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堂本剛がジョージ・クリントンと共演! 2ショット写真公開に「ようやく…」ファン感慨のワケ

堂本剛がジョージ・クリントンと共演! 2ショット写真公開に「ようやく…」ファン感慨のワケの画像
堂本剛 公式Instagramより

 「堂本剛がすごいことになってますよ!」 

 こう音楽業界関係者が興奮する。「Pファンクの帝王」ジョージ・クリントンのステージにシークレットゲストとして出演し、実力で音楽ファンをうならせたのだ。

 今月13日と14日、『LOVE SUPREME JAZZ FESTIVAL JAPAN 2023』が埼玉県・秩父ミューズパークで開催された。イギリスで開催されているヨーロッパ最大規模の野外ジャズ・フェスティバルの日本版で、「ジャズ」というジャンルのイメージに囚われない多彩なアーティストが参加することで知られる音楽フェスだ。

 国内外から多くのアーティストが参加したが、13日のヘッドライナーを務めたのがジョージ・クリントン&パーラメント/ファンカデリックだった。

「ジョージ・クリントンはファンク・ミュージックの発展・進化に多大な影響を与えた伝説的な存在であり、特にジョージ・クリントンが率いたパーラメントとファンカデリックの2バンドの音楽性を指して『Pファンク』と呼称されます。すでに80歳を超えており、体力的な問題もあって一時はツアー活動からの引退を表明していましたが、昨年は全米ツアーを敢行、また本国版『ザ・マスクド・シンガー』で歌声を響かせるなど、精力的な活動を見せています」(音楽ライター)

 そしてこのフェスでのステージに、堂本剛が自身のソロ・プロジェクト「.ENDRECHERI.」名義でゲスト参加。堂本の参加はギリギリまで伏せられていたが、5月2日には「ジョージをリスペクトするSpecial Surprise Guestの出演が決定。当日のステージまで名前は明かせないが、誰もが知る日本人アーティストである」と発表され、ファンの間ではジョージ・クリントンを敬愛している堂本ではないかと噂になっていた。

「その予想どおり、ゲストは堂本。.ENDRECHERI.のパフォーマンスで現在ドラムを担当しているCHITAAと共に自身はギタリストとして参加し、喋ったり前に出たりすることなく、派手なファッションも相まってすっかりバンドの一員と化し、演奏した後は颯爽と去って行きました。事前のウワサなど知らなかった音楽ファンの中には堂本だと気づかなかった人も多かったほどで、しっかり主役を立てていましたね。とはいえ、ギターソロを披露する場面もあり、『パーラメント・ファンカデリックのゲストに来たカラフルな服着た変態ギターソロしてた人、堂本剛だったの!?!?』『知らん人が出てきてかっこいいギターソロ取って帰っていったが堂本剛だったらしい』『堂本剛氏、エグいギターソロかましてバンドとタメはってたの凄かった』など、そのギターの腕前に絶賛と驚きの声が相次ぎ、しっかりインパクトを残しました」(同)

 ジョージ・クリントンは2018年の『SUMMER SONIC』にも出演していたが、この時、同フェスに初出演だったのがENDRECHERI(堂本剛)。当時、堂本はいちファンとしてジョージ・クリントンのステージを観ていたというが、あれから5年、ついに共演を果たした。

 堂本は共演後の翌14日、自身のInstagramにジョージ・クリントンの2ショット写真を掲載。英語で「忘れられない1日」との文が綴られており、憧れの存在との共演に感慨もひとしおだろう。

 一方、ファンの間では感無量との声も出ている。

「今年もNEWSやジャニーズWESTらのフェス出演が話題になるなど、ジャニーズの音楽フェス出演も今や珍しくありませんが、その開拓者・第一号は本来、堂本剛さんになるはずでした。

 2007年にジョン・レノン音楽祭の一環として開催された『Dream Power ジョン・レノン スーパー・ライヴ』に正式なオファーを受けて出演予定のはずだったのですが、発表される前に取りやめに。剛さんは後に、『「フェスは無理。ダメ」って言われてた』と振り返っており、ジャニーズ事務所が“ルールにない”という理由で出演を許可しなかったようです。剛さんはやむなく客席で観ることになったそうですが、悔しさのあまり会場を出て、外階段でその想いをぶつける曲を書いたという逸話は有名です。『スーパー・ライヴ』はチャリティ・コンサートなので“音楽フェス”とは呼べないかもしれませんが、この時点でミュージシャンの間で彼の音楽性がちゃんと評価されていたわけで、このときステージに立てていれば、他の音楽フェスからもオファーはもっと早く来ていたのではないでしょうか。結局、2014年にTOKIOが『JOIN ALIVE』『SUMMER SONIC』に出たのがジャニーズ初の例になり、一方の剛さんは、2017年に『SUMMER SONIC』などに出る予定だったものの、左耳の突発性難聴を発症したことで出演見合わせに。ようやく実現したのが翌年、2018年だったのです。

 アルバムが海外メディアに取り上げられるなど、ここ数年で剛さんがミュージシャンとして評価される流れが起こってますが、今回の音楽フェスでのジョージ・クリントンとの共演はそのひとつの到達点と言えるでしょう」(アイドル誌記者)

 さらに、「2ショット写真」が公開されたことにも、ファンにとっては感慨深い面があるようだ。それは6年前、ジョージ・クリントンと縁のあるベテランアーティストとの邂逅にあった。

「2017年1月20日放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)でKinKi Kidsと、B’zの稲葉浩志が米ギタリストのスティーヴィー・サラスとやっていたユニット・INABA/SALASが一緒になったんです。スティーヴィー・サラスはジョージ・クリントンに発掘されたとされる人物で、INABA/SALASのバックバンドとして来日していたのはジョージ・クリントン率いるPファンク軍団で活躍したこともあるアンプ・フィドラーでした。番組終了後に堂本は彼らの楽屋に行って2人と話したそうで、特に堂本はアンプ・フィドラーの大ファンだったらしく、会えたことに大興奮。アンプ・フィドラーもこの出会いを喜んだらしく、その日のうちに『若いファンク・ミュージシャンと知り合った』として堂本との2ショット写真をInstagramに掲載したのですが、なぜかほどなくして削除されることに。肖像権にうるさいジャニーズ事務所側からの要請があったと見られます。ちなみにアンプ・フィドラーの楽屋にはブルーノ・マーズのバンドメンバーも挨拶に来ていたとか」(前出の音楽ライター)

 憧れのアーティストがせっかく自分との2ショット写真を公開してくれたのに、削除させる羽目になった。それが6年経ち、敬愛するレジェンドとの2ショット写真を堂本自ら公開するまでになったのだ。

 昨年ジャニーズ事務所を退所した少年隊の錦織一清は、「日刊SPA!」のインタビューで定額制音楽配信サービスへの音源解禁について訊かれ、「いつか聞けるようになるんだったら、早くしたほうがいい」「どのプロダクションよりも先に(中略)ジャニーズこそがやるべきだった」との持論を述べながら、以前にデジタル配信を進めたほうがいいと事務所に意見したことがあるものの、「上層部の『うちのファンの子たちはパソコンなんか持ってない』の一蹴で終わっちゃった」と、検討すらしない姿勢であったことを明かしている。

 音楽フェス出演、定額制音楽配信サービスへの音源解禁などを実現させてきた堂本は、その裏で数々の事務所との“戦い”をしてきたと思われる。その苦労がしのばれるがゆえに、ファンは今回の件に感慨を抱くのだろう。

 5月13日放送の『堂本剛とFashion&Music Book』(bayfm78)では「やっぱフェスは、本当はね、出たいですね、もうバンバン。めちゃくちゃ出たい」と言いながらも、「でもこれ、あの……自分が出たいって言っただけで出れるもんではないからなぁ、っていうのはありますけど」と、難しい“事務所事情”が変わらず存在していることを示唆していた堂本。昨年ソロデビュー20周年を迎え、.ENDRECHERI.としてますます飛躍しそうな気運が高まっているが、もっと自由に羽ばたける日は来るだろうか。

宇原翼(ライター)

雑誌、ウェブメディアの編集を経て、現在はエンタメ系ライター。

うはらつばさ

最終更新:2023/05/16 12:00
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