ヒロド歩美アナ『報ステ』移籍で再燃する古巣局との遺恨
#女子アナ #ヒロド歩美
テレビ朝日と系列局であるABCテレビ(朝日放送)との間に、険悪ムードが漂い始めていると「日刊ゲンダイ」が報じている。
報道によると、発端はこの3月末でABCを退社しフリーに転じたヒロド歩美アナウンサーが、翌4月から系列局であるテレ朝の看板報道番組『報道ステーション』のスポーツキャスターに就任したことにある。
ABC時代のヒロドアナは『熱闘甲子園』や『芸能人格付けチェック』といった同局の人気番組を担当しており、全国区の知名度を誇っていたものだ。
そんな手塩にかけて育ててきたヒロドアナがフリーになった途端、系列キー局のテレ朝がかっさらっていった格好なだけに、ABCとしては堪ったものではないだろう。通常、フリーに転身した女子アナを系列局で起用することはあり得ないという。
「ヒロドアナとテレ朝の間に密約めいたものが事前にあったのでは、と疑われても仕方がないところ。ABCの上層部はテレ朝に対して不満を募らせていると聞いています。そんなこともあり、ABCとテレ朝の関係悪化が囁かれているわけですが、もともと両者の関係は良好とは言えなかったですからね」(総務省担当記者)
言うまでもないが、わが国の民放テレビ局は新聞資本と結び付いた在京キー局がそれぞれネットワークを有し、準キー局とローカル局がそれに属する構造になっている。親会社が朝日新聞であるテレ朝のネットワークはANNで、準キー局のABCが属する。同様に読売新聞=日本テレビ系列(NNN)の準キー局は読売テレビ、毎日新聞=TBS系列(JNN)がMBS(毎日放送)、産経新聞=フジテレビ系列(FNN)が関西テレビといった具合だ。
だが、こうした関係性が定着するようになったのは、キー局と新聞資本の一体化が進んだ1960年代以降のこと。75年3月までABCはTBS系列で、テレ朝系列にはMBSが属するという、いわば“腸捻転”の関係にあった。
「こうした捻れた関係は、56年開局のABCが59年開局のテレ朝より古く、前身の大阪テレビ(59年に吸収合併)がTBS系列だったことに起因。さらに当時のテレ朝はNET(日本教育テレビ、77年からテレ朝に改称)という弱小キー局に過ぎず、ABCが放送局として格下だったNETの下に付くのを嫌ったという事情もありました。朝日新聞とNETによる再三の要請にもかかわらず、ABCは同じ系列に入ることを拒否するのですが、政治家も関与するなど朝日新聞の圧力に屈する形でNETの軍門に下ることになりました。こうした経緯があったため、ABCとテレ朝は長らく犬猿の仲だったんです」(同)
とはいえ、半世紀近く前の因縁を未だに引きずるとも思えない。特に近年はテレ朝の視聴率が好調なこともあり、両者の関係は改善されつつあるとの声がもっぱら。テレ朝とABCは相互に株式を持ち合い、役員を派遣し合っているほどだ。
「いやいや、そうとも言えないようですよ。ABC出身でフリーの赤江珠緒アナが2016年に出演した『さんまのまんま』(関西テレビ)で、ABC内に未だに燻る“反テレ朝”感情を暴露していましたからね」(同)
ヒロドアナのフリー転向を機に、テレ朝とABCとの不仲が再燃しかねない。
ABC・ヒロド歩美アナがフリー転身する裏に見え隠れするテレビ朝日の敏腕プロデューサー
3月末で朝日放送(ABCテレビ)を退社し、4月から無所属のフリーランスに転身することが決まったヒロド歩美アナウンサー。3月1日には、テレビ朝日の報道番組『報道ステー...サイゾー人気記事ランキングすべて見る
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