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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 「週刊現代」よ、踊れ!

「週刊現代」よ、パワハラは編集部を暗くする。踊れ、踊れ!

「週刊現代」編集部への“激励”

 ところで、先週紹介した週刊現代の“内紛”は、鈴木章一常務が責任を取り、辞任することで一応、落ち着いたようだ。

 だが、石井編集長は、この混乱を収拾して部員をまとめられるのか。まだまだ一波乱ありそうな気配である。

 石井編集長に贈る言葉。私が現代の編集長になった時、ある部員が私のところに来てこういった。

「編集長、部数を伸ばすのは難しいでしょうが、編集部を明るくしてくれませんか」

 前編集長はそれほど暗い人間ではなかったが、部数が落ち込み(といっても実売50万部はあったのだが)、なんとなくどんよりと編集部がしていたのは、私も見ていてわかった。

 よし分かった、それだけは心がけようといった。編集長が暗いと編集部全体が暗くなる。

 週刊誌は毎週がお祭りだ。売れようが売れまいが知ったこっちゃない。一期は夢よ、いざ狂え! パワハラは編集部を暗くする。なんでもいいから面白がれ! 編集部が面白がらなくて、読者が面白いと思ってくれるわけはない。踊れ! 踊れ!

 

 ところで、文春の広末涼子の報道は“迷走”しているように見える。

 なぜなら、広末と有名料理人とのW不倫を報じていたのに、次の号で2人の間で交わした「交換日記」という私信を原文のコピーまで公開したことで、プライバシー侵害ではないかという批判が起きた。

 広末の夫のキャンドル・ジュンが、会見を開いて、広末がこれまでも不倫を繰り返してきたことや彼女の精神状態がときどきおかしくなることなど、彼女のプライバシーを暴露してしまったのである。

 W不倫情報が出たことで、広末や相手の男が怒り狂うかと思いきや、広末は文春に直接電話してきて、文春に恨み言をいうのかと思ったら、そうではなく、今度は自分の事務所の対応がおかしいといい出したのである。

 不倫報道をすれば、後は当事者同士が話し合って、子どものために結婚を継続するのか、離婚するのかを秘かに進めるものだが、このケースは、広末や彼女の夫に文春が振り回されている。文春らしくないと読んでいて思った。

 6月20日に文春の記者の携帯に広末本人から電話がかかってきたという。留守電話に吹き込まれた広末の声を聞き、折り返し記者がかけなおすと、彼女はこういったというのだ。

「お話したいことがあります。ずっと会社(所属事務所『フラーム』)にアプローチし続けてきて、裏切られ続けてきて、前回の返事に関しても、私の考えとは違うものを出されてしまった。私も事務所を売るつもりもないんです。戦うつもりもないんです。ただ、あの人(フラームの井上義久社長)とずっとお仕事してきたので、あの人以外と仕事をするつもりもなくて、もしも井上と仕事をしないのであれば、この世界、この業界を去る時かなと。(今は)信頼はしていないんですけど、やっぱり同志というか……」

 事務所との齟齬というのは、今回のW不倫報道が出た時、広末と相手の料理人は、「不倫を認めたい」と主張したが、井上社長は「次の記事が出てから対応すればいい」というスタンスを崩そうとしなかったことを指すそうだ。

 そうした態度に2人は、「事務所とキャンドルが組んでいる」と漏らしていたというのだ。

 私は、事務所としては不倫が明らかになれば、彼女が出演しているドラマやCMのスポンサーに迷惑がかかり、多額の違約金も発生するから、当座はノーコメントにしておいて、世間やスポンサーの反応を見て、「広末を無期謹慎処分」にした対応は、やむを得なかったのではないかと考えているのだが。

 広末は何が不満なのか、読んでいてもよくわからない。続けて彼女は、「私の大好きな戸田恵梨香だったり、唐田(えりか)だったり、(有村)架純ちゃんだったりを守っていけるのかって思った時に凄く不安になったんですね」ともいっているが、このあたりも意味不明だ。

 もともと、フラームは井上が広末のために設立した事務所だったという。彼女は、お金のためではなく、自分の夢や家族を優先したかったから、自由に仕事をやらせてくださいという権利だけを伝えていたそうだ。

 そのために、会社を改善したくてもできなかったと話す。少し涙ぐみながら、こう口にしたそうだ。

「こうやってこっちがアクションすることで、会社も反省したり井上もやり方を変えるんじゃないか。日本の芸能界自体の事務所のシステムをもっと。マスコミを酷いとか責める形ではなく、こっちも誠実に応えなくてはいけないんだっていう姿勢を見せられるんじゃないかと私は思ったんです。色んな疑いを私が会社に持ってしまった。ジュンさんと繋がっているんじゃないか、ジュンさんをどうして擁護するのか、とかも含めて、過去のことから今に至るまで、どうしても、私が信じるものが無くなってしまったところでお話しさせて頂きました」

 こうして電話は切れた。

 私には、この言葉を書き写しても、彼女の心意が私にはわからない。

 文春は、あなたのいっていることはこういうことか? なぜ今、事務所批判をするのは、女優を辞めようと決意したのか? 子供の親権はどうするのか? などの質問をしなかったのか。どうも文春らしくないのである。

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