大学生が披露したサカナクションの替え歌「ガチで美人の共通点」ネタがプロ顔負け
#サカナクション #馬鹿よ貴方は 新道竜巳
吉本興業で毎年開催される大学生チーム対抗戦のネタイベント「NOROSHI」。2023年3月2日に西荻勤労福祉会館で行われた準決勝の動画が非常に面白い。名古屋大学落語研究会「チームトリプル赤こうら」がピンで出演し画用紙ネタの可能性をさらに感じさせてくれた「モノヅ」という学生のネタが名作過ぎる。
サカナクションのユリイカという曲の替え歌をするのだが、一見替え歌を画用紙ネタにしてあるあるネタをする。この表現方法はありふれている。だからネタが始まった瞬間は特になにも思わず見ているのだが、まずネタのタイトル出しのところから見ている側を乗せてくれる「ガチで美人の共通点」というタイトルがもう面白く、さらに曲に乗せて言っている事でよりバカバカしさが伝わってきて、言い方が上手いせいか会場はこの時点で笑いが起き始めている。
「ガチで美人の共通点」が「美人あるあるを言います」という導入だったら、ここまで面白くない。サカナクションのユリイカの替え歌に乗せて「ガチで美人の……ガチで美人の共通点……共通点……ガチで美人の……ガチで美人の共通点……共通点」とエコーも自分で言いながらのタイトル出しはもう内容をしっかり見たくなる演出としては満点なんじゃないだろうか。
本人は特にキャラクターを見せるわけでもなくこの「ガチで美人の共通点」というあるあるネタを見せるだけのものだが、この替え歌の合わせ方が秀逸だった。私はこの曲を聞いたことがなく、後に聞くのだが、オリジナルの歌詞よりも、モノヅのネタの台詞の方がマッチしているようにも聞こえる。これはとんでもないことで、あるあるネタにいざなうまでの演出が絶妙な事を表している。
「ガチで美人の共通点」のネタの為に作られたのかと思うぐらいのヒット具合、そして1つのネタで大爆笑が起き、その笑い声が収まる前に次のネタに進み、会場が前のボケで笑っている人と新たなボケで笑っている人で重なり凄い笑いが増幅され、確変状態に見えた。学生のお笑いは凄く盛り上がる時は盛り上がるのだが、だとしてもここまでの盛り上がりを見せたのはなかなか珍しい人材で、しかも笑う部分はスタンダードで王道なところもお客さんを離れさせない見せ方をしている。演出が奇抜ということで鮮度があり食い入るように見てしまう。
選曲もよかったと思う。勿論知っている人もいるだろうが知らない人も多くいるであろうこの曲の鮮度の部分もいい。ただ冷静に考えると、あるあるネタを替え歌でやります。というネタでしかない。それをここまでお客さんを巻き込み、動画で見られるだけの強さがあった。私は何度もこのネタを見てしまう。ネタ時間も3分だがあっという間に見終えてしまう。お笑いは芸歴が重要だと思っていたがセンスの前に跪いてしまうぐらいのネタだった。
YouTubeで「名大落研」という名前のチャンネルがあり、そこでモノヅ「美人の共通点」というネタが公開されているので、気になった方は見てみてほしい。もうこれは学生のレベルを大きく超えたプロ顔負けの所業だということを知ってほしい。
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