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広島、阪神との首位争い激化も…心配な「8月は21試合屋外球場開催」の過酷さ

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写真/Getty Imagesより

 とうとう虎を抜き去った。プロ野球・広島東洋カープは7月27日の東京ヤクルトスワローズ戦に4対1で勝利してオールスターゲームを挟んで10連勝。阪神タイガースが敗れたため、4月17日以来、今シーズン2度目の首位浮上を果たした。

 7月12日の巨人戦から負け知らずの鯉が、セ・リーグトップに上がってきた。チームが10連勝を記録したのはリーグ3連覇で赤ヘル旋風を起こした2018年の翌年、2019年以来4年ぶりのこととなる。

「昨年までチームを率いた佐々岡真司監督政権ではリーグ下位に低迷していたが、その裏では攻撃面で的確な指示を首脳陣が出せず、さらに監督と一部コーチ陣で衝突があり選手やチームが制御不能に陥るなど、一体感はまるでなかった。ところが新井貴浩監督は、昨年秋の就任会見で『全員が家族』と一致団結を打ち出して立て直しを図った。1軍の試合に出ているメンバーは去年までと大して変わっていないが、新井監督の考えがチーム内に大きく浸透したことが夏場での首位浮上につながった」(プロ野球OB)

 別のOBは「リーグ3連覇を経験した者がまだ現役で残っている今のうちが、常勝チームになるかの分かれ目になる」と話す。

「今、1軍メンバーでは松山、菊池涼、田中広、会沢などが3連覇の時の主力選手だった。彼らは能力が高いと同時に次世代を担う若鯉を引っ張り上げられる要素も合わせ持つ。彼らが揃う今シーズンは絶対に優勝しなければいけない」

 地元テレビ局関係者もにわかに「優勝」の二文字が見え始めたことに興奮を隠せずにいる。

「2018年は特に後半戦、夏場から破竹の勢いが止まらなかった。今は4番の鈴木誠也はいませんが皆でカバーしていることが大きい。我々も優勝特番ができるよう、企画取材やインタビュー申請、番組構成を真剣に考え始める時期に差し掛かったと認識しています」

 一方でカープにとっての試練は、災害級の暑さが続く8月に行われる27試合のうち、屋外球場の本拠地マツダスタジアムで15試合が開催されることだ。

「他にも神宮、横浜で3試合ずつ、計21試合が屋根のない球場です。ライバルの阪神は高校野球の甲子園大会の関係で主催5試合を京セラドーム大阪に振り替えるなど、25試合中屋外では11試合と少ない。これが吉と出るか凶と出るかはやってみないと分かりません」

 広島は28日の阪神戦に敗れ、連勝は10でストップ。ゲーム差なしで阪神に首位を譲ることに。そして首位攻防戦となった29日の阪神・広島戦は延長12回に及ぶ激戦で引き分けとなった。盛夏目前、おもしろいことになってきた。

大山ユースケ(ライター)

1990年、千葉県生まれ。某大手メディアに勤務中の複業ライター。得意ジャンルはお笑いと酒。

おおやまゆーすけ

最終更新:2023/07/30 06:00
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