「どん兵衛」の“和風離れ”した韓国味「ヤンニョムチキン味」「海鮮チャンポン味」の再現性は?
#韓国 #カップ麺 #どん兵衛 #カップ麺一行3昧
今回レビューするのは、日清食品の「どん兵衛」シリーズの2品、「韓国風甘辛ヤンニョムチキン味焼うどん」と「韓国風旨辛海鮮チャンポン味うどん」。「どん兵衛」といえば和風カップ麺の大ブランドながら、どちらも「韓国風」のフレーバーとなっています。
パッケージは、和風カップ麺らしからぬネオンサイン風のデザインに、ハングル文字も並んでいます。筆者の世代だと、ネオンサインを見ると、バブル時代の懐かしい風景、ディスコとかトレンディドラマとかシティーハンターとかを思い浮かべますが、韓国ではネオンサインが現在進行系で流行っており、よく商品のパッケージデザインでも使われています。
本場韓国からの輸入品がスーパーの店頭に多く並ぶようになり、日本メーカーもそれに負けじと多くの韓国フレーバーの商品を登場させています。そんな中で、どっぷり「和風」の「どん兵衛」が韓国味をどう再現しているのか気になるところです。
「どん兵衛」とともに日清食品の御三家と扱われる「カップヌードル」と「U.F.O.」では、一足早く韓国味のカップ麺が発売されていました。韓国味のカップ麺といえば強い辛味や甘さが特徴的ですが、いずれの商品も甘さや辛さはほどほどに、ある程度日本流にアレンジが加えられていました。
これまでの傾向では、実は日清御三家の中でも「どん兵衛」が最もぶっ飛んだ味作りをすることが多いので、どんな味になっているのか気になるところです。
韓国の甘辛フライドチキンの味を再現!「どん兵衛 韓国風甘辛ヤンニョムチキン味焼うどん」
まずは「どん兵衛 韓国風甘辛ヤンニョムチキン味焼うどん」214円(税別)。韓国の甘辛なフライドチキン「ヤンニョムチキン」の味を、汁なしの焼うどんタイプで再現しています。最近は、新大久保(東京)や鶴橋(大阪)のコリアタウンはもちろん、それ以外の地域でも韓国チキンのお店を見かけるようになりましたよね。
韓国メーカーにもヤンニョムチキン味のカップ麺がありますが、辛さよりもとにかくやたら甘く、日本のカップ麺では見ないレベルの甘さでした。この甘さを再現しているのか、それとも日本流にアレンジしているのでしょうか。
チキンベースに味噌やコチュジャンで味付けした甘辛なたれ。辛さは中辛~辛口程度でそれなりに辛いですが、韓国のヤンニョムチキン味と同様に辛さよりも甘さが目立っています。「U.F.O.」の韓国味カップ麺では、韓国カップ麺の甘さが10だとするとせいぜい5~6程度でしたが、今回の「どん兵衛」は8くらいには甘く、かなり思い切った味。とても、和風カップ麺ブランドとは思えない甘さです。
甘さと辛さが目立つ一方で、鶏の味はそれほど幅を利かせていません。ヤンニョムチキン味というより韓国風甘辛味というほうがふさわしそうでしたが、韓国メーカー含め筆者がこれまで食べたヤンニョムチキン味のカップ麺で、フライドチキンらしい味のものはあまりなかったです。
麺は、やや幅広の油揚げ麺のうどんで、ストレートかつ高弾力の多加水麺食感。「どん兵衛」らしい麺です。韓国にもうどんがありますが、今回は「どん兵衛」のいつもの麺でした。麺量も「きつねうどん」と同量ですが、汁なしタイプとしては少なめ。
多加水麺食感で主張が強いですが、合わせるたれも極甘でパンチが強いため、麺とたれのバランスはややたれに傾いています。バランスを取るなら麺はもっと太くても良かったですが、たれの甘さを強調できていて、これはこれで良さそう。
具は、蒸し鶏とネギに、ふりかけの唐辛子とごまの組み合わせ。ヤンニョムチキン味なのに揚げていない蒸し鶏が入っているのは再現性の点で疑問ですが、たれに足りない鶏の味を補っています。
ふりかけの唐辛子とごまが目立っており、唐辛子はたれの辛さに輪郭をつけ、ごまの香ばしさは甘辛いたれの中でアクセントになっていました。
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