『旅サラダ』中丸雄一、後輩アイドルグループに容赦なく挑みかかるバチバチの素顔

松村沙友里、神田正輝らをあざとさで振り回す

　この日のゲスト、松村沙友里にも触れておきたい。看過できないインパクトを残していたのだ。

　スタジオに登場するや、両手で丸の形を作る“さゆりんごポーズ”を披露した松村。よりによって、勝俣邦和が「神田さんもやってみて」とメインMCに“さゆりんごポーズ”を促したから、見ててハラハラしてしまう。

　結果、神田と松村が2人並んで「さゆりんごぉ～♡」とポーズを取り、それでいて神田が真顔のままだったのは心臓に悪かった。松村のあざとさにスタジオじゅうが振り合わされているのだ。オープニングでいきなり“さゆりんごポーズ”をぶち込み、『旅サラダ』のカラーと温度差ありすぎの個性を貫く松村の勇敢さに、兜を脱ぐ。

　加えて、彼女の格好にも注目だ。できるだけカジュアルな衣装に身を包もうとするレギュラー陣に対し、松村は週末の朝から真っ赤なオフショルドレスである。今からレッドカーペットを歩くんじゃないんだから。番組のカラーを顧みず、自分を貫いている。

　今回、松村は宮崎で一人旅をしてきたそう。まず、彼女が向かったのは青島神社であった。『旅サラダ』では、ゲストがVTRのナレーションを自ら務めるのが恒例である。

「（青島神社は）縁結びや安産にごりえきがあるんです」（松村）

「ご利益（ごりやく）」を「ごりえき」と読んでしまった松村。一応、彼女は大阪桐蔭高校を出身しているのだけど……。

　食リポに臨む際の、彼女の所作にも注目。なにかを食べる際、必ず「あ～む」「あ～ん」と声に出さずにいられないらしい。これぞ、松村ワールド。人に食べさせるときに「あ～ん」と呼びかける人はいるが、“セルフあ～ん”を100パーセントの確率で投下するあたりは凄玉だ。

　たき火でマシュマロを焼くときには、カメラ目線で「これやってる私、絶対カワイイじゃないですか～」と言い放つ強心臓ぶり。あざといというより、仕事を全うするただのプロだ。乃木坂46を卒業し、今もこのキャラを持続しているのは素直にすごい。

　この日はスタジオに元乃木坂の松村がいたし、中継コーナーにはKAT-TUNの中丸と競合のLINKL PLANETがいたし、『旅サラダ』がなぜかゴリゴリのアイドル番組になってしまっていた。ひょっとして、視聴者層を変えようとしているのか？

寺西ジャジューカ（芸能・テレビウォッチャー）

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、（昔の）プロレス系。『証言UWF』（宝島社）に執筆。

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