下北沢VS明大前、買うならどっち? 再開発の内容とマンション相場でじっくり比較
#東京これから買える街 #下北沢 #明大前
4.治安や地盤の安心は?
ここからは不動産を購入するうえで欠かせない、治安や地盤、災害の影響についてそれぞれのデータを比較していきます。
●4-1.刑法犯の推移とその比較
上記のグラフは、各エリアを管轄する北沢署が発表した、過去5年間における刑法犯、粗暴犯の件数推移です。
下北沢の名所である商店街は個性的なお店や独特な雰囲気が漂っていて、犯罪が多いことでも有名です。
しかしデータによると、過去5年間で発生した犯罪件数は減少傾向でした。毎年徐々に減少していることがグラフからわかります。
世田谷区では、過去にメディアに取り上げられる事件が発生したことや犯罪件数の多さを真摯に受け止め、警察と地域が連携して防犯に取り組んでいることも事実です。
その取り組みの一環として、明大前駅では日本初の民間交番「明大前ピースメーカーズボックス」が開設されました。このような防犯パトロール活動が功を奏し、犯罪件数の減少にも繋がっています。
●4-2.地盤の安心比較
次に各駅周辺の、建物倒壊危険度と火災危険度を見ていきます。
北沢1丁目~5丁目までを確認すると、地盤の揺れに対し、5丁目が一番危険度が高いということがわかります。
一方で、北沢2丁目が一番危険度が低いことがわかります。
形成された年代が古く、洪積層を中心とした地盤です。固結した地盤のため地震が起きた場合でも揺れが増幅されにくいことから、地震の揺れに対して比較的危険度が低い地域です。
建物倒壊危険度の順位は東京都の中で1735位。1ヘクタール2.6棟と予測されています。
続いて、明大前駅周辺の松原1丁目~6丁目までを確認すると、地盤の揺れに対し、3丁目が一番危険度が高いということがわかります。
一方で、地盤の揺れに対して最も危険度が低い地域は6丁目ということがわかります。ただ、台地を刻む谷底での堆積物でできているため、軟弱な地盤です。そういった意味では、地震が起きた場合に揺れが増幅されやすいことから、地震の揺れに対して比較的危険度が高い地域ともいえます。
建物倒壊危険度の順位は東京都の中で2557位。1ヘクタール1.76棟と予測されています。
どちらの駅周辺も、比較的倒壊危険度は低いものの、密集地が多いため、場所によっては火災危険度が高いエリアがあり注意が必要です。
5.賃料の推移と募集件数
ここからは、各駅の賃料の推移と募集件数に関するデータを比較していきます。
●5-1.各駅の賃料推移
以下のグラフは、ライフルホームズが発表している賃貸マンションに関するデータを基に、直近5年間の『下北沢駅』と『明大前駅』に関する賃料の推移を比較したものです。
データを確認すると、下北沢駅の標準的な物件の賃料は直近の3年間で3.66%程度上昇していることがわかります。
これは東京都の変動率である4.59%と同程度の水準です。
この3年間の賃料上昇率を内訳でみると、初年度0.64%、2年目1.87%、3年目1.15%となっています。
続いて明大前駅の標準的な物件の賃料は、直近の3年間で1.93%程度上昇していることがわかります。
こちらは、東京都の変動率と比べてやや低めの水準です。
この3年間の賃料上昇率を内訳でみると、初年度-0.13%、2年目1.67%、3年目0.39%となっています。
●5-2.各駅の賃貸募集件数
続いて、不動産情報サイトのSUUMOに掲載されている、各駅から徒歩15分圏内の賃貸物件の募集件数を、一人暮らし(1R、1K、1DK、1LDK)、二人暮らし(1LDK~2LDK)、家族(3DK~)と、間取り、タイプ別に比較していきます。
2023年6月16日時点のデータを確認すると、各タイプの募集件数がほとんど同じだということがわかります。また、全体の募集件数は明大前駅の方が14件多いという結果になりました。
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