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芸能界は「昭和の頑固おやじ」と同じ?売れる芸能人が必ず持っている2つの要素

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Getty Images

 芸能界では謝罪会見なるものを定期的に見る。不祥事が公になるたびに世間に納得してもらうために開くのが謝罪会見。発言に違和感や間違いを見つけたら一気にSNSに拡散されて本人の立場がどんどん追いやられていく。謝罪会見は長時間発言する事が多く、1人が長時間発言すると必ず粗が出る事があり、そこを全員で袋叩きにしてしまう。元が悪い事をしているのだからと見る側も強気になってしまう。

 そして集団心理が起きる。あの人とあの人も言っているのだから私も言っていいだろうと、センシティブな内容だとしても無責任に発言してしまうのが視聴者でもある。そして数が多くなれば笑いのネタなどにして日常化すればするほど、その物事自体に鮮度がなくなりさらに強い発言が飛び出してくる。謝罪会見をした本人に精神的ダメージが及ぶ。

 視聴者は思う……なんでそんな事をしたんだ、バカだね~と思いながらネットニュースや動画を見ている。世間的に芸能人とはどういうものだろうか。テレビで面白いコメントを言ったり、司会をしたり、歌を歌ったり、踊ったりといった楽しそうなイメージではないだろうか。

 そこの眩しさに憧れ、芸能界は常に新人が舞台に上がってくる。実はそれは表向きのパフォーマンスでもある。面白い人、歌が上手い人、踊りが上手い人は沢山いて、なぜその人が使われているかが重要なポイントなのだ。当然話題性で起用することもある。ただ話題性だけで注目された人はすぐに飽きられ、次第に話題ではなくなる。

 仕事が多くある芸能人がしているのが「空気を読む。いま自分はなにを求められているのか、何を言ったら喜ばれるのか、また呼ばれるにはどうしたらいいのか、と考え、そこを乗り越えた芸能人だけが次の仕事にありつける。しかしそれだけでは仕事は来続けない。

 もう1つ必要なのが「可愛げ」だ。空気を読み好かれていると、話題性があるタイミングで仕事は増え、後にも続け売れる事が多いと思う。組織のルールには逆らえないのが空気を読む事でもあり、可愛げを保ち続ける事でもある。権力者がいて、青いものを赤と言ったら、赤というのが空気を読む仕事でもある。世間が青だとのちに言うと察知した芸能人は賛同もせず否定もしないというやり方もある。組織に入ると本来の間違いが間違っていないという事も多くある。次第に時間が経つにつれて慣れていき、そのルールに則った立ち振る舞いをする。バラエティ等で視聴者が笑っている発言は、言っている人がそう思っているから発言しているのではなく、笑ってくれるから発言している場合が多い。

 これは笑いになるかどうかの部分なので犯罪性は全くないが、嘘をついているという面では物事によっては犯罪性がでてくるのではないだろうか。そしてその間違ったルールに則る事によって、地位や名誉が与えられるのなら従う人は少なくないはずだ。

 芸能界は昭和の頑固おやじと同じだ。力があるときは一方的な考えを押し付けられ、逆らうと殴られるので逆らえない。しかしおやじが年を取って力が弱くなってきたら子供は反撃し、理不尽に対して自己主張をすることが出来る。真実が公になっている昨今、視聴率低迷という事が歳を取っている事と同じような現象になっている。

 少しずつだが、芸能界も視聴者の意志が尊重され、良くなってきているのだ。なので一つひとつの謝罪会見で矢面に立っている人はその人自体が悪いのではなく、全体が悪いのでトカゲのしっぽ切りみたいな状況なので個人攻撃はほどほどに。そしてこの文章ですらも空気を読みながら書いているという事もお忘れなく。

サンミュージック所属のお笑いコンビ「馬鹿よ貴方は」 のツッコミ。コンビのネタ作りを担当するほか、お笑いに対するプロ目線の考察に定評があり、「M-1」などの大会はみずから大会を観覧して分析。自身のYouTubeやライブなどで披露する。中でも「女性芸人」研究家として、東京スポーツで連載を持っている。 YouTubeチャンネル【馬鹿よ貴方は、新道竜巳のごみラジオ】

Twitter:@kPXfF3Xm1jvbLMS

【サンミュージック公式】馬鹿よ貴方はプロフィール

ばかよあなたはしんどうたつみ

最終更新:2023/09/14 06:00
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