木村拓哉ら「ジャニーズ主演ドラマ」も危機? スポンサー大量離脱が及ぼす影響
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ジャニーズタレントを広告に起用していたスポンサー企業の「CM撤退ドミノ」が止まらない。とりわけ大手企業は「ジャニーズ離れ」の傾向が強く、CM契約は壊滅的な状況となっていきそうだが、その影響で「ジャニーズ主演ドラマ」が激減する可能性も指摘されている。
7日に開かれたジャニーズ事務所の会見で、東山紀之新社長らが創業者ジャニー喜多川氏による未成年タレントへの性加害の事実を認め、謝罪した。だが、ジャニー氏の名前を冠した社名を継続する意思を示したことや、同族経営が問題の根幹にあると指摘されたにもかかわらず前社長の藤島ジュリー景子氏が株式を独占したまま代表取締役として会社に残ると発表されたことから「解体的出直しには程遠い」との声が上がり、各スポンサー企業からも厳しい評価が下された。
嵐の櫻井翔、相葉雅紀、二宮和也、Snow Manら多くのジャニーズタレントを起用していたアサヒグループホールディングスは、「ジャニーズ事務所のタレントを起用した広告や新たな販促は展開しない」と発表。同社の勝木敦志社長は11日付の「朝日新聞デジタル」の記事で、「取引を継続すれば、私たちが人権侵害に寛容ということになる」と述べ、マーケティングに影響が出る可能性があったとしても「人権を損なってまで必要な売り上げは1円たりともありません」と言い切った。
また、SixTONESの松村北斗を起用していたサントリーホールディングスも「被害者の救済策や再発防止策が十分であるとの納得いく説明があるまでは、ジャニーズ事務所との新たな契約を結ばない」と表明。12日には、同社社長で経済同友会代表幹事の新浪剛史氏が「現体制が、本当に真摯に反省してるのかどうか大変疑わしい」と厳しくコメントした。これは経済同友会の定例会見での発言だが、同会は経団連、日本商工会議所と並ぶ「経済三団体」の一つであり、経済界においてかなり大きな意味を持つとみられる。
このほかにも、木村拓哉がCMに出演している日本マクドナルド、同じく木村を起用している日産自動車、二宮を起用している伊藤ハム、Snow Manの目黒蓮らを起用しているキリンホールディングス、松本潤がCMに出演している第一三共ヘルスケアなどが続々と「契約更新見送り」「ジャニーズとの新たな契約は結ばない」といった立場を表明(日産は木村のCMにかぎり契約満了時に判断予定)。多くの企業は「現行CMは契約終了まで継続」という姿勢だが、花王は8月から始まったばかりのSexy Zone・中島健人を起用したCMなどを放映中止にし、公式サイトなどの動画も削除した。
国際的に展開している大企業にすれば、日本以上に人権問題に敏感だといわれる欧米などの海外へ向けたアピールとしても、ジャニーズ事務所との取引を継続するわけにはいかないのだろう。さらに、CM撤退ドミノが連鎖した背景には、先述したアサヒグループ・勝木社長による「取引を継続すれば人権侵害に寛容ということになる」という発言の影響力の大きさもあったとみられる。
「所属タレントに罪はない」との立場から契約継続を表明している企業も少なからずあるが、タレント起用継続の方針と一部で報じられていたモスバーガーを展開するモスフードサービスは13日、「今後、明確な被害者救済と再発防止の取り組みが認められない以上、ジャニーズ事務所との契約は継続しない」と発表。Snow Manメンバーを起用したCMや広告展開について「できる限り速やかに変更」するとした。経済界の動きを受けて、モスのように追随する企業はさらに増えそうで、スポンサー企業の「ジャニーズ離れ」は加速していきそうだ。
そしてこのスポンサー離れの影響で、「ジャニーズ主演ドラマ」も今後厳しくなるのではとの見方が出ている。CM契約しているタレントの主演ドラマには、契約スポンサーが出稿することが多く、それを期待してテレビ局側がタレントを起用するケースが少なからずある。だからこそ、CM人気が高いジャニーズタレントはドラマで重宝されていたのだが、今回の騒動で多くのCM契約を失うことになり、そのアドバンテージはほぼなくなる。さらに、ジャニーズタレントが主演するとなれば、大手企業がCM出稿を敬遠する可能性があり、テレビ局としては非常に使いづらい存在となる。
間もなく放送される10月期のドラマなど、すでにキャストが確定・発表されている作品についてこれから変更される可能性は少なそうだが、今後の新たなドラマのキャスティングにおいては、ジャニーズタレントの名前が上がりづらくなるだろう。実際、木村拓哉は来年4月期のテレビ朝日木曜21時枠で主演ドラマが内定していると報じられているが、日産やマクドナルドの出稿が望めないのであれば白紙になる可能性もあるとの一部報道も出ている。代わりに山下智久や平野紫耀らジャニーズ事務所を離れたタレントによるドラマが今後増えていく可能性もあるだろう。
バラエティ番組などへの出演については「ジャニーズありき」で成立している番組が少なくないうえに、NHKが「事務所の姿勢などを考慮」とした以外は民放各局が「これまで通りの出演」としているため、すぐに大きな影響が出ることはないだろうが、こちらもスポンサーが拒絶反応を示せば将来的にどうなるかは分からない。
もしもCMが消え、ドラマが消え、バラエティが消え……となれば、ジャニーズ事務所が完全に崩壊してしまうおそれもある。ジャニーズに所属している限り仕事に制限がかかるとなれば、タレントが大量流出する可能性もあるだろう。そうなる前にジャニーズ事務所は本当の意味での「解体的出直し」を世間に見せることができるのか、今後も注目したい。
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