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かつては披露宴特番なんてものも…芸能人の結婚会見はなぜ激減したか

かつては披露宴特番なんてものも…芸能人の結婚会見はなぜ激減したかの画像1
足立梨花 公式インスタグラムより

 6月26日、タレントの足立梨花とボーカル&手話パフォーマー「HANDSIGN」のTATSUが結婚会見を開いた。

 ロマンチックなプロポーズの詳細を話たり、お互いの呼び方や指輪を披露したりなど、お祝いムードで朗らかな場となったが、そもそも芸能人夫婦ツーショットでの結婚会見自体が最近では珍しい。

 暗いニュースが多いなか、晴れの日の話題はお茶の間をパッと明るくし、手話通訳者を伴った会見ということもあって、連日ニュースを賑わせている。

「記者会見って会場を借りたり、スタッフを配置したり、プレスリリースを出したり、意外と経費もかかってきますから、ただのノロケ報告ではないんですよ。夫婦として今後セットでの仕事の需要も見込めるし、誠実な印象や知名度を上げるのにも一役買うから、プライベートを隠したい風潮は今も健在だけど、お祝い会見ってある意味で戦略も含まれています」(芸能リポーター)

 確かに、今回の会見にいたりTATSUは自身のツイッターでも《手話通訳付きが異例の会見と言われてましたが、これが「異例」ではなく「当たり前」になる時代が来てくれる事を願います。》と自分たちの見せ方が世にインパクトを与え、変化していくフックになればと意味づけていたようだ。

「2014年にあびる優と才賀紀左衛門が結婚会見を開いた際には、報道陣を前にイチャイチャが止まらず、お姫様抱っこしたり見つめ合ったりキスしたりと、大ノロケでした。今は離婚しているもののあの会見で、才賀さんの知名度は爆上がりしましたよね。夫婦関係が良好であれば、メリットが多いでしょう。

 また、19年に蒼井優と結婚会見をツーショットで開いた南海キャンディーズ山里亮太は“いつもお世話になっているマスコミの方々に正式な形でお伝えしたかった”と趣旨を伝え、尚且つ記者からのモテ女優である妻の浮気を心配するような際どい質問にも丁寧に答えていて、報道陣は悪いこと書きにくくなるから上手いよね(笑)」(週刊誌記者)

 16年にも「自分たちの口から言葉で結婚、入籍の報告をすることが一番の誠意」と歌手のDAIGOと女優の北川景子がツーショットで結婚会見を開いた。

 相手が一般人である場合は、顔出しが難しいケースもあるが、会見とまではいかずとも、有名人が自身のSNSなどを通じて自ら発信することを軸にしているケースが多い。

 反対に、その昔は芸能人たるもの、周囲の期待で事が進むパターンが通例だった。

 顕著な例は、10年1月に市川海老蔵(現・團十郎)と故・小林麻央さんのカップルが婚約会見を開き、7月に挙式・披露宴後に会見、さらには披露宴の様子が日本テレビ系で放送された。

「歌舞伎界きってのプリンス海老蔵さんのお家柄、麻央さんのアナウンサーという仕事柄、求められて当然の流れでしたよね。招待客1000人、ウエディングドレスは桂由美のデザイン、ファンシーな超特大ケーキに会場は都内の豪華なホテルというザ・有名人のド派手な披露宴だったのが印象的でした。インターネットがこんなに普及する前は、著名人同士の結婚関連の番組は、風物詩的な一大イベントだったんですよ。87年に郷ひろみと二谷友里恵の披露宴がテレビで特番生放送された際の平均視聴率は47%を超えたといわれています。07年に藤原紀香と陣内智則さんのド派手な披露宴も放送されて、当時かなり話題になりましたけど、約2年で離婚しちゃって。そういったことを鑑みると、超プライベートな結婚披露宴を世に流したり、夫婦揃っておのろけ会見するってリスキーではあるんですよね」(既出・リポーター)

 1992年には当時19歳だった初々しい宮沢りえと各界のスター貴乃花が揃って着物姿で婚約会見を開き、当時大人気だった2人に世間は祝福の嵐だったが、2カ月後には婚約を解消した。

 前例をみてみると、注目が集中する分、別れた時にその残像が残ってしまうというデメリットも確かに大きいのだ。

「別々の道を歩むと本人たちが決めて、過去と思い出を封印したところで、眩しかったあの日の出来事を公にすると、その後も事あるごとに蒸し返される羽目になります。さまざまなメディアが台頭してきて、テレビが視聴率をとりにくくなってきている昨今では、披露宴だけで番組を組むのも難しいでしょう。それに自分の一世一代のイベントを放送して、視聴率が惨敗だったら、あまり気持ちがいいものでもない。結婚の報告を夫婦で会見すると“家族”や“妻・夫”の印象が先行して、特に俳優だとかだと、そのイメージを固めてしまい幅が狭くなるといったことも起きます。プライベートを切り売りするのは自分のペースでできるSNS上だけで充分だし、やっぱりイマドキじゃないってのも、結婚に纏わるツーショット会見や放送が減った大きい要因なのではないでしょうか」(既出・リポーター)

 愛し合う者同士の新たな門出の報告を受け取ることは、単純に微笑ましいことではあるが、有名人の場合は、先を見据えて慎重にならざるを得ないのかもしれない。

大沢野八千代(ジャーナリスト)

1983生まれ。大手エンタメ企業、出版社で勤務後、ネットソリューション企業に転職。PR案件などを手掛けている。KALDIフリーク。

おおさわのやちよ

最終更新:2023/07/03 13:00
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