『スーパー山添大作戦』ライス関町の「100%自分が悪い話」が面白いワケを分析
#ライス #吉松ゴリラ
「おもしろいものを作る」を目標に、日々切磋琢磨している若手芸人。彼らがお笑い番組を見るとき、必然その目線は厳しくなる。そんな芸人間で評価される番組は、掛け値なしにおもしろいと言っていい。この企画は現役の芸人をゲストに呼び、「最近芸人が一番おもしろいと感じた番組」を紹介してもらう対談企画である。
今回のプレゼンターは芸歴9年目のAさん。
スーパー山添大作戦!
Aさん ぼくが最近見た番組の中で一番おもしろかったのは、「スーパー山添大作戦」の「極悪人ライス関町徹底解剖」です!
ゴリラ これはおもしろかったよね! 個人的にこういう芸人のパーソナルを切り取るような悪い切り口が好きだから、前後編一気に見ちゃった。
Aさん 「スーパー山添大作戦」は「相席スタート」の山添さんをMCに据えた深夜バラエティ番組。今回は、一見人当たりの良さそうな「ライス」の関町さんが、「実は良い人のフリをした極悪芸人だ」と、その本性を暴きにかかる企画。「徹底解剖編」と「討伐編」の前後編で放送されています。
ゴリラ 関町さんが話す「100%自分が悪い話」が、聞き終わった頃には「モメた相手の印象が悪くなって終わる」という内容だったよね。この切り口がめっちゃおもしろかった。
Aさん ぼくは最初説明を聞いた時、どういう事か分からなかったんですよね。だって「100%自分が悪い話」をして、最後に「相手の印象が悪くなる」訳がないじゃないですか。けど検証のために関町さんが呼ばれて話をすると、本当に相手の印象が悪くなって終わるんですよね(笑)。
ゴリラ トーク中、随所に「自分が悪く映らないようにする」話を挟むからという事だったんだけど、それに対する関町さんの主張も分かるんだよね。「自分も無神経に失言をした訳じゃないから、どうしてそういう発言をしたか経緯を知ってほしい」という。
Aさん その視聴者の共感が得られる主張が、一気にこの企画の面白さを押し上げている気がします。ディスカッション芸として「客観的に見てお互いの主張は分かる」「けどそのお互いの主張がすり合わない」は最高の形。視聴者が双方に共感できるから、どちらの主張も笑いになるんですよね。
ゴリラ 極端な主張は「ボケ」の笑いになるもんね。お互いの主張に共感できるディスカッションは「ボケ」じゃなく「ガチ」の笑いになるから、芸人達の人間性に食い込むような笑いを生む。
Aさん 今回この企画がテーマにしているところって、物凄く細かい切り口だと思うんですよね。よくこういうところを見つけたなと。
ゴリラ 山添さんが引っかかったという、取っ掛かりになったエピソードが強すぎないところも良いよね。日常の何気ない会話に潜む、人間性の汚れを抽出してるというか。今回やってるのって、細かな違和感を積み重ねていく繊細なお笑いなんだけど、笑いを積み立てられる分、検証を進めるにつれてどんどん面白さを増加できるもんね。
魅力!
Aさん 今回の企画のメンツって、テレビで見ていて、画が新しく感じたんですよね。元々この番組が放送されている「バラバラ大作戦」自体が、若手にスポットを当てる枠ではあるんですけど、山添さんとライスのお二人だけってあまり見た事がなくて。でも、このお二人って共にお笑いスキルはめっちゃ高いし、劇場で長くカラんでいるお二人なんですよね。
ゴリラ 最近の深夜枠って、そういう所が今までと決定的に違うよね。旬と言いながらもMC・ゲスト共に、お笑いレベルも経験値も抜群に高いというか。今回もサラっと登場してるけど、山添さんは次世代MC候補に挙げられてるし、ライスさんも2016年キングオブコント王者だもんね。お互い数々のバラエティ番組に出演してるし、安定感も抜群に高い。相手のパーソナルな情報も知ってるし、コンビネーションも良い。
Aさん 最近よく芸人が飽和状態と言われますけど、逆にこういう「若手芸人の挑戦的な番組」とかが始まっても、すぐ即戦力が集まって、笑いの天井を叩ける。鮮度が高い上に良質なお笑いが見れるのは、お笑いファンとしては、嬉しいですよね。「スーパー山添大作戦」は「テレ朝動画」でも見逃し配信を行っています。見逃した方は是非、そちらでご視聴ください!
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