王道ざまぁ系の展開が面白い異世界マンガ『ダメスキル【自動機能】が覚醒しました』
#マンガ #吉松ゴリラ
人生のほとんどをお笑いとマンガにつぎ込んできた男が、今注目すべき異世界マンガ作品をピックアップしてご紹介。あくまでこれは、吉松ゴリラの超個人的主観である――。
「ダメスキル【自動機能】が覚醒しました~あれ、ギルドのスカウトの皆さん、俺を「いらない」って言いませんでした?」!
ポップでコミカルな絵で表現される「ダメスキル【自動機能】が覚醒しました」。王道ざまぁ系の展開を見せつつ、しっかりとメインストーリーの冒険も面白い。少年マンガらしいしっかりとした線で描かれる異世界の怪物たちはどれも大迫力。また一風変わったスキルで描かれる戦闘シーンは、他に類を見ない真新しさをはらんでいる。是非、ご一読頂きたい。
「ダメスキル【自動機能】が覚醒しました」のストーリー!
舞台は剣と魔法の世界。この世界では誰もが一つスキルを授与する事ができる。主人公の少年クラウスに与えられたスキル【自動機能】は、超レアスキルながらも「家に帰るだけ」の「自動帰還」。役立たずと勇者パーティから追放された彼は、一人で冒険者として生計を立てていく。
それから三年――スキルレベルがアップした【自動機能】は、「自動で」「必ず」「目的を達成する」その本領を発揮する。超強力に育ったスキルを携えて、クラウスは仲間と共に冒険者の世界を駆け上がる。これは逆境から成り上がる、奇跡の物語である。
他に類を見ない!独特の戦闘シーン!
クラウスの進化したスキル「自動戦闘」は、「一度戦った相手と自動で戦闘できる」というもの。クラウスが把握できるのはスキル使用前に確認できる「相手との戦闘時間」だけであり、スキル使用中はその意識すら無くなる。しかしこのスキル、発動すれば「必ず相手に勝利できる」という超レアスキルなのだ。
言ってしまえば勝ち確状態から始まる戦闘シーン、この戦闘シーンの表現が他マンガに類を見ない。クラウスが相手にするモンスターは、基本的に遥か格上ばかり。しかしこの「自動戦闘」、自身の力が強力無比にUPするスキルではない。モンスターとのレベル差はそのままに、「戦闘の最適化」のみで、そのレベル差を覆すのだ。
相手の攻撃前に回避を行い、動きを知っているかのように導線上に剣を置く。まるで未来予知をするかの如く縦横無尽に動き回るその描写は圧巻。また主人公の理解不能の行動の後に理由が付いてくるその戦闘は、一手先が全く読めず、ただ力押しで勝利を確定するバトル展開とは全く別物。幾重の偶然が重なって勝利したかのように見えるこの戦闘シーンは、必見だ。
また本作品では、割とシリアスな戦闘シーンも外野がどたばたと騒ぎ立てるコメディタッチで描かれている。登場キャラクターたちは全員明るく元気であり、どこかバカであり、等しくヌけている。そのため作品自体にカラッとした読後感があり、最後まで楽しく読む事ができる。是非、ご一読頂きたい。
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