「New Jeansおじさん」だけではないハロプロ“中高年ファン”問題
#K-POP #ハロプロ
近頃、「New Jeansおじさん」という存在が、ネット上で頻繁にやり玉に挙げられている。「New Jeansおじさん」とは、世界的に人気となっている韓国の5人組ガールズグループ・New Jeansのファンだという一部の中高年男性のことで、ほかのK-POPファンからは批判の対象となることが多い。
「New Jeansおじさん」の特徴とされているのが、“K-POPは好きではないが、New Jeansの音楽は好きだと主張する”“K-POPの文化や歴史を軽視している”“容姿などには興味がないと主張するが、そのくせメンバーの若さに魅力を感じている”など。K-POPのカルチャーを深く理解しようとせず、前時代的・独善的な価値観でNew Jeansだけを持ち上げる高圧的な中高年ファンの姿が、嫌悪の対象となっているのだ。
「New Jeansが、それまでK-POPに興味を示さなかった中高年の男性に届いているということは、ある意味でNew Jeansの魅力の幅が広いということで、成功しているとも言えるでしょう。
ただ、K-POPのガールズグループは、いわゆる“ガールクラッシュ”と呼ばれるBLACKPINKに代表されるような、強くて個性的で女性が憧れるようなカッコよさを持つ傾向が強い中で、New Jeansには若くてかわいらしいイメージもあり、どこか日本の女性アイドルにも近い雰囲気があります。
その点において、男性ファンが性的な視点を持ちつつ支持しているという側面があるのも事実。これまでのK-POPの文化とはまた異なるものであり、だからこそ既存のK-POPファン、特に女性のファンがNew Jeansおじさんに嫌悪感を抱いてしまうのでしょう」(レコード会社関係者)
K-POPだけでなく、日本の女性アイドルにおいても、一部の男性ファンの言動が問題視される動きがあった。
モーニング娘。’23、アンジュルム、Juice=Juiceなどが所属する女性アイドル集団・ハロー!プロジェクトでは、YouTubeで公開されている写真集の告知動画でコメントができないようになっている。
「以前はコメントが投稿できていたんですが、ここ最近発売されたハロプロの写真集の告知動画ではできなくなっています。明確な理由は示されていませんが、一部のファンからセクハラめいたコメントが寄せられていたのが問題視されたのではないかと囁かれています。
ここ数年のハロプロは、ガールクラッシュに通じるような“個性的でカッコいい女性”の方向性に進んでいて、そのおかげもあってか女性ファンが激増しています。そんななかで、あまりにも前時代的なセクハラコメントが寄せられることのデメリットは大きい。
せっかく性別問わず幅広い層に支持される女性アイドル集団になっているにも関わらず、アイドルを性的に消費するかのようなファンが目立ってしまうと、まるで男性にしか向けられていないようにも見えてしまいますからね。そういった事情があり、写真集動画にコメントができなくなった可能性は高いと思います」(芸能事務所関係者)
女性アイドルの写真集となれば、水着のカットが含まれているのが常であり、性的に見られても仕方ないとの声もあるかもしれない。しかし、ハロプロの場合、性的にならないように最大限の配慮をしているという。
「ハロプロでは、そもそも写真集の仕事をやるかどうかは、メンバー本人が決められるようになっているとのこと。写真集を出すにしても水着を着用するかどうかの判断も、メンバーに委ねられているようです。
さらに、水着を着用するのは、海やプールなど、水着である必然性がある場面のみで、ベッドの上で水着を着るなどのカットは一切ない。下着のカットや手ぶらなどのセミヌードもなく、あくまでも健康的で爽やかな写真集になっているんです。YouTubeで公開される告知動画についても、かつては水着のシーンが含まれていましたが、最近ではほとんど含まれていません。
古くからの男性ファンを中心に、写真集に対する需要を無視することなく、応えながらも、性的搾取にならないようにしっかり配慮して作っているのが、ハロプロの写真集。にも関わらず、一部のファンからセクハラコメントがきたら、制作サイドの努力も水の泡となってしまうわけです」(同)
News Jeansの場合、新たにK-POPに興味を持った中高年の男性ファンが問題視され、ハロプロの場合は、古くからいる中高年のファンが問題視されている。“新規か古参か”という点に違いこそあるが、いずれも“中高年の男性ファン”の言動が、女性アーティストの活動に影を落としている状況だ。
「もちろん問題視されているのは、一部のファンであり、多くの男性ファンはマナーを守って楽しんでいると思います。しかし、どうしてもネガティブな動きばかりが目立ってしまう。
また、さまざまな考え方がアップデートしている今の時代、“前時代的な中高年男性”がターゲットになりやすいという現実もあるでしょう。批判される中高年の男性ファンも、決して悪気があるわけではなく、素直な声を投稿していただけというケースも多い。このあたりは、アーティスト側も自分たちが変化していることを伝え、ファンの意識を改革していく必要もあると思いますね」(同)
ファンがアーティストの足を引っ張ってしまうことほど、無意味なことはない。ファンが自らの感情を吐露することがアーティストに対してデメリットにならないかどうか、考える時代に来ている。
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