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日刊サイゾー トップ > ライフ  > 豊洲vs月島、買うならどっち!?
不動産価格の高騰、ついに潮目がきた!不幸にならない再開発の街購入(豊洲vs月島編)

豊洲vs月島、買うなら…!? 決め手は再開発状況と地盤?

2.人口や世帯数、年収の比較

 そんな各駅の人口と、世帯数推移のデータを比較していきます。

●2-1.人口と世帯数の推移とその比較

人口推移グラフ
※参照:江東区

 江東区、中央区が発表した人口に関する統計データ(各年1月時点)を基に、豊洲駅、月島駅から徒歩15分圏内の世帯数と人口の推移を考察していきます。

 まず、豊洲駅のデータを確認すると、2022年1月時点までは、大きな増減がありませんでした。しかし、2023年になると前年に比べて、世帯数が1,327世帯、人口が2,672人増加しており、共に大きな変化が見られます。

 これは、『豊洲地区1-1街区開発計画』による影響が大きいと考えられます。

 この計画のメインとなる『ブランズタワー豊洲』は、総戸数1,152戸の大型タワーマンションで、2021年10月に竣工し、翌2022年3月より入居が開始されました。

 建築当初より、入居が開始したら豊洲の人口は40,000人に届くと予想されていましたが、その通りの結果になっているようです。

人口推移
※参照:中央区

 一方の月島駅は、世帯数、人口共に2022年までは増加傾向であったものの、2023年に人口のみ減少しています。

 しかし、世帯数は増加しているため、サンプル数の問題で、特段減少傾向に向かうわけではないように感じます。

 月島駅も先述の通り、複数のタワーマンションの開発が進んでいるため、世帯数、人口の増加が期待でき、今後に注目です。

●2-2.駅徒歩圏の人口予測の比較

 次に、各駅徒歩15分圏内の人口推計のデータを見てみます。

 上記のグラフは『国土数値情報(H30国政局推計)/国土交通省』のデータを国際航業が編集・加工した情報を元に作成されたグラフです。

 まず豊洲駅のデータを確認すると、2050年までの人口は、23,020人増加の予想となっています。

 一方の月島駅も、20,790人増加の予想となっており、どちらの駅も今後のタワーマンション建設等、再開発事業による人口増加が数値に反映されていると考えられます。

2-3.駅徒歩圏の年収の比較

 次に、豊洲駅と月島駅の年収別世帯数の割合を比較していきます。

 豊洲駅は月島駅に比べて、年収400万円未満の割合が高いことがわかります。これは、豊洲駅の方が若年層を中心に人口が増加していることが要因として挙げられます。

 一方の月島駅は、特に年収1,000万以上の層の世帯数が多いことから、豊洲駅よりも比較的ゆとりのある世帯が住むエリアだと言えます。

2-4.人数別世帯数の比較

 上記のグラフは、豊洲駅と月島駅の世帯数を比較したグラフです。

 豊洲駅は、2人以上の世帯数が月島駅よりも割合が高いことがわかります。

 近年では正規社員共働き世帯で年収が1,400万円以上のいわゆる『パワーカップル』が豊洲のマンションを購入しているという話もあり、2人世帯数の割合に反映されていると考えることができます。

 一方の月島駅は、単身者世帯がとても多く、全体の45.6%を占めています。交通の利便性から、単身者が住みやすい街であることが言えます。

 さらに、豊洲駅と比べるとその割合は劣りますが、2~3人の核家族世帯も多く、新しい世代が住む街でもあります。

3.乗降客数の推移とその比較

豊洲駅前の様子
豊洲駅前の様子

 東京都交通局が発表している『各駅の乗車人員』のデータを基に、『豊洲駅』と『月島駅』を利用する乗降客数の推移を比較していきます。

駅の乗降客推移
※参照:「国土数値情報(駅別乗降客数データ)」(国土交通省国土政策局)の数値を参考に作成

 データを確認すると、2005年からコロナ禍前の2019年までの17年間で、豊洲駅の乗降客数は169,646人(約291%)増加しています。やはり、再開発事業が進み始めた2006年から毎年大幅に乗降客数が増えているようです。

 一方の月島駅も、豊洲駅ほどではありませんが30,180人(約64%)増加しており、緩やかに増加傾向にあります。

 また、どちらの駅もコロナ禍になった2020年には一時的に乗降客数は減少していますが、コロナの終息後、どれほど数値が戻るのか注目です。

4.治安や地盤の安心は?

 ここからは不動産を購入するうえで欠かせない、治安や地盤、災害の影響についてそれぞれのデータを比較していきます。

●4-1.刑法犯の推移とその比較

刑法犯グラフ
※参照:警視庁

 上記のグラフは、各エリアを管轄する深川署と月島署が発表した、過去5年間における刑法犯、粗暴犯の推移です。

 コロナ渦の2020、21年までは減少傾向でしたが、コロナが落ち着いてきた2022年にはまた増加しています。

 単純に人出が増えたことも原因の一つと考えられます。

 ただ、先述の通りどちらの駅も人口が増加傾向であるため、今後は人口の増加に伴い犯罪件数が増えることが懸念されます。

警視庁犯罪情報マップ
※参照:警視庁犯罪情報マップ

 また、犯罪情報マップを確認すると、豊洲駅周辺では特に犯罪件数が多いことがわかります。

 総合的な刑法犯の件数やマップのデータから考えると、治安面では豊洲駅よりも月島駅の方が安全と言えそうです。

●4-2.地盤の安心比較

豊洲駅危険度
※参照:東京都【地域別危険度】|地震情報サイトJIS

 次に各駅周辺の、建物倒壊危険度と火災危険度を確認します。

 豊洲1丁目~6丁目までを確認すると、地盤の揺れに対し、4丁目が一番危険度が高いということがわかります。

豊洲駅周辺の航空写真
豊洲駅周辺の航空写真

 一方で、豊洲6丁目が一番危険度が低いことがわかります。

 各項目の順位は、東京都5,177町丁目中の順位のため、豊洲駅周辺は比較的危険度が低いと言えます。

月島駅危険度
※参照:東京都【地域別危険度】|地震情報サイトJIS

 続いて、月島駅周辺の月島1丁目~4丁目までを確認すると、地盤の揺れに対し、3丁目が一番危険度が高いということがわかります。

月島駅周辺の航空写真
月島駅周辺の航空写真

一方で、地盤の揺れに対して最も危険度が低い地域は4丁目ということがわかります。

 また、各町の順位を見ると、特に倒壊危険度が都内でも全体的に高いエリアであることがわかりました。

 以上のことから、地盤に関しては月島駅よりも豊洲駅の方が安心だと言えます。

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