岡田准一“BL信長”の退場が原因? 『どうする家康』視聴率2ケタ割れに突入
#松本潤 #NHK #岡田准一 #大河ドラマ #どうする家康
ついにこの時が来てしまった。
今年1月8日から放送されている嵐・松本潤主演のNHK大河ドラマ『どうする家康』だが、視聴率が苦しい状況が続いている。7月23日に放送された第28回「本能寺の変」が世帯視聴率の平均12.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録したのを除けば、3月以降はずっと10~11%台で推移。そして8月6日の第30回「新たなる覇者」では9.4%と、ついに2ケタ割れとなった。
「初回15.4%も、1989年の『春日局』の14.3%に次ぐ過去2番目に低い初回視聴率でしたし、平成以降では2018年の『西郷どん』と並ぶワーストでしたが、3月5日放送の第9回で11%台に突入して以降、低迷が続いています。2ケタ割れ自体は、実は3月12日放送の第10回で7.2%を経験してはいますが、これは裏で『2023ワールドベースボールクラシック』の日本対オーストラリア戦中継が放送され、世帯43.2%を記録したこともあり仕方なかった。しかし今回はそんなイレギュラーもなく、通常回で11.3%を記録した『ポツンと一軒家』(テレビ朝日系)や3時間特番の『ウルトラマンDASH』(日本テレビ系)に続く同時間帯3位という結果になりました」(テレビ誌記者)
総世帯視聴率そのものが右肩下がりの傾向にあり、民放の連続ドラマでは2ケタを出すほうが珍しくなってきてはいるが、民放の見逃し配信サービスの中心的存在である「TVer」が月間再生数3.5億回、月間ユニークブラウザ数2800万(どちらも2023年5月の数字)と急成長中のなか、「NHKプラス」はID登録者数がやっと400万を突破したばかり(「2023年度第1四半期業務報告」より)。しかも視聴ユニークブラウザ数が前期より減少と、存在感がない。
「民放の連ドラならば、昨年の『silent』(フジテレビ系)などのように、視聴率は高くなくても配信で圧倒的な人気を誇るという作品が増えてきていますが、NHK、特に大河ドラマのような視聴者の年齢層が高い作品に関しては視聴率が今でも大きな指標でしょう。まぁだからこそ、これまで大河を観たことのないような層にアピールするような作風へと舵を切ったともいえるわけですが……現状、全話平均は11.5%で、2019年の『いだてん~東京オリムピック噺~』に次ぐ歴代ワースト2位の状況です」(同)
『どうする家康』は『コンフィデンスマン』シリーズや『リーガルハイ』シリーズ(フジテレビ系)などで知られる古沢良太氏が初めて手がけた大河ドラマ。独特のコメディテイストや、忍者がワイヤーアクションで活躍するようなファンタジー色、新説や俗説なども織り交ぜた独自の歴史解釈のストーリーなどが賛否を呼んできたが……。
「開始当初から、家康が恐れる圧倒的な存在として、岡田准一演じる織田信長の存在感があまりに強かったのですが、ドラマ自体が信長との関係性に力を入れすぎたため、本能寺の変で信長が退場してしまったことで離れていった視聴者も少なくないようです。岡田もやりすぎたと反省していたようですが、信長がいきなり家康の耳を噛んだり、ねっとりとした声で家康を『白ウサギ』呼ばわりしたり、信長と家康の関係性がBLっぽいと以前から一部で話題になっていました。実際、ドラマの制作統括が第27回での2人の関係決裂について『これはある恋愛ドラマ、ある別れのシーンだなあって』『別れ話を切り出した2人の関係みたいな』と、恋愛にたとえていたぐらいですから、“BL色”も狙ったもののようです。とはいえ、第28回『本能寺の変』では互いに別々の場所でお互いの名前を呼び合うという演出があり、さすがにトゥーマッチに感じられましたけどね(苦笑)。作品としては、信長と“別れ”ることで家康がまた新たなステージに立つという描き方にしたいのでしょうが……その『本能寺の変』でおよそ5カ月ぶりに12%台にまで上昇したのはなんとも皮肉ですね」(同)
目下、注目されているのは、『西郷どん』のように2ケタを割る回が瞬間的に出ても、10~12%台で推移していくのか、それとも『平清盛』(2012年)のように2ケタ割れ回が目立つようになってしまうのかだ。
「この『どうする家康』は家康視点のストーリーにこだわっているため、それ以外のエピソードはたとえ背景として重要であってもナレーションなどで省略されがち。先日の第30回『新たなる覇者』も、清須会議や柴田勝家絡みの話がサクサクと進んでしまい、歴史に詳しくないとどういう状況なのか、何が起こっているのかわかりづらい。特にここから、誰がどっちの味方につくとか、誰が裏切るとかの話も多くなるでしょうし、それに伴い、ついていけなくなる人も増えそうです」(ドラマ・映画ライター)
また、ストーリーや演出とは異なる不安要素もささやかれている。
「当初からジャニーズJr.のバーター出演が噂されていましたが、ここにきてジャニーズJr.の作間龍斗(HiHi Jets)の出演が発表。これで『どうする』は4人目のジャニーズキャストです。そもそも主演の松本は、信長役に岡田を自ら指名したといいますし、関ヶ原の戦いで雌雄を決することになる“ライバル”石田三成役にも親友の中村七之助が起用されていますが、松本は『どうする』を引き受けるにあたり、三成役を七之助にすることを条件にしたとの報道もある。もちろん、作間はジャニーズ制作以外の作品への出演が多く、若手俳優として間違いなく注目株ではありますし、七之助も三成役にピッタリとの声は多いですが、ただでさえ、性加害問題に対する対応からジャニーズ事務所への批判が高まっている中での“ジャニーズ大河”が問題視されているのに、“おともだち大河”ともなっている印象も否めず、主演に気を遣いすぎじゃないかと少々心配です」(芸能記者)
NHKは、国連人権理事会の専門家の会見に関する報道の中で、「これはジャニーズ事務所単体の問題ではなく、芸能界と深く関わりがあるメディアや広告業界など関連する取り引き機関すべてに関わる問題」「取り引き先の人権問題でも、深刻な問題であれば踏み込んで解決のために努力をしていく姿勢が尽くされなければいけない」との識者コメントを紹介していたが、これが最後の“ジャニーズ大河”になるのだろうか。
『どうする家康』の忍者の描き方は「ファンタジー時代劇」路線? 瀬名の今後は…
──歴史エッセイスト・堀江宏樹が国民的番組・NHK「大河ドラマ」(など)に登場した人や事件をテーマに、ドラマと史実の交差点を探るべく自由勝手に考察していく! 前回はコチラ ...松本潤『どうする家康』が大河「ワースト2位」発進でメディアはヨイショに四苦八苦?
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