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4年ぶりの『FNS27時間テレビ』前回は歴代最低…現場に漂う“これで最後”感

4年ぶりの『FNS27時間テレビ』 前回は歴代最低…現場に漂うこれで最後感の画像1
フジテレビ『FNS27時間テレビ』公式サイトより

 フジテレビが7月22日から23日にかけて『FNS27時間テレビ』を放送する。同番組はフジテレビが1987年から放送してきた超大型特番。コロナ禍もあって2020年から放送が途切れていたが、今年は4年ぶりに復活し、千鳥、かまいたち、ダイアンの3組が総合司会を務める。

「『27時間テレビ』は、たけし・タモリ・さんまのいわゆる“BIG3”を軸にスタートし、テレビ業界の真夏の一大イベントとして定着。丸々1日を費やす番組ながら、毎年高視聴率を獲得するフジの必殺コンテンツでしたが、陰りが見えたのが2013年の放送です。

 その年は『女子力全開』と題し、メインパーソナリティーに女性芸人を集めましたが、視聴率は前年から5%近くダウン。翌年はSMAPを起用して盛り返しましたが、その後、数字は右肩下がりとなり、2019年の放送の平均視聴率は5.8%と、全盛期から比べると見る影もなくなりました」(テレビ情報誌記者)

 視聴率が下がった時期はテレビ業界全体が落ち込んだ時期と重なっており、女性芸人に凋落の責任を負わせるのは酷だが、その試みが失敗だったことに疑いの余地はない。今年度は『千鳥の鬼レンチャン』を軸に、『逃走中』『芸能人が本気で考えた!ドッキリ』『100kmサバイバルマラソン』などが予定されているが、現場はお祭りムードではないという。

「メインMCの3組はいずれもまさに今が旬の超売れっ子ですが、決して老若男女に好かれるタイプではありません。ファミリーで見るにはアクが強すぎますし、3組とも“コテコテの関西”なので、それに拒否感を覚える層は確実に存在する。メイン企画の『鬼レンチャン』も普段の視聴率は5%程度で、看板となるバラエティ番組がない悲惨な現状が露わになっています。

 またライバルも強豪揃いです。毎回、瞬間最高視聴率を記録するのはグランドフィナーレの時間帯ですが、裏番組は視聴率ランキング上位常連の『行列のできる相談所』(日本テレビ系)、超豪華キャストが話題のドラマ『VIVANT』(TBS系)、久々の日本開催となる『世界水泳』(テレビ朝日系)、『NHKスペシャル』屈指の人気特集『ディープオーシャン』と、いずれも超強力。『27時間テレビ』が時間帯4位か5位になっても不思議ではありません」(民放バラエティ番組制作関係者)

 長時間の生放送という形態が、すでに時代にそぐわないものになっているという指摘もある。

「今年度の顔ぶれや企画を見ると、ターゲットは明らかに若者ですが、生放送の長尺の番組は必ず間延びした時間帯が生まれるもの。“タイパ”を重視する若者がリアルタイム視聴するかどうかは、かなり怪しいでしょう。

 前回の2019年の放送は平均視聴率が5.8%(関東。ビデオリサーチ)でしたが、それが1つの目安になりそう。関係者の間では、『“サザエさん”のパートが最高視聴率になるのでは』という声さえ上がっています。平均視聴率が5%を割るようなら、“役目を終えた”という話にもなるでしょう」(民放バラエティ番組制作関係者)

 4年ぶりのお祭りは“最後のお祭り”になるか。

木村之男(芸能記者、TVウォッチャー)

1972年生まれ、東京都出身。大学時代にライターとして活動し始め、出版社~編集プロダクションを経てフリーに。芸能・カルチャー・テレビ・広告業界などに精通する。趣味はテレビに映った場所を探し出して、そこに行くこと。

きむら

最終更新:2023/07/22 19:00
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