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ジャニーズファンが不買運動も…CM続々終了でジャニーズの「本当の購買力」が明らかに

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ジャニーズ事務所

 9月7日に開いた会見で、ジャニーズ事務所が創業者のジャニー喜多川氏による性加害を事実認定し、謝罪した。

 一方、新社長の東山紀之がジャニー氏の名前を冠した社名を継続する意思を示したことや、同族経営の問題を指摘されていたにもかかわらず前社長の藤島ジュリー景子氏が100%株主のまま代表取締役として残留すると発表されたことで、サントリーホールディングス社長で経済同友会の代表幹事である新浪剛史氏が12日に「現体制が、本当に真摯に反省してるのかどうか大変疑わしい」と厳しいコメントを発表するなど、“新体制”には多くの疑問の声が上がっており、ジャニーズ事務所との契約を見直す企業が続出している。

 真っ先に声を上げたのは、日本を代表する世界的総合飲料メーカー2社。アサヒグループホールディングスが「ジャニーズ事務所のタレントを起用した広告や新たな販促は展開しない」と発表すると、キリンホールディングスは「現在起用しているタレントの契約満了をもって今後起用しない」としている。

 特にアサヒグループホールディングスは、11日付の「朝日新聞デジタル」に掲載された勝木敦志社長のインタビューが話題に。ジャニーズ事務所が設置した「外部専門家による再発防止特別チーム」が8月末に発表した調査報告書を見て「容認し難い内容だとビックリ仰天した」と明かし、すぐに起用見直しに入ったといい、会見の内容も「被害者の救済について具体的な施策が提示されなかった。ガバナンス改革の点でも特別チームが求めた『解体的出直し』という状況にはなっていなかった」と厳しい評価。そのうえで「取引を継続すれば、私たちが人権侵害に寛容ということになる」「人権を損なってまで必要な売り上げは1円たりともありません」などとキッパリ宣言したことは、大きな反響を呼んだ。

 他にも日本航空、東京海上日動火災保険、サントリーホールディングス、日産自動車、第一三共ヘルスケアなど続々と契約見直しなどの方針を発表。タレント起用継続の方針と一部で報じられていたモスバーガーを展開するモスフードサービスも13日、「今後、明確な被害者救済と再発防止の取り組みが認められない以上、ジャニーズ事務所との契約は継続しない」と方針転換を発表した。こうした動きに、ネット上では一部のジャニーズファンから「こんな企業だったとは本当に残念」「オタクの購買力を思い知ることになる」「もう他社商品を買います!」と不買運動を呼び掛ける声まで飛び交っている。

 こうした状況において、業界内外から注目を浴びているのが「ジャニーズの購買力」だという。広告代理店関係者が耳打ちする。

「ジャニーズファンの購買力が大きなものであれば、契約を解除した企業と解除しなかった企業とで少なからず売上の推移に差が出てくるはず。企業の担当者によれば、ジャニーズタレントをCM起用すると、ファンから企業へ御礼メールやCMの感想が大量に届くものの、CMをきっかけに商品を購入してその感想が送られてくるということはほぼないそう。確かに、ジャニーズタレントを起用すると、その直後は爆発的に売れたりするものの、すぐにその勢いは収まりがち。今回の件で、ジャニーズタレントを降板させても売上が大して変わらなかったり、別のタレントを起用したことで売上が伸びたりしたりすれば、ジャニーズの“本当の購買力”がバレて、スポンサー離れがますます加速するのでは」

 今のところ、テレビ各局はジャニーズタレントについてこれまで通りの起用を明言しているが、スポンサーである広告業界の動きは大きな影響を与えると見らえている。

「今やジャニーズタレントが出ているドラマを探すほうが難しいですが、CM出稿における重要な指標となる視聴率は厳しいものがほとんど。また、これまではジャニーズ事務所の言いなりで、題材よりも事務所が推したいタレントありきで作られることが多く、原作付きのものではジャニーズを主演にするため主人公を変えることもしょっちゅう。Sexy Zone・菊池風磨がGP帯初主演を務める10月期の日本テレビ系ドラマ『ゼイチョー ~「払えない」にはワケがある~』も、原作では新入社員の女性が主人公なのに、ドラマではその女性がタッグを組む先輩職員が主人公に変わっている。ジャニーズを主演にすることでCM出稿が減れば、ジャニーズ主演ドラマそのものが企画として通りづらくなるし、東山紀之新社長が会見でジャニーズへの忖度は不要と明言したことで、各局のプロデューサーも上層部に“忖度ゼロ”のキャスティングを提案しやすくなる。本当の意味で必要とされているジャニーズタレント以外は今後、淘汰されていくのではないか」(テレビ誌ライター)

 そう遠くないうちに、ジャニーズの「下駄を履いていた数字」が明るみに出るのだろうか。

大山ユースケ(ライター)

1990年、千葉県生まれ。某大手メディアに勤務中の複業ライター。得意ジャンルはお笑いと酒。

おおやまゆーすけ

最終更新:2023/09/14 08:00
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