トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > エンタメ > テレビ  > 『アド街』あのコーナーが消える?

『アド街』名物あのコーナーが消滅寸前!? テレ東の看板番組にも訪れる“時代の流れ”

『アド街』名物あのコーナーが消滅寸前!? テレ東の看板番組にも訪れる時代の流れの画像1
『出没!アド街ック天国』(テレビ東京系)TVer公式サイトより

 毎週1つの街をピックアップし、その街のあらゆる情報を紹介する『出没!アド街ック天国』(テレビ東京系)は、今年で放送28年目を迎える。

 現在は、初代MCの愛川欽也さんからバトンを受け継いだ井ノ原快彦がMCを務めているが、そろそろ30周年も見えてきたタイミングで、番組にある変化が訪れた。街の女性たちのファッションを紹介する名物コーナー「○○コレクション」がなくなりそうなのだ。

「『アド街』は、あまり代わり映えがしないように見えて、実はマイナーチェンジが多い番組なんです。本来の趣旨であった、街の広告(=アド)を作るコーナーはやめてしまいましたし、レギュラーの薬丸裕英がおすすめ品を紹介する『薬丸印の新名物』もいつの間にか消え、1度か2度で終わったコーナーもいくつもあります。

 そんななか、『コレクション』は番組で唯一、開始当初から続いてきたコーナーでしたが、コロナ禍でストップ。その後、復活した回もありましたが、やらない回の方が圧倒的に多くなっています」(テレビ情報誌記者)

 パティ・オースティンの『KISS』の軽快なメロディーに乗せて次々と女の子が登場する『コレクション』は、今やほかの番組でパロディに使われるほど。番組で取り上げられた街の住民は、知り合いを探すのも楽しみの1つだったが、このまま消え去る公算が高い。

「ロケが生命線の『アド街』は、コロナのダメージをモロに食らった番組でした。感染が広まった2020年春は過去のダイジェストでしのぎましたが、その後、ロケができるようになっても、不特定多数に声をかけるのは難しく、『コレクション』はなかなか復活しませんでした。街の人々が皆マスクを掛けていたという事情もあったでしょう。

 さらにここ数年で、ジェンダー意識が一気に進んだことも見逃せません。ルッキズムやエイジズムの観点からも、もし今後、改めて『コレクション』を復活させるなら、『なぜ毎回、若い女性ばかりを取り上げるのか?』をしっかり説明できなくてはいけないのが昨今のテレビ事情です。だからといって、おじさんや子どものファッションを紹介しても視聴者にニーズはないのも事実。4月からは、本編で紹介しきれなかった街の風景を紹介するミニコーナーが始まったので、いよいよ『コレクション』はなくなる方向かと思われます。

 もっとも、先日の『北参道』の回では、“アパレルメーカースタッフ”というくくりで『コレクション』をやっていたので、反応を探りながら続ける意向なのかも。それでも、コーナーが風前の灯なのは間違いありませんが」(キー局関係者)

 ほかにも、『アド街』はコロナ禍で大きな変化があった。

「コロナ禍では各番組とも収録が困難になり、『アド街』もリモートなどで急場をしのぎましたが、ほかの番組がどんどんスタジオ収録に戻すなか、『アド街』は一向にスタジオ収録に戻ることなく、クロマキーを使った合成映像での放送が続いています。

 クロマキーはセットを作る必要がなく、制作費が削減できるのでやめられないのかもしれませんが、どうしても番組が貧乏臭くなるので、そろそろスタジオに戻した方がいいかと……。仮にも、テレ東の看板番組なんですから」(同上)

 30周年はスタジオで迎えられるか!?

木村之男(芸能記者、TVウォッチャー)

1972年生まれ、東京都出身。大学時代にライターとして活動し始め、出版社~編集プロダクションを経てフリーに。芸能・カルチャー・テレビ・広告業界などに精通する。趣味はテレビに映った場所を探し出して、そこに行くこと。

きむら

最終更新:2023/05/12 07:00
ページ上部へ戻る

配給映画