トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > エンタメ > アイドル > STARTO(旧ジャニーズ)  > ジャニーズ事務所「次期社長」は…

ジャニーズ事務所「次期社長」は副社長か井ノ原か ジュリー氏“院政”の懸念も…

ジャニーズ事務所「次期社長」は副社長か井ノ原か ジュリー氏“院政”の懸念も…の画像
藤島ジュリー景子社長

 ジャニーズ事務所創業者の故・ジャニー喜多川前社長による性加害問題をめぐり、同事務所が設置した「外部専門家による再発防止特別チーム」(座長・林真琴前検事総長)が8月29日、都内で会見を行い、5月26日から行われたという調査の結果を報告。性加害の事実が認められたことを報告し、藤島ジュリー景子社長の辞任などの提言を行った。

 会見で林氏はジャニー氏の性加害について、「1970年代前半から2010年代半ばまでの長期間にわたり、多数のジャニーズJr.に対し、広範に性加害を繰り返していたことが認められました」と報告。問題の背景として、2019年に亡くなったジャニー氏、2021年に亡くなったジャニー氏の姉・藤島メリー泰子元名誉会長、メリー氏の娘・ジュリー氏と、創業から続く「同族経営」の弊害を指摘し、「ジャニーズ事務所が解体的出直しをするため、経営トップたる代表取締役社長を交代する必要がある。ジュリー氏の代表取締役社長の辞任を求める」とした。

「かなり強めの提言だったが、国際連合人権理事会による報告の影響を受けたのでは。とはいえ、同チームはジャニーズ事務所とこれまで利害関係その他の関係が一切ない『外部の独立した第三者』としているものの、ジャニーズ事務所が必要経費を負担。加えて、いわゆる第三者委員会とは違い、発表前に事務所側に報告内容を見せているものとみられる。となると、ある程度はジャニーズとの“調整”があったのでは。当初からジュリー社長の退陣なくしては事態へ収束に向かわない状況になっているが、ジュリー社長も前から辞めたがっているという話もあり、今回の提言は実質、ジュリー氏退任の“予告”といえそう」(会見に出席した記者)

 現在、ジュリー氏に次ぐナンバー2が白波瀬傑副社長で、ジャニーズJr.の育成に関わる関連会社「ジャニーズアイランド」の社長が所属タレントでもある井ノ原快彦。一般的な企業であれば、副社長が社長の座に昇進することになりそうだが、その流れを予期させる報告もあったという。

「白波瀬氏は1975年からジャニーズに在籍して、1982年ごろから宣伝担当の窓口に。『週刊文春』(文芸春秋)が報じたジャニー氏の性加害をめぐる裁判では法廷で証言もしている。いわば、ジャニーズ事務所の暗部を知り尽くしているはずだが、報告書には白波瀬氏の責任については具体的に言及されていない。このことについて記者に問われると、林氏は『(白波瀬氏については)性加害に直接責任があるとは認めていない』とし、あくまで取締役としての善管注意義務を果たせていないという言及に留まった。これまで、散々メディアに“口止め工作”をしてきたのは白波瀬氏だが、もし責任を問われてしまえば、今後、副社長のポストへの残留もしくは社長就任が厳しくなる。そこで、“あえて無罪認定した”と思われても仕方がないだろう。ただ、社長に就任したとしてもすでに高齢とあって、2~3年で交代となるだろうが」(同)

 ジュリー氏には1人娘がいるが、その父親である夫とは離婚している。後継者にして「同族経営」を継続することができる身内はこの1人娘しかいないが、まだまだ娘は後継者にはなり得ないようだ。

「まだ20歳の女子大生なので荷が重過ぎる。表立って役員にすればまた世間に叩かれるので、裏方に回し、しばらくは“帝王学”を学ばせるだろう。白波瀬氏が固辞した場合、世間のイメージがいい井ノ原を社長に据えて事務所のイメージをクリーンにし、その後、時期を見て娘にバトンタッチとするのでは。しかし、報告書では同族経営こそ『ジャニーズ事務所におけるガバナンス不全の最大の原因の一つ』と明言されていることから、事務所のイメージが完全刷新されないかぎり、娘を表に立たせることはないだろう」(テレビ局関係者)

 誰が新社長になるにせよ、「社長交代」となったところで懸念されるのが、ジュリー氏による“院政”が敷かれることだ。

「ジャニーズ事務所の株主は1980年からジャニー氏とメリー氏で50%ずつ持ち、白波瀬氏のような古参幹部ですら、事務所の経営方針に対する影響力は一切持てなかったと指摘されている。ジャニー氏、メリー氏と亡くなって、2021年からはジュリー氏が100%株主となっており、『ジャニーズ事務所は、所有も経営も、正にジュリー氏の会社』。WBC日本代表のヘッドコーチを務めた白井一幸氏ら3人の社外取締役を7月1日付で迎えているが、そもそも取締役会が開かれていないので、『期待されている職務を果たす機会を十分に与えられていない』とまで指摘されており、現状のジャニーズ事務所において取締役は“お飾り”状態といえる。このままジュリー氏が社長を退任し、会長職に退いたところで、ジュリー氏の影響力はこれまでと変わらないだろう。事務所は今回の提言を受けて記者会見を近日開く予定だが、この部分にまで踏み込む改革ができるかどうかがカギとなる」(週刊誌記者)

 はたして誰が泥舟のジャニーズを新たに率いることになるのか。そしてその裏で株主構成がどうなるのかも注目される。

黒崎さとし(編集者・ライター)

1983年、茨城県生まれ。ライター・編集者。普段は某エンタメ企業に勤務してます。

Twitter:@kurosakisatoshi

くろさきさとし

最終更新:2023/08/31 07:00
ページ上部へ戻る

配給映画