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乃木坂46・遠藤さくらの主演ドラマに影響も? トラックめいめいの「飲酒投稿」が物議

乃木坂46・遠藤さくらの主演ドラマに影響も? トラックめいめいの「飲酒投稿」が物議の画像
『トラックガール』の場面写真(FOD公式Twitterより

 女性トラックドライバーでインフルエンサーの「トラックめいめい」をモデルとしたドラマ『トラックガール』が発表されたことを受け、彼女の代名詞である「飲酒写真」が改めて注目され、アルコールなどの依存問題に取り組むNPO法人から緊急要望書が出されるなど、議論の的となっている。

 現在22歳のトラック運転手であるトラックめいめいは、昨年3月にTwitterアカウントを開設。大のお酒好きで、仕事終わりや休日に大量の酒やつまみを並べて豪快にジョッキを傾ける写真を連日アップし、その飲みっぷりのよさと至福の表情、着用しているTシャツのユニークさがウケてバズった。アカウント開設から約1年3カ月でフォロワー数が31万人(27日現在)を突破し、Instagramでも9万人超のフォロワーを抱え、運送業界では並ぶ者がいないほどのインフルエンサーとなっている。

 彼女にあこがれて「トラックドライバーになりたい」と考える女性もおり、人材不足が懸念されている運送業界を救う存在として注目され、27日放送の『NHKニュースおはよう日本』で特集が組まれるなど、ネットの枠を超えた影響力と人気を誇っている。

 ところが、ここにきて人気の最大の要因ともいえるSNSでの「飲酒投稿」を問題視する声が増加しているようだ。そのきっかけとなったのは、フジテレビ公式動画配信サービス「FOD」でトラックめいめいを“原案”とするオリジナルドラマ『トラックガール』が7月19日より配信されると発表されたことだった。

 同ドラマは、乃木坂46の遠藤さくらが演じる主人公の女性トラック運転手とゆかいな仲間たちの日常を描いたハートフルコメディ。主人公が男社会といわれる物流業界でたくましく働く姿と、仕事終わりに行きつけの居酒屋でその日の疲れをお酒で洗い流すといった日常のシーンを切り抜いた物語だと予告されている。この予告などから考えると、ドラマ内で本家の「豪快な飲みっぷり」が再現されるのではないかと推察され、実際に缶ビールを流し込んでいる場面写真も公開された。

 しかし、このドラマに対してアルコールなどの依存問題に取り組む特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)が5月30日付でフジテレビに緊急要望書を提出する事態に。要望書では「若い女性がトラックドライバーの仕事をすることをテーマにするのは、まったく問題ありません。問題なのは、飲酒です。SNSアカウント“トラックめいめい”は、トラック運転手である若い女性が日々、豪快に飲酒するのを最大の売りにしているためです」とし、飲酒シーンの描写について要望を出している。

 具体的には、トラックめいめいの投稿について「翌日に残りそうな量のお酒が写っている場面も多くあります。実際には、多量に飲んでいるように写真で見せているだけかもしれませんが、プロドライバーとして、乗務前夜の多量飲酒をアピールすること自体が問題です」とし、ドラマでは乗務前夜の飲酒をアピールしないこと、そしてプロとして飲酒量に気をつけている姿や、乗務前の職場でのアルコールチェックを描いてほしいとしている。

 さらに、要望書では「(トラックめいめいのアカウントでは)大ジョッキをイッキ飲みする場面が頻繁に登場します。動画では、ゴクゴク喉を鳴らして飲む映像が流れます。短時間に多量のアルコールを摂取するのは、危険な飲酒パターンで、“トラックめいめい”はそれを売りにしています」とし、そのような飲み方をドラマで助長しないようにと注意喚起した。

 最後には「“トラックめいめい”では、夜はがぶ飲み、休日は朝や昼間から飲む場面が連続しています。これは、アルコール依存症など健康障害につながる危険な飲酒です」とまで言い切っており、「女性はとくにアルコールの害を受けやすく、アルコール依存症や肝硬変の発症のピークは30代です。そして、現在、女性のアルコール依存症は増加しています。ドラマでは、若い女性の多量飲酒や毎日飲酒を助長しないようご注意ください」としている。

 飲酒運転が原因とされる悲惨な事故は後を絶たず、多くの視聴者が目にするドラマでトラックドライバーの飲酒を描写する際には慎重になってほしいという思いがあるようだ。それと同時に、トラックめいめいの「飲酒投稿」自体を問題視している様子も見受けられる。

 以前からトラックめいめいに対して「トラック運転手が毎晩の飲酒をアピールするのはどうなのか」「これが業界の常識と思われたら困る」といった意見があり、そうした声や要望書を意識してか、彼女は今月6日付のInstagramで「運送会社には必ず超精密なアルコール検知器があるんだ」としてアルコールチェックを受ける姿を公開した。だが、ドラマや要望書の件が話題になるにつれて、「飲酒投稿」に対する議論が再び過熱してしまった。

 普通ならトラックドライバーが仕事終わりに飲酒し、その写真をSNSにアップすることを問題視されるような事態はあまりないが、彼女ほどの影響力のあるインフルエンサーとなるとそう簡単な話ではなくなるようだ。フジテレビは今回の件で「制作にあたっては、飲酒に関する問題点等にも十分配慮して進めております」と回答したというが、ドラマで飲酒シーンがどのように描かれるのかといった点も含め、『トラックガール』は思わぬ注目を集めたようだ。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2023/06/27 21:00
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