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TVerドラマ人気ランキング

『ラストマン』『あなして』接戦! 『教場0』は…TVerドラマ人気ランキング

『ラストマン』『あなして』接戦! 『教場0』は…TVerドラマ人気ランキングの画像
『ラストマンー全盲の捜査官ー』Paravi配信ページより

 在京民放キー局5社を中心として2015年10月に始まったTVer。参加局、取り扱う番組も増え、2023年5月には月間動画再生数が3億5877回と過去最高を更新し、TVer単体の月間アクティブユーザー数(MAU)も2800万の過去最高記録に達するなど、もはや定番のサービスとなった。今や「見逃し配信」は当たり前となったが、やはりTVerではドラマが圧倒的に見られており、ドラマの見逃し配信需要がこのサービスを牽引していると言えるだろう。

 しかしTVerにおける再生回数は基本的に非公表で、期ごとの番組再生数ランキングなどで一部が明らかになるか、あるいは新記録を打ち立てた時などに番組側が発表する程度。そのため、視聴率をもって番組が語られてしまう状況が長らく続いている。

 そこで、TVer再生数ランキングの総合ランキングを定点観測することで、視聴率とは違ったドラマ人気をある程度は可視化できるのではないか、と考えたのが本企画だ。総合ランキングでの順位に対しポイントを付け、合計した結果から日刊サイゾー独自の「TVerドラマ人気ランキング」をご用意した。今週は6月24日(土)~6月30日(金)までを観測(1日2回、決まった時間にTVer総合ランキングをチェック)した結果をお伝えする。

王者『あなして』にあと一歩まで迫った『ラストマン』

 今回の結果は以下のとおり。『unknown』『それってパクリじゃないですか?』『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』などが配信終了に伴いランキングから姿を消したことで、今回はトップ15からトップ10に縮小した。

『ラストマン』『あなして』接戦! 『教場0』は…TVerドラマ人気ランキングの画像2

 大半の作品が最終回を迎えた今週は、奈緒主演のフジ木曜劇場『あなたがしてくれなくても』と福山雅治×大泉洋のTBS日曜劇場『ラストマンー全盲の捜査官ー』の激戦が繰り広げられたが、わずかに『あなして』が7ポイント差という僅差で首位をキープ。11週連続1位で有終の美を飾った。『あなして』は22日放送の第11話で最終回を迎えたが、その結末が物議を醸し、勢いはやや減少傾向にあったものの、それでもお気に入り登録者数137万超えで今期トップの強さが支えたか。29日放送の「特別編」も、配信後にTVer再生数ランキング総合部門で1位を獲得。とはいえ、(新規映像は多少あったとはいえ)ほぼほぼ総集編といえる内容だったことで蛇足感を覚えた視聴者も多かったようで、すぐに1位から転落しそうだ。

 25日に最終回となった『ラストマン』は安定の大団円となったことに加え、ライバルが減ったこともあってポイントが大きく上昇し、前週比27ポイント増となったが、あと一歩のところで『あなして』に及ばなかった。もっとも『ラストマン』のお気に入り登録者数は97万と、『あなして』との差は実に40万もあり、大健闘といったところだろうか。

 20日に最終回を迎えた橋本環奈×山本涼介『王様に捧ぐ薬指』が2位の定位置から落ち、今週8位になったことを受けて、2位以下が繰り上がっているが、今週3位となったのは木村拓哉主演のフジ月9『風間公親-教場0-』。22日放送の第11話で最終回となった『教場0』は、こちらもライバルが減ったことでポイントは上昇したが、29日放送の「特別編」2時間スペシャルは(こちらもまた)ほぼ総集編という内容だったため不評だった。

 ポイントが大幅に伸びたのは、29日に最終回を迎えた天海祐希×松下洸平のカンテレ・フジテレビ系月10ドラマ『合理的にあり得ない ~探偵・上水流涼子の解明~』も同様だが、こちらは前週比63ポイントアップ。いつもは『教場0』にTVer再生数ランキング総合部門の1位の座を奪われ、2位に甘んじてきたが、今週は『教場0』を2位に追いやって初めて1位になる瞬間があるなど勢いがあった。『教場0』特別編の不評も大きく影響しただろうが、天海祐希演じる涼子の過去に決着がつき、松下洸平演じる貴山との安定のバディ感を発揮して最終回を終えたことへの好評も作用しただろう。

 その『合理的にあり得ない』を上回って今週4位となったのは稲森いずみ主演の日本テレビ系金曜ドラマDEEP『夫婦が壊れるとき』。第11話(16日放送)までで累計2500万再生を記録し、深夜ドラマとしてTVer史上最高記録を更新中の同作だが、30日放送の第13話でいよいよ最終回。夫への復讐劇から、前回は夫による逆襲も描かれたが、夫婦最後の決着はどうつくか。27日には累計2800万再生突破が発表されており、累計3000万再生突破は確実とみられる。

 ポイント上昇では、26日に最終回を迎えた高橋海人×森本慎太郎の日テレ日曜ドラマ『だが、情熱はある』も前週比29ポイントアップ。オリコンによる「ドラマ満足度ランキング」では第10話(11日放送)で満足度が満点の100Ptに達し、単独首位となったが、最新の満足度ランキングでも第11話が98ptで2位となっており(1位は『ラストマン』9話の99pt)、終盤の盛り上がりがポイント上昇につながった面もあるだろう。

 一方、清野菜名×岸井ゆきの×生見愛瑠(めるる)のテレ朝日曜ドラマ(ABC制作)『日曜の夜ぐらいは…』は7月2日にいよいよ最終回というタイミングだが、上昇幅は16ポイント(今週12位、154ポイント)で、ライバル作品がいくつも姿を消した影響を考えると、今ひとつ勢いに欠けるのが気になるところ。25日放送の第9話は主題歌を歌うMrs. GREEN APPLEのカメオ出演というトピックもあったが、あまり効果はなかったか。いよいよ3人のカフェがオープンとなるが、はたしてハッピーエンドとなるのか。今期は最終回で荒れる作品も少なくないだけに、注目だ。

〈前回のランキングはこちら〉

新城優征(ライター)

ドラマ・映画好きの男性ライター。俳優インタビュー、Netflix配信の海外ドラマの取材経験などもあり。

しんじょうゆうせい

最終更新:2023/07/01 12:33
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