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テレ朝、「ジャニーズ第三者委員会設置に反対」松岡昌宏のドラマをゴールデンへ昇格

テレ朝、「ジャニーズ第三者委員会設置に反対」松岡昌宏のドラマをゴールデンへ昇格の画像1
テレビ朝日

 松岡昌宏が主演する『家政夫のミタゾノ』シリーズの第6弾が10月から火曜よる9時枠で放送されることが正式にテレビ朝日から発表された。2016年にスタートしてからずっと深夜帯の「金曜ナイトドラマ」枠だったが、今回初めてゴールデン帯に進出となる。

 本作は、松岡演じる「なぜか女装している」大柄なスーパー家政夫・三田園 薫(通称:ミタゾノさん)の活躍を描くヒューマンドラマ。紹介所の所長役を務める余貴美子や、第3シリーズから登場しているHey! Say! JUMP・伊野尾慧といったレギュラー陣も続投するという。

 昨年末には舞台『家政夫のミタゾノ THE STAGE~お寺座の怪人~』も製作され、成功を収めた人気シリーズだけにゴールデン進出は納得だが、前日には松岡にまつわる気になるニュースが飛び出した。

「18日発売の『週刊文春』2023年5月25日号(文藝春秋社)に掲載され、前日に電子版で先行配信された記事では、ジャニーズ事務所創業者の故・ジャニー喜多川前社長による未成年タレントに対する性加害疑惑について新たな報道が。所属タレントだけでなく10代のスタッフに対しても“手を出していた”との記事が話題になっていますが、一方で今回の一連の報道に対する事務所の対応をめぐり、所属タレントの間でも意見が割れていたといいます。

 具体的には、外部の専門家などで構成された第三者委員会の設置について、嵐の櫻井翔とKAT-TUNの中丸雄一は“設置すべき”と主張。一方で、強く反対したのが松岡だったそう。松岡は、事務所内に立ち上げられた性加害問題の相談窓口を務めることが以前に『文春』に報じられていましたが、第三者委員会設置に反対する流れから相談窓口を務めることになったとか」(芸能記者)

 相談窓口に選ばれたのは、ジャニーズアイランド社長に昨年就任した元V6の井ノ原快彦を始め、TOKIOの国分太一と松岡、関ジャニ∞の村上信五、Hey! Say! JUMPの山田涼介、Sexy Zoneの菊池風磨の6人。いずれも藤島ジュリー景子・現社長の信頼の厚い顔ぶれだと指摘されている。

「ジュリー社長による謝罪動画の公開および事務所としての回答文書公開については、14日日曜ではなく、13日土曜に発表し、翌朝の『サンデーLIVE!!』(テレビ朝日系)でまず東山紀之がコメントをし、続けて月曜の15日夜に『news zero』(日本テレビ系)で櫻井が話すというプランもあったとの情報も出回ってます。しかし結局、動画と文書の公開は1日ずれ込み、櫻井はコメントどころか問題を報じる場面に居合わせることもありませんでした。

 『文春』によれば、ジャニーズ事務所が取引先に送った文書では当初、ジュリー社長の退任やジャニー氏の性加害があったことを認めるような表現を盛り込むことが予定されていたものの、社内からの反対意見でこれらが撤回されたとも伝えており、性加害問題をめぐる対応について社内でも割れていることがうかがえます。櫻井が『news zero』で一転してコメントしなかったのも、こうした事務所内事情に振り回されている可能性が考えられます」(同)

テレ朝、「ジャニーズ第三者委員会設置に反対」松岡昌宏のドラマをゴールデンへ昇格の画像2
藤島ジュリー景子社長

 いずれにせよ、「知らなかったでは決してすまされない話だと思っておりますが、知りませんでした」と主張するジュリー社長は留任し、第三者委員会については「調査段階で、本件でのヒアリングを望まない方々も対象となる可能性が大きいこと、ヒアリングを受ける方それぞれの状況や心理的負荷に対しては、外部の専門家からも十分注意し、慎重を期する必要があると指導を受けた」ことから「別の方法を選択」すると発表したジャニーズ事務所。

 こうした中で松岡主演ドラマがゴールデン進出を果たすわけだが、テレビ朝日にはさらなる問題も指摘されている。

「長年ジャニーズとはべったりで、『ミュージックステーション』にジャニーズと競合するボーイズグループの出演をさせなかったり、ジャニーズJr.のコンサートの主催に回ったりもしているテレ朝ですが、NHKと並んでジャニーズJr.のレッスンやオーディションの場として長年使用されたのがテレ朝のリハーサル室で、特に有名なのが、ジャニーズタレントがたびたび言及している“1リハ”こと第1リハサール室ですね。

 一連の報道では、ジャニー氏は頻繁にジャニーズJr.が練習しているところに姿を見せ、スタッフに指示をして被害者を選んでいたといいます。つまり、テレ朝も間接的にジャニー氏の性加害問題に加担していたと言えなくもない。無論、場所を提供していただけで何が起こっていたかは知らなかったでしょうが、『報道ステーション』という局の顔となる報道番組もあるわけですから、本来はテレ朝だけにできる調査報道もあるはず。しかし今のところ『報道ステーション』はジャニーズ側の発表に沿った報道に留まっている印象です。リハ室を提供していたNHKが報道で意地を見せている今、テレ朝がどういう報道姿勢を取るのか注目されるところです」(女性誌記者)

 このジャニー氏の性加害問題をめぐっては、日本外国特派員協会で顔出し実名告白をした元ジャニーズJr.に対して元交際相手を名乗る女性がDV被害を受けたと告発するという“場外乱闘”も発生しており、混沌化していく恐れも指摘される。

 しかし、「文春」に告発した元ジャニーズJr.の証言だけでも1970年代から2010年代の50年近くも性加害が続いていたとみられ、ワインスタイン事件の比ではない被害者数にのぼる可能性も高い。現在所属しているタレントのケアも重要だが、第三者委員会が設置されないまま、問題の幕引きを図ることはできるのだろうか。“ジャニーズ頼み”のテレビ局の対応もますます問われることになりそうだ。

 

宇原翼(ライター)

雑誌、ウェブメディアの編集を経て、現在はエンタメ系ライター。

うはらつばさ

最終更新:2023/05/18 12:00
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