秋本議員の強制捜査は内部告発がきっかけか?永田町で「同情論なし」の理由とは
#自民党
国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。
秋本真利衆議院議員の事件について、もう少し書かせていただきたいと思います。洋上風力発電をめぐる収賄の疑惑で8月4日に東京地検特捜部から事務所などの捜索を受けた秋本議員は、4日に外務政務官を辞職、翌5日に自民党を離党しましたね。秋本議員は自身の逮捕も覚悟し、強制捜査の前に事務所の整理を秘書たちに命じていたようですし、すでにインターネット上では議員辞職を求める声も出てきています。
一方、永田町の住人たちは「なんかもやもやする」と言っています。秋本議員「だけ」では終わらないとの話も出ているので、政権運営にも影響が出そうですしね。どうなるのでしょうか。
強制捜査は「内部告発」から?
「特捜は秋本真利の愛人まで聴取してるやん…笑」
特捜は秋本真利の愛人まで聴取してるやん…笑
— 猫組長 (@nekokumicho) August 4, 2023
X(旧ツイッター)で「猫組長」さんとおっしゃる方が気になることをつぶやいていましたが、永田町はこの話でもちきりです。どこまで本当なのかわかりませんが、神澤が自粛している「大物議員の名前」も含めて、猫組長さんはとても詳しく書いていらっしゃいます。
関連報道もどんどん出ていますが、秋本議員が昨年2月の国会質問で事業者の審査基準見直しに言及した前後に日本風力開発側から基準変更を求める陳情を繰り返し受けていたこと、同年10月に基準が見直された直後に同社の塚脇正幸社長側から現金約1000万円を衆院議員会館で受領し、競走馬の購入費用に充てていたことなど、事実ならすごいことばかりです。
これらは秘書などの内部告発がなければわからないことです。「秋本事務所の関係者」がマスコミにいろいろ話しているようですが、個人的に秋本議員とモメた理由について、いろいろ憶測が流れています。秋本議員のプライベートについては「独身説」もありますが、独身なら「愛人」というのは微妙ですよね。どうなんでしょうか。まだまだいろいろ出てきそうです。
強制捜査に「同情論ナシ」の理由は?
「愛人」の話はともかく、秋本議員については、これまであまり話題になることはありませんでしたが、強制捜査をきっかけにいろいろ聞こえてきています。
まず、同じ千葉県の白須賀貴樹元衆議院議員(2020年のIR汚職事件)や薗浦健太郎元衆議院議員(2022年の政治資金パーティの収入不記載事件)が強制捜査を受けた時には「同情論」がけっこうあったのですが、今回はそういう声がないんですよね。これって好かれてないってことでしょうか?
過去に特捜の捜索を受けた議員たちは、よほどの「政敵」でない限り、同情されることが多いです。メディアも注目しますしね。特捜の検事の取り調べがいろいろな意味ですごいことは永田町の住人はみんな知っているので、「お気の毒に……」となるんですよ、普通は。
一部の国会女子の間では、秋本議員は「議員会館の廊下ですれ違う時は『お疲れ様~』と言ってくれる感じのいい先生」と言われてますが、「暴力を振るわれた秘書がいる」との噂もありました。神澤も「秘書さんの顔に殴られたような傷痕があった」という話を聞いたことがありました。でも、転んだのかもしれませんしね。
あとは競争馬ですね。秋本議員は中山競馬場内の馬主専用ラウンジの特別室を貸し切るなど豪遊されていたそうで、「どこからそんなお金が? と地元の議員たちが話していたが、今回の報道でなるほどと思った」との話が出ているそうです。選挙はとにかくお金がかかるので、競走馬を買って豪遊するなんて、実家が裕福でないと難しいんですよ。
また、自民党が超絶強い千葉県の「風土」みたいな部分も気になりました。千葉県議会は自民党系議員が圧倒的な数で過半数を占めており、議長も副議長も、8つの常任委員会も委員長・副委員長ポストをすべて自民党が独占しています。野党にがんばってほしいところですが、まずは国会と同じように議員数に応じてポストを配分するところからでいかがでしょうか。
選挙についてもいろいろあるようです。不起訴でしたし、全国的にはあまり話題になりませんでしたが、2020年に千葉県の女性県議のポスターをはがしたとして白須賀貴樹衆院議員(当時)の秘書ら4人が器物損壊容疑で書類送検されています。この女性県議を応援していたのが秋本議員であり、はがされたポスターは女性県議と河野太郎議員との“2連ポスター”でした。
白須賀先生はIR問題もありましたが、この「選挙ポスターはがし」については、地元的には「どっちもどっち」との話もあります。秋本議員にも対立候補の妨害をしていたという疑惑が一部で囁かれているそうですが、そういったことが許されるような「風土」なのかもと思いました。
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