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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > ジャニ性加害「知らなかった」はずがない

藤島ジュリー景子社長が「知らなかった」はずはない、ほかスクープ16本

藤島ジュリー社長が「知らなかった」はずはない

 お次は第3位。

 4月30日に松本人志と中居正広がMCを務めるトーク番組『まつもとtoなかい』(フジテレビ系)がスタートして、初回のゲストは香取慎吾だった。中居と香取が揃ってテレビに出演したのは、SMAP解散から間もない2017年4月22日の『SmaSTATION !!』(テレビ朝日系)以来6年ぶりだったという。

香取「民放で歌うのは、もう六年、七年ぶりくらいですね」
中居「ウソでしょ、それはない……(笑)」
香取「あの、ホントです」
中居「嘘! フジテレビで歌うのが?」
香取「もう、スマスマの最後以来です」

 4月21日には、稲垣吾郎が同じフジの『人志松本の酒のツマミになる話』に出演して、「お台場、フジテレビって、僕、六年ぶりくらい」と感慨深げに話していた。

 香取も、「そうです、テレビから離れていまして」と答え、思わず中居が「いや、別に離れていたって……」と苦笑すると、

「いや、なかなかこう、お話が頂けない中だけど、歌っていうのが一番、歌わせてもらう機会が少なくて」

 と、香取、稲垣、草薙ら「新しい地図」の3人が、ジャニーズを離れて以来、テレビ出演がなかったことを告白した。

 香取は番組中にこんな爆弾証言もしている。

「SMAP解散して(中略)テレビって場所でのお仕事が減ってしまうかもしれない中でも、新しいことをやってみたいっていう方向が近かったのが三人で。中居君はもうテレビの中でやっていきたいっていうようなお話もあったから。もうその時点でちょっとこう、あの、進む道が違うっていうか」

 あたかも美談のように取り上げているが、私は違った見方をしている。

 香取や稲垣をテレビに出そうと画策したのは松本人志だそうだ。今や「芸能界のドン」気取りの松本は、中居を抱き込み、ジャニーズ事務所に恩を売ったのではないかと見ている。

 ジャニー喜多川の少年たちへの性的虐待で追い詰められているジャニーズ事務所への風向きを逸らすために、中居と香取が6年ぶりに一緒テレビに出れば、スポーツ紙だけではなく、テレビや新聞も取り上げるはずだ。うまくすると喜多川問題がうやむやになってくれるかもしれない。そんな姑息な意図が透けて見えるのだ。

 事実、朝日新聞は5月10日付の「記者レビュー」でこれを取り上げている(喜多川の性加害には触れてはいるが)。

 しかし、そうは問屋が卸さなかった。ついにジャニーズのファンたちが声を上げ、第三者機関による検証・調査を要求した署名(1万6125筆)を事務所に提出したのだ。

 週刊文春だけなら何とでもなると考えていたジャニーズ事務所はうろたえたはずである。それが証拠に、週末に藤島ジュリー社長の謝罪を動画で公式サイトに公開したのである。

 だが、「当事者であるジャニー喜多川に確認できない中で、私どもの方から個別の告発内容について『事実』と認める、認めないと一言で言い切ることは容易ではない」といったことで、さらに批判の輪が広がってしまった。

 ジュリーの母親メリー喜多川は、ジャニー喜多川の姉である。生前、メリーは弟の少年愛について、「病気だから」といったともいわれる。ジュリーが知らなかったはずはない。

 自分は知らなかったからで押し通すのは無理がある。

 このままいけば、いまだにほとんどこの問題を扱わないテレビだが、広告主たちが汚れたスキャンダルを嫌って、ジャニーズ事務所のタレントを起用しないようになるかもしれない。

 そうなれば帝国はあっという間に崩壊する。その深刻さにジュリー社長は気がついていないのだろうか。だとしたら取り返しのつかないことになる。

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