる相手がいないよぉ~、これは大変だよぉ~、時間が長いよぉ~」と、1時間以上の放送時間を残して早くも嘆き節を漏らし始めたのだ。そこからはもう、西堀は言葉に詰まり続け、スタッフも笑わず、聞くに堪えない放送とは、まさにあの番組のことだった。
この西堀の失敗は当時、ラジオリスナーや芸人界隈では少なからず話題を呼んだ。西堀自身も実力不足を認めていたが、マシンガンズはその後、露出を減らしていき、自身の“スベリ伝説”をネタにする場さえ与えられないまま10年というときを過ごしてきたことになる。
あれから10年、マシンガンズは解散こそしなかったものの、新ネタを作ることもなく、売れることをあきらめていたように見えた。滝沢は副業として始めたゴミ収集の仕事を生かして著作を発表したり、行政関連の仕事につなげるなど積極的に活動していたが、西堀のほうは時おり趣味として発明品を披露するくらいで、腐っていた時期も長かった。
そんな西堀が賞レースで結果を残し、大ブレークを果たして、同じ土曜27時に帰ってくる。
10年の間に、当時外注で番組ディレクターを務めていた石井玄はニッポン放送に入社し、ラジオ関連のビッグイベントを数多く成功させて同社の救世主と呼ばれるようになった。
オードリーは10年前から変わらず『オールナイトニッポン』の看板であり続け、来年2月には東京ドームでの番組イベントが控えている。
大きく後れを取ったが、マシンガンズは確かに帰ってきた。リスナーの間でも、今夜の放送を不安視する声は皆無だ。マシンガンズは面白い、そんなことはもう、誰もが分かっている。そして何より今回は「しゃべり相手」である滝沢がいるのだ。万が一また失敗したとしても、今のマシンガンズには「いや~、またスベっちゃいましたよ!」と大声でネタにできる場がいくらでもある。
マシンガンズとオールナイトニッポン、その10年にわたる大河ドラマを今夜は聞き届けたい。
(文=新越谷ノリヲ)
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