『あなして』10週連続1位! 『ラストマン』vs最終回『教場0』は…TVerドラマ人気ランキング
#教場 #あなたがしてくれなくても #ラストマン #TVer
在京民放キー局5社を中心として2015年10月に始まったTVer。参加局、取り扱う番組も増え、2023年3月には月間動画再生数が初めて3億回を突破し、TVer単体の月間アクティブユーザー数(MAU)も2739万の最高記録に達し、同4月にはアプリ累計ダウンロード数が6000万を超えるなど、もはや定番のサービスとなった。今や「見逃し配信」は当たり前となったが、やはりTVerではドラマが圧倒的に見られており、ドラマの見逃し配信需要がこのサービスを牽引していると言えるだろう。
しかしTVerにおける再生回数は基本的に非公表で、期ごとの番組再生数ランキングなどで一部が明らかになるか、あるいは新記録を打ち立てた時などに番組側が発表する程度。そのため、視聴率をもって番組が語られてしまう状況が長らく続いている。
そこで、TVer再生数ランキングの総合ランキングを定点観測することで、視聴率とは違ったドラマ人気をある程度は可視化できるのではないか、と考えたのが本企画だ。総合ランキングでの順位に対しポイントを付け、合計した結果から日刊サイゾー独自の「TVerドラマ人気ランキング」をご用意した。今週は6月17日(土)~6月23日(金)までを観測(1日2回、決まった時間にTVer総合ランキングをチェック)した結果をお伝えする。
盛り上がる『ラストマン』と盛り上がりきらなかった『教場0』
今回の結果は以下のとおり。ひと足早く最終回を終えた『unknown』『弁護士ソドム』などがランキングから姿を消している。
最終回シーズンということで全体的にポイントは復調。そのなかで奈緒主演のフジ木曜劇場『あなたがしてくれなくても』はややポイントを落としたものの、圧倒的1位の座は変わらず、これで10週連続1位となった。22日放送の第11話で一応の最終話だが、次週も「特別編」が予定されており、最終話のまさかの結末と、フジテレビの“特別編商法”に不満の声も少なくなく、来週はポイントを大きく落とす可能性もある。最大のライバルだった橋本環奈×山本涼介のTBS火曜ドラマ『王様に捧ぐ薬指』が20日に大団円を迎えたことを考えると、来週も1位の座は脅かされることはなさそうだが、はたして。
第3位は引き続き福山雅治×大泉洋のTBS日曜劇場『ラストマンー全盲の捜査官ー』。25日にいよいよ最終回ということでストーリーは盛り上がっており、第9話の終わり方を始め、注目度が高まっているためか、前週比33ポイントアップと勢いがある。実際、ここ最近の『ラストマン』は第8話までは放送4日後には、TVer再生数ランキング総合部門のトップ10から脱落してしまっていたのだが、第9話はいまのところ最低7位と粘り強さを見せている。最終回でさらにポイントが爆発する可能性も高く、『あなして』の落ち込み次第では1位奪取の可能性も見えてきた。
一方、3週連続で“キムフク戦争”の敗者となった木村拓哉主演のフジ月9『風間公親-教場0-』は今週も4位をキープ。19日放送で最終回を迎え、前週比20ポイントアップを見せたものの、『ラストマン』の勢いには及ばず、差を広げられてしまった。こちらも、肝心の「千枚通し」事件が未解決のままに終わり、目玉のひとつだったはずの坂口憲二の出番も少なく、恒例の“特別編商法”に続く……ということでモヤモヤを抱えている視聴者も多かったのが盛り上がりきることができなかった要因か。
先週は稲森いずみ主演の日本テレビ系金曜ドラマDEEP『夫婦が壊れるとき』に4位の座を譲った波瑠×高杉真宙のフジ水10『わたしのお嫁くん』は、21日に最終回を迎え、ふたたび300ポイント台に回復して4位の座に返り咲き。こちらはラブコメということで『王ささ』同様、それなりにスッキリとしたハッピーエンドを迎え、さらに物議を醸す「特別編」については次週放送ではなくFODで配信という形を選択したのも好評のようだ。
天海祐希×松下洸平のカンテレ・フジテレビ系月10ドラマ『合理的にあり得ない ~探偵・上水流涼子の解明~』も、主人公が過去に起こした事件の謎が、松下洸平演じるバディの関わりとともにようやく明らかになり、26日の最終回に向けて盛り上がってきたこともあり、前週比21ポイントアップ。およそ2カ月ぶりに7位まで上昇した。もっともカンテレ制作ドラマは、「トータルリーチ」の観点からNetflixなど多くのプラットフォームで配信されており、そのためかTVerでの伸びがもともと弱い傾向にあることは留意しておきたい。
坂口健太郎×白山乃愛の日テレ土曜ドラマ『Dr.チョコレート』も最終回目前ということでポイントを回復し、先週9位から8位に上昇。一方、山田裕貴×赤楚衛二×上白石萌歌のTBS金曜ドラマ『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』は、23日に最終回と盛り上がるところのはずなのだが、前週比1ポイントダウンと伸びていない。16日放送の第9話は、未来から帰ってきた5号車の乗客たちがそれぞれ厳しい現実に直面する“鬱展開”だったことが要因かもしれない。最終回も『unknown』級に(あるいはそれ以上に)物議を醸す終わり方だったため、次週どうなるか。
また、順位的にはひとつ下がった形となった高橋海人×森本慎太郎の日テレ日曜ドラマ『だが、情熱はある』だが、こちらもわずかながらポイントが上昇。オリコンによる「ドラマ満足度ランキング」では11日放送の第10話で満足度が満点の100Ptに達し、単独首位となるなど、終盤に向けて盛り上がりが感じられる。25日の最終回で有終の美を飾ることになるが、TVer人気にどれだけ波及するのかも注目したい。
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