BE:FIRSTのTHE FIRST TAKE「Smile Again」を更に難解にしても抜群の安定感と解釈力
#ショウムライター
6月の月初から関東地方はしっかりと今年も梅雨に入るんだそうなであるのだが、その前にこれが届いたから梅雨明けをこれ聴きながら待って、ほんで梅雨明けたらいよいよ夏が目前だから、この曲がより一層の本気出して来ると思うからマジ気をつけたほうが良くて、そうならない為にもやっぱ今、聴いとこうなるべく沢山。
それは熱中症対策みたいなもんだと思うよだってほら余りにもこの曲が眩し過ぎるから果たしてグラサンでも太刀打ち出来るかどうかっつう話だしOS-1幾ら飲んだ所でこの曲へ対する渇きは癒えない様な気がするし。
●BE:FIRST – Smile Again / THE FIRST TAKE
しかしこう来るたぁ思わなんだよね、いつ作ってたんだろ。こんなアレンジ、まさかピアノとストリングスを中心に据えたアコースティック調のバラードとしてかましに来やがるとは。
しかもこれ、この為にやったアレンジなんすよね? そら確かに推してますし追ってもいますし何か動きがある度にこうして書かせて頂いとりますけれどもですね、こんなしがないおっさんには彼等のスケジュール感が、皆目見当もつきませんよ。
でもねえ、流石に過密で多忙である事くらいは容易に想像が付くってもんです。なので不思議なんですよ。こんな素敵なアレンジ、一朝一夕でここまで持って来れるシロモノじゃござんせんよね。だからやっぱこう来るたぁ思わなんだよいつ作ってたんだろに戻る訳です。制作背景超気になるわあああ動画概要欄のクレジットにも、誰がどの様に的な制作背景を知り得る手立てはほぼ皆無であったし。
→半田彬倫( https://twitter.com/akinori5jugvi )なる御仁が中心となってのアレンジ、並びにピアノ演奏、そしてヴァイオリン、ヴィオラは亀井友莉( https://twitter.com/lilykamayer?s=21&t=AtWFLUyoACzDaA9uXUWNEw )なる御仁、そしてチェロは村岡苑子( https://twitter.com/sonoko_vc?s=21&t=AtWFLUyoACzDaA9uXUWNEw )なる御仁の演奏であるらしい所までは調べました。この場を借りて、めちゃくちゃありがとうございますサイコーでした。
しかしまあこのフォーマット、何が良いかっつうとまるで、我々視聴者がレコーディングスタジオに迷い込んだ様な臨場感を味わえる所。ラフな会話や冗談を交えつつ互いを鼓舞し合う姿、そしてウォームアップの声出しなど、何なら1番観たいけど観客である以上、絶対に踏み越えられんラインを垣間見せてくれるのだ。願わくばもし、非業の死を遂げちまうのならいっそ、あのスタジオの地縛霊にでもなりたいよあたしゃと、俺のまる子が叫んでいるがまだまだ生を貪りたい。
つう訳で本編、曲だ。JUNONが歌い出した瞬間に止めた。何故か。サビ始まりだったからだ。アカペラだったからだ。ヘッドホンを装着し曲頭に巻き戻す。再びJUNONのアカペラ。止める。何故か。吐息! 吐息ィィィィとなるからだ。因みにLEOの”太陽が恋した”の”こ”がちょっと掠れる所も巻き戻した。うおお何つう生々しさであるしこの聴き方はダメだ一向に曲が進まない。
のだが、音源以上にそれぞれの声色や独自の解釈による瑞々しい歌唱が聴けるもんだから、きっとベスティさん達もそうやって巻き戻しまくりながら楽しんどるに違えねえ。
その音階を五線譜上に記す事は容易かろうとも(おっさんは楽譜読めんし書けんから出来ないんだけどね)発音、タメ、ブレス、しゃくりなどの立体的な声の表現により低めのメロディラインであるAメロを極彩色に彩っていくJUNON。
ラスサビの”太陽が恋した”の”よう”と”こい”をこの箇所のみ力強い地声で処理するSHUNTOは、1Bも然りだが音源以上に感情的なボーカルを響かせる。
JUNONの天に抜ける超高音のハモりと高音も扱えるながら声質的にしっかりと地に足の着いた歌唱を聴かせるSHUNTOが織り成すラスサビ頭は間違いなく本テイクのハイライトだと言える。
彦麻呂(敬称略)的に言えば
“メロディの天地鳴動や~”
である。ううむ、美味。
とにかく一挙手一投足の全てにロックスターを感じるRYOKIは、音源から格段にしっとりとしたトラックに対して”You’re my missing peace”の”ミ”に肩を震わせながらのダミ声での発音と言う超弩級のパンクス歌唱を聴かせ、でもそれがまたおっさんは、当曲で1番エモいメロディラインなのがBメロだと思ってるからいいぞもっとやれの心境であり、そこからまた音源以上に感傷的かつ内省的な呟きを聴かせるRYUHEIとの急転の落差もよりスリリングだ。
一発録りの場に於いても抜群の安定感を見せるMANATO。それは前回、2A後半部というか2B直前の”1番音程譜割り共々複雑な展開を見せるパートをMANATOがさらりと乗りこなす”と書いた箇所に於いてもそれは同様……どころではないのだ。
これはMANATOのみではなく全員に言える話でもあるのだが、こちら聴けばお分かりの通り、このアレンジは一切リズムトラックが鳴らない仕様となっており、演者はそれぞれ歌いながら自分の身体でリズムを取らねばならず、また上に乗るストリングスが原曲にないカウンターメロディを頻繁に鳴らす為、ボーカルがそちらへ引っ張られやすくなってしまう。
要するに歌いやすい/づらいな話で言えば、こちらはとっても歌いづらい類のアレンジでもあるのだ。勿論ヘッドホンの中でガイド的な音は鳴っているものと推察されるが、それにしたって原曲ですらかなり複雑だったにも関わらず更に難解となったこのアレンジでまたしても抜群の安定感を見せる、だと……?
彦麻呂的に言えば
“テクニックの百花繚乱や~”
である。ううむ、渋味。つうかMANATOって何かこう職人気質的な所ありません?そこんとこどうすかねベスティの皆々様方。
そして2サビでは爽やかな歌唱を聴かせたSOTAがラスサビ前で対極に位置するRYOKIの”雲が消え去って”に呼応してめちゃ”太陽が笑って”のテンションが上がる所とかは正に一発録りならではの臨場感が味わえる、ここは超個人的なハイライト。そしてその後を丁寧な歌唱でしっかりサビへと繋げるMANATOはやっぱ職人な気がするけどそこんとこどうすかねベス(ry
そんなこんなのラスサビは先述のメロディの天地鳴動や~が炸裂し、その後、ここも何回も巻き戻したのだがラスサビ後のLEOの”風に揺れた”の語尾にかなり細かなビブラートが掛かっている事に気付く。ここも前回の記事で言及した通り”ラスサビはトラック全部乗せ”であったが故に気付けなかったポイントである。音数の少ないアレンジであるが故に浮き彫りとなる、細やかな息遣い。こんな事までやっていたとは……。
彦麻呂的に言えば
“ブレスの隠し味や~”
である。ううむ、もういいすね。
つう訳でこちら、ビーファのファーストテイクのマイラゲ(おっさんは勝手にこう略す事としている)がたまらんかったですよと言うお話でした。
んでまあ、先んじてのリリースとなったバイグッバイがこれまた原曲とは打って変わってのはっちゃけまくりなアレンジでしてこれもまたご機会あらばと思っておりますので引き続き何卒ショウムライターをご贔屓にってんで、宜しくどうぞ。
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