元関東連合 VS 元池袋チーマーの“因縁対決”を、格闘技大会『益荒男』の現場から独占密着レポ!
#格闘技 #インタビュー
アウトロー系YouTuber同士の“因縁の対決”が、ついに実現した。
関東連合「鬼面党」の元リーダー・西山友紀(44)と、池袋の元チーマー・大関真悟(46)。この両者、かつては良好な関係だったのが、昨夏、性格の不一致から犬猿の仲に。以来、互いのYouTubeを通じて憎悪に満ちた舌戦を繰り広げてきたが、7月9日に開催されたアマチュア格闘技大会「益荒男(ますらお)」の舞台において、いよいよ殴り合いで雌雄を決することとなったのだ。
全国のアウトロー関係者ならびにそのウォッチャーたちが大注目したこの一戦を、舞台裏の様子を含めて独占密着レポート。「試合が終わっても仲直りはない!」と戦前に断言していた両者だが、果たして――。
西山と大関の因縁
まずは、両者の人物像と関係性を簡潔に紹介しておこう。
西山は10代の頃、関東連合に属する「鬼面党」という暴走族のリーダーに。主に渋谷などでケンカに明け暮れ、少年院に収監されたこともあるという。
一昨年、あるYouTuberの生配信に乱入したことから人気を博し、昨年より「鬼緑味噌鬼」として自身もYouTuberデビュー。「俺と会えるのか?」「乗っ込んでやるよ」などの威勢のいい啖呵を武器に、数々のYouTuberと舌戦を展開。性格は短気で手も早いと言われているが、YouTubeでの言動を見る限り、仲間思いの一面もあるようだ。
一方の大関も、元不良である。中学時代は池袋にある「中央競馬会」という不良チームに所属。本人いわく「ケンカは弱かった」そうだが、特攻隊長的に殴り込みをかける場面も多かったとか。また、当時は覚醒剤をはじめとする各種麻薬に溺れていたという。中学を卒業後に闇金融の幇助罪で逮捕された過去も。
26歳のときに不動産業界に飛び込み、数年後に自分の会社を設立するが、やがてバイアウトして資金を獲得。現在は池袋のタワマンに住み、YouTuber「池袋大関CH」として活動する傍ら、バク転教室も運営。ジャニーズのタレントらにバク転を指導する役として、たびたびメディア出演も果たしている。
そんな2人は一昨年、アウトロー系YouTuber界隈の共通の知人を介して知り合ったようだ。当初は互いの生配信を行き来したり、大関が主催する復興支援ボランティアに西山も参加したりと、友好的な関係だったが、昨年の夏から「大関は腹黒い」ということを理由に、西山が大関を敬遠するように。そして、その後も西山が大関の批判を続けたため、大関が逆ギレ。自らの配信上で、西山の女性関係や個人情報を暴露するなどの過激な反撃に打って出たため、関係がますます悪化していった。
そして昨年末、「大関殺害予告」とも取れる西山の音声がネット上に出回ったことを受け、大関は警察に相談したことを明かすとともに、「スパーリングで決着をつけよう。今すぐジムに来い」と西山に持ちかけた。しかし西山はこれを拒否し、「来年7月の『益荒男』のリングで決着をつけよう」と提案。大関は「7カ月後は遅すぎる」としながらも渋々これを飲み、今日に至ったというわけである。
試合が決まってからの7カ月間、大関は持ち前の資金力と行動力を武器に、週6ペースで格闘技ジムに通ってパーソナルトレーナーの指導を受けつつ、練習試合もこなし、さらにはタイへムエタイの修行に出かけるなどの本格的なトレーニングを積み重ね、その様子をYouTubeでつぶさに報告し続けてきた。
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一方の西山は、練習や減量をしているそぶりをほぼ見せず、また、「試合に向けて禁酒する」と宣言してからも、配信中に呂律が回っていない場面がしばしばあったため、リスナーをヤキモキさせてきた。
そんな様子を観察していた大関は、西山に対し憤怒。「格闘技を舐めるな!」「試合で足をへし折ってやる!」などと激しくディスったかと思えば、わざわざ西山の地元まで出かけ、縄跳びをするなどの挑発行為も繰り返した。
ちなみにその間、試合の「規定体重」も二転三転。小柄な大関と大柄な西山の間を取って、最初は「78kg」という話だったが、やがて「84kg」になり、最終的には「無制限」となったため、両者の間で「話が違う」「言った、言わない」のスッタモンダが大会の直前まで繰り広げられていたようだ。
結局、試合前日の計量を、西山は83.65kg、大関は72.5kgで終え、いざ本番を迎えるのみとなった。ルールは「2分2ラウンド・キックボクシング・首相撲あり・ヒザあり・ヒジなし」である。
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試合当日。会場となったエスフォルタアリーナ八王子の控室で、出番を待つ両者に話を聞いた。
西山友紀
――試合は数時間後ですが、今の心境は?
西山:もうとにかく勝つだけですね。やって勝つだけです。
――昨夜はよく眠れましたか?
西山:12時には寝ました。体調もばっちりです。
――心なしか痩せたように見えます。
西山:この1週間で4~5キロ絞りました。食事制限と水抜きですね。
――さきほど会場内で大関さんとニアミスしていたようですが、会話は?
西山:目は合いましたが、しゃべってません。
――そのときの大関さんの印象は?
西山:なんか切羽詰まった感じでした。ハハハハ。
――そもそも、大関さんの何が気に食わないのでしょう?
西山:人の住所をネットに晒したり、家を特定して行ったりと、徹底的に馬鹿にするじゃないですか。で、煽りに煽って、こっちに手を出させるようなことをして、逮捕に持っていかせようとする。そういうところがコスいな、と。
――そうなる前に仲間割れをしていますが、何か決定的な出来事があったのでしょうか?
西山:去年、「天下一武道会」という格闘技大会があったんですけど、そのときにゴタゴタがありまして。大関は最初、選手としてエントリーしておきながら、勝手に辞退して運営に迷惑をかけたんですよ。そのくせ、ある女子選手のボディーガードとして覆面して会場に潜り込もうとした。その前からコスい部分は見えていたけど、そういうのが溜まり溜まって、「天下一武道会」の一件で決定打となった感じですね。
――今回の試合が決まってから、大関さんは練習を積み重ねています。一方の西山さんは、動画上では練習している姿をほぼ見せていませんが、実際のところは?
西山:あいつみたいな「毎日頑張ってます!」「練習中に脇腹を傷めちゃいました!」とかいうアピールは、要らないんですよ(笑)。それってダサいじゃないですか。
――てことは、西山さんは密かに練習を?
西山:はい。
――西山さんは、配信上で揉めた相手とも会えば即和解するような、さっぱりした一面もありますよね。大関さんとも試合後に仲直りする可能性は?
西山:はっきり言って、ないですね。あそこまでやられたら仲直りはないけど、向こうが今後何も言ってこなければ、こっちから言うことも何もないです。
大関慎吾
――今の心境は?
大関:早くやりたいです。
――さきほど西山さんとすれ違いましたね。
大関:なんか鼻で笑ってましたね、あいつは。俺はそういうのをなんとも思わないんで、無視しました。
――西山さんに対する怒りの原因は?
大関:奴のウソが、結構めくれたりしてるわけなんですよ。元関東連合ってことで強がってるけど、「本当はこいつは弱いんだよ」ということを世の中に知らしめたいだけですね。
――試合後に仲直りする可能性は?
大関:ないですね。俺はあいつのことをアウトローだと思ってるんですよ。俺の中でアウトローとは、ヤクザとかそういう意味じゃなく、仕事もせず、だらしない生活を送りながら、金をしっちゃかめっちゃか集めてる人という定義。今回の試合だって、約10kg差ですよ。舐めてるんですよ、あいつは。
――「試合が終わったら配信の方向性を変えたい」という旨の発言を以前、大関さんはしていましたが、その真意は?
大関:俺はバク転教室をやっていて、そこには芸能人もいっぱい来るんです。だけど、アウトロー系YouTuberという今の立ち位置だと、そういう人たちと絡みづらいんですよ。だから、アウトロー系と呼ばれる分野から卒業したい。しかもその分野の中でも、俺なんか三軍ですよ。三軍って、超ちっちゃな世界なんです。そんなところでグチャグチャやってるのがもう嫌で……。
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当日の会場には、西山や大関との関わりが深いアウトロー系YouTuberや、その関係者の姿もチラホラ。試合開始まで時間があったため、そんな彼らにも「西山vs大関」に対する思いなどを聞いてみた。
山本真司(赤ジャージ山真ch)
ブレイキングダウン5のオーディションに参加し、瓜田純士とケンカになった“赤ジャージ”こと山本。今日は地元・杉並の後輩にあたる西山の応援に駆けつけたそうだが、「実は俺が通ってるジムの会長が、大関のセコンドにつくんですよ」と言って苦笑い。「まあでもYouTubeでごちゃごちゃ口ゲンカするよりは、男らしく拳と拳で戦った方がいいよね。今日はとても楽しみ。西山に絶対勝ってほしいな」。
駒野会長
かつて地元の栃木に西山と大関を呼び、その両者をスパーリングでボコボコにしたことがある“元”アウトロー系YouTuberの駒野会長。「どっちとも面識があるし、今日は万年蘭(愚連隊の神様・万年東一の孫)さんも、栃木の知り合いもいっぱい試合に出るから見に来た」とのこと。西山と大関のどっちを応援するかについては言及せず。
今日海
この顔にピンと来た人は、相当なアウトロー系YouTuberマニアかも? 本人の希望により詳説は省くが、YouTubeから忽然と姿を消した今日海が久々の登場だ。現在は兵庫在住だが、東京の友人を訪ねるついでに、西山を応援しに来たそう。「余裕で勝つでしょ。さっき控え室にいる彼を見たけど、まったく緊張してなかった。昔くぐってきた修羅場に比べたら、たいしたことないんでしょう。頑張ってほしいですね」。
堀切(TOP堀切Beautiful Hope)
かつては西山とも大関とも仲が良かった堀切だが、いろいろあって現在は両者と疎遠に。今日は第43試合に出場する吉田武生の応援に来たそうだが、第38試合の西山vs大関も観戦するとか。「僕はどっち派でもないので、どっちに勝ってほしいとかはないです。さっき会場でシャン(西山)とすれ違ったけど、『おう』という挨拶を交わした程度」。
ちなみに堀切は昨年、大関と“ガチスパー”をしたことがあるという。「そのときに比べて大関さんがだいぶ強くなっているのは、練習動画を見れば一目瞭然。それに対し、シャンの意地がどこまで通用するかが見どころですね」。
Nobuよし(NobuよしChannal)
千葉のチーマーグループ「KGB」の元メンバーであるNobuよしは、大関とも西山とも仲が良いという。「両方とも友達ですね。大関さんのボランティアに参加させていただいたこともあるし、西山さんと飲んだこともあります」。その2人が憎しみ合っていることについてどう思うか? と問うと、「これはもう男同士の問題で、周りが何を言ってもどうにもならないんで、当人同士が体と気持ちでぶつかり合って、お互いの答えを出してもらうしかないですね。僕はそれを見届けに来ました」と爽やかな笑顔で語った。
(左)シラフジャンキー(シラフジャンキー)、
(中)Mikiya、
(右)もりちゃん(もりちゃんTV)
昨年開催された「天下一武道会」に参戦したこの3人は、いずれも西山を応援。横浜の暴走族出身であるもりちゃんは「西山さんはケンカ慣れしてるから、こういうところで本気を出したら強いはず」と語り、西山の勝利を予想した。
伊藤純一(「益荒男」代表)
今年で14年目を迎えたアマチュア格闘技大会の「益荒男」。これまで多くのプロ選手を輩出し、近年は3,000席近いキャパの会場でも大会を開くなど、もはや地下格闘技とは言えないレベルに成長した。その興行を長きにわたって牽引してきた伊藤代表に、西山と大関の確執について聞くと、「個人個人はナイスガイでも、いざ配信に乗るとリスナーが空気を入れるから、対立構図ができあがっちゃうんでしょうね。今日はグローブを合わせることによって、お互い何かわかってもらえれば」と期待を寄せた。
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